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間もなくゴング! WBOスーパーフェザー級タイトルマッチ

林壮一ノンフィクション作家/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属
Mikey Williams/Top Rank

 間もなくWBOスーパーフェザー級タイトルマッチ、エマヌエル・ナバレッテvs.オスカー・バルデス戦のゴングが鳴る。

 王者のナバレッテは129.9パウンド、挑戦者のバルデスは130パウンドで前日計量をパスした。

Mikey Williams/Top Rank
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 両者は2023年8月12日にも拳を交え、ナバレッテが大差の判定勝ちタイトルを防衛した。既に決着がついてる感は拭えないが、バルデスがチャンピオンに負けず劣らずの人気選手であるため、リターンマッチも注目されている。

Mikey Williams/Top Rank
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 チャンピオンのナバレッテは、記者会見で語った。

 「俺たちはお互いにリングで戦争をする。そして、俺も、そして彼もリングですべてを出し尽くすつもりであることは誰もが知っているだろう。我々の試合は、他を凌駕するものとなるだろう。メインイベントこそ相応しい。俺たちのファイトをメインイベントとして開催すること以上の名案ってあるか?

 同じ興行に出場するWBOフェザー級タイトルマッチも、非常にハイレベルな戦いになるだろう。我々は彼らを上回る努力をしなければならない。 すぐ隣にいる2 人の偉大な選手に優るパフォーマンスを演じるって、俺にとってもバルデスにとっても簡単なことじゃない。難しい仕事だよ。ただし、本当に俺たちに必要なのは、ゴングが鳴ることだけなんだ。

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 俺は100パーセント集中している。バルデス以外のことは考えていない。彼は、前回と別の戦略で立ち向かってくる筈だ。最初のファイトはお互いを知るのに役立った。今度は、最初の戦いで抽出したツールを使う。そして、経験を活かしたうえで、前回と同じ気持ちで臨む。壮大なイベントになることは間違いないさ」

Mikey Williams/Top Rank
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 バルデスも話した。

 「これは大変な作業です。しかし、人生において価値のあることって、何一つ簡単には運びません。苦難を覚悟で、一生懸命練習しました。ゴングが鳴ることに興奮しています。偉大なチャンプと再び対戦できるんですから、ワクワクしていますよ。素晴らしい戦いになりますよ。

 前回の敗戦の後、家に帰って映像を目にして、自分のパフォーマンスに悲しくなり、大いに失望しました。でも、その後ジムに戻り、トレーニングを再開すると、もっとうまく戦える策が見えてきたので、まずはそれを体得する必要がありましたね。自分はボクサーとして、もっとできることがあると感じています」

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 間もなくゴングだ。両者の差は縮ったか、あるいは開いたか。引き締まっていないチャンピオンの体が気になるが‥‥。

ノンフィクション作家/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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