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育児を楽しむコツは「正しさ」を求めないこと

保育士ごんちゃん保育士/チャイルドカウンセラー

こんにちは!保育士ごんちゃんです。

現在、保育士として地域の公民館や療育教室で親子遊び講座をしたり、地域の保健師さんと一緒に子育て講座にまわったりするような働き方をしながら、子育てに関する情報発信をしています。

今回は私が育児で悩んだエピソードから学び、現在の育児を楽しむ教訓になっているお話です。

▼「こうするべき」より先に自分の心の声を聞こう

はじめて育児をする時は、どうすればいいか分からないことや子どもにどう接すればいいのか迷うことがありますよね。

そんな時ほとんどの方はまずインターネットで検索したり、余裕があれば本を読んだり、近くに相談できる人がいれば相談したりすると思います。

私も娘が生後3〜4ヶ月の頃、寝つきが悪くて困っていて、どうやって寝かしつけをすればよいか迷っていた時、寝かしつけについて書かれた育児本を読んだり、専門家の方の記事を読んだり、SNSで子育て中のママさんの体験談を探したりしました。

そんなふうに情報を探した時、私たちは「こうしたほうがいい」というアドバイスや、「私はこれがよかった」という体験談を見て、自分の育児でも試してみることがありますよね。

しかし私も、その情報の通りにやってみてうまくいく場合もあれば、うまくいかない場合もありました。そのため大前提として、育児の情報を参考にするときは「必ずうまくいくはず」とは思わずに、「うまくいったらラッキー」の精神で試してみることが大切だと思っています。

そして育児で悩んでいるときのアドバイスを聞く時は、「自分はどうしたいのか」という自分の心にある気持ちを一番大切にしてほしいと考えています。

また私は娘が0歳のとき寝かしつけで、添い寝が好きだから続けたいけど、卒乳のことや夜通し寝ないことを心配して「添い寝をやめて、一人で寝かせるべきか」と悩んでいました。

そんな時に「うちはこんな方法で寝かしつけして、セルフねんねするようになったよ。」というアドバイスをもらうことがありました。

それに加えて、インターネット上にある添い寝に関する情報を検索したり、SNSで「ねんねトレーニング」に関する体験談を見ては不安になることもありました。

しかし私は信頼している先輩保育士の先生に相談した時に、「本当は添い寝を続けたいと思っているんだ」という自分の気持ちに気づいたので、そのまま添い寝を続けることにして今では特に大きな問題を感じることもなくなっています。

この経験を通して、私は自分の「こうしたい」という気持ちを無視しないことと、その気持ちを無視したアドバイスに惑わされないことの大切さを改めて感じました。

私の子育て講座やWeb上の窓口に届くご相談の中にも、「こうしたほうがいいか」「どうするべきか」とご相談をもちかけられることがよくあります。

しかし「どうするべきか」の前にまずは「自分がどうしたいのか」を感じてみてほしいと思います。「どうしたいのか」の前提が変われば、「こうしたほうがいい」というアドバイスも変わってきます。

先程の私の寝かしつけの例だと、「なんとなく心配だけど、添い寝を続けたい」という私の気持ちが前提にあれば、それを続けるためのアドバイスになるはずです。

ただ「寝かしつけをどうするべきか」という視点で情報を探していると、世の中に無数にある情報に振り回されたり不安になったりすることになります。

世の中的にこれが正しいと言われていることが、必ずしも自分に当てはまる正解とは限りませんので、「私はこうしたい。だからどうしようか?」という視点で情報を参考程度に取り入れると良いと思います。

▼育児に正しさを求めず、子どもとの時間を楽しもう

育児は子どもが自立に向かっていく手助けをする壮大な過程です。親は生まれたばかりの何もできない状態の子どもの成長を見守ってさまざまなことを教えていくのですから、つい「正しさ」を求めがちですよね。

しかし私は育児で「こうするべき」が強いと、子どもとの生活を楽しめなくなってしまうと思っています。

・ご飯は3食きちんと栄養のあるものを食べさせるべき

・お菓子や甘いものは控えるべき

・テレビは見せないようにするべき

・毎日外遊びをするべき

・発語を促すために絵本を読み聞かせるべき

こんなふうに育児で「こうするべき」を第一に考えていると、子どもへの要求も高くなるし、親がその通りにできていないと自分を責めることにもなって苦しくなってしまいます。

育児でどうするべきか迷った時は、親子が楽しく幸せを感じられる選択をしていいと思います。ご飯を食べない日があってもいいし、お菓子が多くなる日があってもいいんです。

その選択をすることで親子が笑顔で過ごせる日が増えるほうが、正しい生き方をするよりずっと大事だと思います。

私は自分が正しさを求めすぎる生き方をしてきてうつ病になったので、うつ病を経験してからはますます「今をどう楽しくラクに生きるか」を考えて生きていて、それで人生も育児も楽しくなりました。

世の中に数ある育児の情報をうまく取捨選択しながら、それぞれの家庭がわが家のベストアンサーを見つけて楽しく育児ができれば素敵だなと思います。

<その他SNSでも子育てに関する情報発信をしています>

Instagram ー 子育ての体験談や保育に役立つ情報などをイラストを交えて投稿中! 

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Twitter   ー 子育てに関するメモや記事更新情報などを発信中!

今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。また次回の記事でお会いしましょう!

保育士/チャイルドカウンセラー

国立大学で子どもの自立支援について研究中の子育て支援保育士。九州大学教育学部卒。2019年2月に女の子、2021年11月、2023年10月に男の子を出産した3児の母。HSP(Highly Sensitive Person)の気質を持ち、人生で2度のうつ病を経験。現在はがんばりすぎるのをやめて「無理せず自分らしく」がモットー。育児のお役立ち情報やライフハック、子どもと楽しく過ごすための遊び心などを発信。

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