独特な個性の和風スープで地元民を魅了する〈万能調味料“煎酒”を使った「大江戸ラーメン」の魅力とは?〉
福岡県福岡市南区の大橋。地元ではラーメン激戦区として知られている「大橋」エリアの一角に醤油系のラーメンとつけ麺を提供する〈久屋(ひさや)〉が存在する。屋号や外観・内観のイメージ、メニューのラインナップから老舗感が漂う印象ながら、2015年8月8日の創業で今年9周年を迎えた比較的新しいお店だ。
豚と鶏の清湯スープのラーメンが5種類
〈久屋〉のラーメンは、豚と鶏を弱火でコトコトと炊き上げた旨みがあふれる清湯スープをベースに、醤油のまろやかな味を楽しめる「醤油ラーメン」と「醤油つけ麺」。甘い九州醤油にこだわって創り上げた支那そばの「醤油そば」。〈久屋〉オリジナルで、醤油が普及する以前に使われていた“煎酒(いりざけ)”をモチーフにして開発された「大江戸ラーメン」と「大江戸つけ麺」という5種類のラーメンで展開するラインナップが魅力的。
〈久屋〉を代表する大江戸ラーメンとは?
大江戸ラーメンに使用されている“煎酒(いりざけ)”とは、醤油よりも歴史が古く室町時代に考案されたという万能調味料。日本酒、梅干し、鰹節、塩という4つの食材で作られる。醤油に比べて塩分量が極端に少なく現代の塩分過多の食生活を見直す向きがある中、ヘルシー志向の方を中心に再び注目を集めることになった。それがちょうど話題となった時期が〈久屋〉の開業の頃(2010年代中頃)だったと記憶している。
その“煎酒”をモチーフに、醤油が普及する以前の江戸時代の味を現代風によみがえらせたのが〈久屋〉のメインメニューとなる「大江戸ラーメン」だ。
この日、訪れたのは休日のお昼遅めの時間帯で14時頃。そんな時間ながら店内に入るとカウンターにお一人、テーブル席に二組の先客があり、カウンターの隅の空いた席に座らせていただいた。
メニュー表の中から「大江戸ラーメン」を選択しつつ、以前は玉子が最初から入っていた印象だったけどメニューの写真には乗ってないので念のためお尋ねしてみると入ってないとのお返事だったのでトッピングで「玉子」を追加してもらうことに。
待つこと少々で配膳された玉子入りの「大江戸ラーメン」は、チャーシュー、メンマ、キクラゲ、ネギ、海苔、梅干しが入る華やかな見た目が印象的。
豚と鶏のお出汁の効いた清湯スープに、醤油とは違った“煎酒(いりざけ)”のやさしい味わいと香りが加わることで抜群に美味しい和風のスープに仕上がっている。合わせる麺ももちもちとした食感でスープをしっかりと絡めとってくれる逸品。
昼はラーメン、夜は一品料理が楽しめる
席数は、カウンターが4席とテーブル14席(4人掛けが3つ、2人掛けが1つ)という構成になっていて、お一人様でもグループやご家族連れでもゆったりくつろげる空間になっています。
お昼はラーメンメニューを中心に、夜は一品メニューとともにシメにラーメンをいただけますので、機会がありましたらぜひ、ここだけの味を楽しみにお立ち寄りください。
久屋
住所 :福岡県福岡市南区大橋1丁目19-18
[地図]
営業時間:火〜土|11時30分~14時30分
:火〜土|17時30分〜22時30分(23時Close)
:日曜日|11時30分〜20時00分(おつまみ15時から)
定休日 :月曜日
駐車場 :専用駐車場なし、隣接有料駐車場あり
要確認 :久屋(※インスタグラム)