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WBOフェザー級タイトルマッチを控えた両者の言葉

林壮一ノンフィクション作家/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属
Photo:Top Rank

 WBOフェザー級チャンピオンのラファエル・“エル・ディビーノ”・エスピノサが、現地時間12月7日に、前チャンピオンであるロベイシー・ラミレスの挑戦を受ける。1年前の初戦は、倒し倒されの熱戦で王座が入れ替わった。

 身長185センチのエスピノサは、初勝利がフロックではなかったことを証明したいと考えている。2度オリンピックで金メダリストとなったラミレスは、王座を取り戻す決意を固めてリングに上がる。

 エスピノサはグアダラハラの自宅で、ラミレスはラスベガスでキャンプを張った。リターンマッチを控えた両者の言葉を紹介しよう。

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 まずは、チャンピオンのエスピノサ。

 「戦争となることは分かっている。ラミレスがどんなバージョンを仕掛けてきても、俺は戦える。近距離で戦おうと遠距離で戦おうと、準備万端だ。前にも言ったように、タイトル無しでリングを降りるつもりはない。

 最高のラミレスを上回るべく、練習している。俺が勝った時に、言い訳しないように、彼がベストの状態でゴングを聞くことを望む。チャンピオンになって、自信がついた。私のメンタルはもちろん、トレーニング法もすべて変わった。私は第一戦よりも3倍は献身的にボクシングに取り組んでいる。6月の初防衛戦でもそれを示せたと思う。ラミレス戦でもう一度自分を証明したい。

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 この試合はオープニングから最後まで、完全に集中し続けなければならない。彼との初戦では、ミスをしてしまいダメージを受けた。リングで慣れてくると、集中力が切れやすくなる。だから、俺たちのチームは、100% 集中することを重視している。一瞬の気の緩みが、戦いにおける差を生むだろう。今の俺にとって、最優先事項が7日にラミレスを倒すことだ。その後、誰と統一戦をするか考えるよ」

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 前王者のロベイシー・ラミレスも言った。

 「キャンプ中に父がひどい病気になりました。もう少しで亡くなるところだったんです。それは私に大きな影響を与えました。父はキューバにいるので戻ることはできません。つまり、お見舞いに駆けつけられなかったのです」。

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 亡命者であるラミレスは、自身の立場を噛み締めるかのように話した。

 「第1戦はベストの自分ではなかったですね。それにも拘らず、素晴らしいショーを披露することができました。したがって、2戦目はもっと良くなる筈。間違いないですよ。最初の試合の彼に、驚きは感じませんでした。私は自分自身を、ダウンしても必ず立ち上がるファイターだと感じてきました。

 私にはチャンピオンのメンタリティーがありますから、再び王座に返り咲くつもりです。私が闘士であることは誰もが知っています。そして私はキューバ流のボクシング技術を身に付けています。そのうえ、メキシコ人が言う、戦うハートも持っています。勝利すれば、統一戦が具体化するんじゃないかな」

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 どんなファイトになるだろうか。

ノンフィクション作家/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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