ノルウェー通貨クローネが下落
ノルウェー通貨クローネが対ドルや対ユーロで下落しており、コロナ禍に付けた史上最安値に近づいている。
ノルウェーは欧州で最も豊かな国とされ、失業率も最も低く、ファンダメンタルズは強いとされている。それにもかかわらず通貨安となっているのはどうしてなのか。
ノルウェーは西欧最大の産油国でもあり、原油価格の影響を受けやすいともされているが、それだけではなかなか説明にならない。
欧州中央銀行(ECB)やスウェーデンのリクスバンク(中銀)、スイス国立銀行(中銀)と異なり、今会合でもノルウェー銀行は利下げは行っていない。
ノルウェーの現在のインフレ率は2年ぶりの低水準となっているとはいえ、7月のインフレ率は3.3%と中銀目標の2%を依然として大きく上回り、米欧諸国の中で最も高い。
そこに通貨安もあり、ノルウェー銀行は政策金利を4.5%に据え置いている。
クローネの下落が止まらないことから、ユーロとの固定相場制の導入という過激な提案を元閣僚が行ったとか。
通貨安定のためにスウェーデンとともにユーロ加盟論も再燃しているそうである。