搗きたてのお餅に黒蜜と黄粉をたっぷり絡めて「四季の餅あめこ」さんの定番商品は手が止まらないあべかわ餅
どんなジャンルのお店でも、特定のジャンルに絞った商品展開をなさっているお店があるかと思います。そのお店の強みや誇りが一目瞭然というのは、購入する側からしてもかなり有難い情報ではないでしょうか。
創業1782年、大福などの餅菓子を中心とした品ぞろえの老舗「四季の餅 あめこ」さん。福井県産の糯米に拘り、早朝から蒸かした糯米を搗き上げるを繰り返し、できたての美味しさを大切になさる老舗。その四季の餅あめこさんでは、大人気のあべかわ餅が販売されているのですが、きなこだけではなく黒蜜も加えるという独特なスタイルなのです。
今回は、四季の餅あめこさんの定番「あべかわ餅」をご紹介。
とにかくお餅が美味しい。
確かに非常に滑らかではありますが、仄かに舌先で糯米の粒のざらつきを感じ取れるのですがそこが良いのです。ふんわりと軽やかで奥歯がスムーズに沈み込むような柔らかさであり、心地よい伸びと穏やかな弾力、砂糖の甘さに頼らないあっさりとした旨味がまっすぐに飛び出してくるのです。
微かに甘く、粒子も細かい黄粉を纏ったお餅だけでもどんどん飲み込んでいきたくなる衝動を抑えるが一苦労でした。
そこへ付属の黒蜜を回しかけ、和えるように混ぜ合わせます。黄粉が黒蜜を吸ってくれるので、衣のようにたっぷりと絡めることができます。撮影ということもありお皿へ移したのですが、そこに残った黄粉と黒蜜の塊は勿論匙で掬ってそのまま口へ。ちょっとした背徳感に思わずにんまり。
更に黒蜜と黄粉をたっぷりとかけ、黄粉が泣かないうちにまずひとつ。それからもうひとつ。もうひとつ。
と、箸が止まらなくなる程自然に体に染み込んでいく滋味深い味わい!これでもかというほど黄粉と黒蜜をお餅で挟んでも、お餅の旨味が働きかけてくれるおかげか上品であっさり。餅は餅屋といいますか、全ての項目においてバランスがとれた素朴な郷土の味わいでした。
お店ではアーモンドと抹茶をあわせた大福や、北陸の食文化のひとつでもある様々な味わいの斗棒餅(カットしてそのままフライパンやオーブントースターで焼き上げたり揚げて食べます)も販売されており、福井県の糯米を満喫できるようなラインナップ。
素晴らしい糯米、そしてお餅の文化がある国に生まれてよかったなぁと実感致しました。
最後までご覧いただきありがとうございました。
<四季の餅 あめこ>
公式サイト(外部リンク)
福井県越前市国府1-6-5
0778-22-1272
9時~16時
定休日 月曜