週明けは大寒波襲来へ、奄美大島で再び雪は降るのか?
雪を降らせる目安の-6度線が奄美大島付近へ南下
週明けの24日(火)に、西日本から記録的に強い大寒波が襲来します。(関連記事)
一般に上空1500メートル付近の気温が-6度以下になると、雪が降る(みぞれを含む)目安と言われており、これは地上付近の気温が3度程度まで下がることが多いためです。
上空の寒気の予想をみると、24日(火)午後9時には奄美大島の名瀬付近までこの雪の目安の-6度線が南下する予想となっています。では地上付近の気温も3度程度まで下がるのかというと、そういうわけではありません。それは本州付近より奄美大島付近では海水温が高く、20度以上あるため、地上付近の気温が高めの傾向となるためです。
実際に24日(火)午後9時の名瀬上空の予想値は以下の通りです。
上空1500メートル付近、-6.4度
上空800メートル付近、-0.8度
上空500メートル付近、1.2度
上空350メートル付近、3.3度
上空200メートル付近、5.5度
地上付近、8度程度、湿度70%程度
上空1500メートル付近で-6.4度というのは、最も低い今の時期の平年値より約10度も低い記録的なもので、この予想通りならば、上空500メートル付近までは雪で落下し、その後、雪と雨が同時に降るみぞれとなりつつ、上空300メートル付近まで落下し、地上には冷たい雨として落ちてくる可能性が高いものと思われます。
ただし、25日(水)朝にかけての地上の気温は6度程度まで下がる可能性があり、上空の降水や地上の湿度などの状況によっては、わずかに雨に雪が交じるみぞれで降る可能性も否定はできません。
名瀬では、自動観測ではありますが、2016年1月に115年ぶりの雪を観測しており、もし雪(みぞれも含む)が降れば、7年ぶり、観測史上3度目の雪の観測ということになります。
また名瀬では公式に観測されなくとも、奄美大島にある高知山展望台や油井岳展望所では標高が400メートルから500メートル程度あるため、気温は2度から3度程度まで下がる予想で、雪(みぞれも含む)が降る可能性はけっこうあるのではないかと思われます。
前回、奄美大島で115年ぶりの雪が降った状況は?
奄美大島で2016年1月に雪が観測されたときは、過去最強の大寒波が襲来していました。
当時の名瀬での観測値は以下の通りです。
上空1500メートル付近、-7.4度(過去1位)
上空800メートル付近、-2.2度(過去1位)
地上の最低気温4.4度(過去3位)
1月24日(日)から25日(月)にかけて、断続的に合計30分程度、自動観測で雪やみぞれを観測しました。
来週の寒波の予想は、これらの観測値よりは1度から2度程度高めですが、寒気の予想にはブレがあるため、より強まるなどすれば、再び名瀬でも公式的に雨に雪が交じるみぞれが観測される可能性は、否定できない状況だと思われます。