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サントリーのマット・ギタウ、元同僚・五郎丸歩との直接対決にどう意気込んだか。【ラグビー旬な一問一答】

向風見也ラグビーライター
鋭く仕掛ける。パス、キックの精度も高い。(写真:築田 純/アフロスポーツ)

 日本最高峰のトップリーグで昨季全勝優勝を果たしたサントリーは、今季も開幕2連勝中。9月2日の第3節では、同2位のヤマハと対戦する(東京・秩父宮ラグビー場)。相手陣営では元日本代表副キャプテンの五郎丸歩が復帰していることもあってか、一部の前売り券が完売。注目を集めている。

 サントリーには、五郎丸の元同僚としても知られるオーストラリア代表103キャップ(国際真剣勝負への出場数)保持の名手がいる。

 マット・ギタウ。加入1年目のインサイドセンターで、8月25日、開幕2連勝した直後の東京・秩父宮ラグビー場で次戦への意気込みを明かしている。

 今年6月までは、五郎丸もいたフランス1部リーグのトゥーロンに在籍。五郎丸によれば、ギタウはチームメイトにプレースタイルを涵養させるなどプレイングコーチングの風情だったという。

 以下、ギタウへの共同取材時の一問一答(編集箇所あり)。

――まずはきょう、トップリーグ初トライを決めました。

「トライを取って罰はないと思うので嬉しいです。勝ったことも、嬉しい」

――暑いなかでのシーズンです。

「自分としては先週と変わらなく感じました。ただ後半は、(チームのプレーに)ディシプリンがなかった。リコーさんに流れを渡してしまうと、トライを与えてしまう」

――確かに、後半のスコアは相手に上回られるなど苦しんでいました。きょうのようにうまくいかない時、どんなことを心掛けているのですか。

「自分たちの勢いを取り戻そうと意識しました。試合ではまず個人のミスがあり、また誰かが個人のミスを…と連鎖していました。そこで、自分たちが何をすべきかにフォーカスしました。次のヤマハとのビッグゲームに向け、いい勉強ができました」

――そのヤマハには、五郎丸選手がいます。対決が期待されますが。

「このチームにとってのベストパフォーマンスを出すのが、自分の役割。自分も、五郎丸選手も、チームの15人のうちの1人でしかありません。チームの役割を全うする。そのことで、チームが勝てるようになる」

 そう。ラグビーフットボールは、クラブという生命体同士の合戦である。「自分も、五郎丸選手も、チームの15人のうちの1人でしかありません」は、ただの「公式見解」ではなく真実だ。

ラグビーライター

1982年、富山県生まれ。成城大学文芸学部芸術学科卒。2006年に独立し、おもにラグビーのリポートやコラムを「ラグビーマガジン」「ラグビーリパブリック」「FRIDAY DIGITAL」などに寄稿。ラグビー技術本の構成やトークイベントの企画・司会もおこなう。著書に『ジャパンのために 日本ラグビー9人の肖像』(論創社)『サンウルブズの挑戦 スーパーラグビー――闘う狼たちの記録』(双葉社)。共著に『ラグビー・エクスプレス イングランド経由日本行き』(双葉社)など。

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