【都城市】愛されて75年。からだと心に沁みわたる鮮魚とお惣菜。
今回ご紹介するのは、高城町にある「ないじゅう屋」さん。タイトルにもある通り、この町で75年。地域の人のお腹と心を満たしてきた、鮮魚とお惣菜の老舗です。ないじゅう屋さんに伺って、何故か夏休みを過ごす幼少期の自分を思い出しました。初めて食べるのに懐かしい、凄く優しい気持ちにさせてくれます。そんな味を作り出す穏やかな雰囲気も、ないじゅう屋さんの魅力でした。
お店の方に伺うと「昼の方がお客さん少ないのでお勧めかも」と笑顔でお話くださいました。夕方になるとお客様が増えて一気に商品がなくなるのだそうです。こう書いたらお昼も増えちゃいますね。
そう伺った途端、次から次にお客様がご来店。ご飯時なのもあって、店内は商品を選ぶお客様でプチ混雑。恐らく、いつ行っても人気ですね。
こちらはお惣菜とレジをされている内重悦子さん。お客様一人ひとりに本当に丁寧な会話と笑顔が印象的でした。この日は約20種類のお惣菜がありましたのでさぞ早起きだろうと思って聞いてみると「8時くらいから作ってますね。そして大体12時くらいには揃うように作ってるんですよ!」と聞いて、その手際の良さに驚きます。お惣菜を見ると、とても手の込んだものばかり。さすがの仕事っぷりです…。
魚を捌く姿に職人のかっこよさを感じるお二人、実はご兄弟。今はお二人とそれぞれの奥様の4人で経営されているそうです。ないじゅう屋さんで提供されるお魚は毎朝市場に出向いて、大将の目利きで厳選した魚だけを入れているこだわりの品ばかり。
この日は大きな大きなシイラが入っていました!捌いた頭を見せて下さったのですが、これを捌くのはどれほど大変かと素人は腰が引けます。お刺身も一つひとつが美しく、まさに職人芸…。
食べたものご紹介!
まずはなかなか出会えないレア物、「鯖の刺身」です。鯖は本当に新鮮でないと刺身で提供するのが難しい魚というのは、ご存知の方もいるかと思います。私自身すごく鯖が好きで、久々の出会いにすかさずカゴに入れました!
鮮度が高いこともあり、歯ごたえは抜群!固いとすら思う程、上質な歯触りを感じます。鯖特有の臭みはなく、この時期らしく脂は控えめでさっぱりとしています。身の透け具合からも職人技が光りますね。
こちらちょっと贅沢に「中トロの刺身」です。職人厳選の中トロ、見つけた瞬間目が光りました。
並ぶ姿も美しい…。そっと箸で取り、少し醤油をつけていただきます。トロというとコッテリしたイメージかも知れませんが、中トロなので脂も程よく、あっという間に完食。ごはんとの相性も抜群です!
大きなエビフライと、シイラのフライ。お惣菜のフライというと、時に衣が多すぎるものもありますが、これ、見て!
ギッチギチにエビ!しかも大きいのに最初から最後までしっかりエビが入っています。もう手作り最高!こちら数あるお惣菜の中でもトップを争う人気だとか。納得ですよね!15cmくらいはあったように思います。
シイラも身がふんわりとしていてパサつきはなく、絶妙な揚げ加減なのが分かります。そのままでも個人的には美味しかったですが、ソースや醤油があってもGOOD。見つけた時には是非召し上がってみてください。
実は私が真っ先に取ったお惣菜がこれ、「昆布巻き」。本当に大好きなのですが、なかなか市販品で好みの物がなく、長らく昆布巻き探しをしていた私がようやく出会った、運命の昆布巻き。先ほどのエビフライとこの昆布巻きが人気のトップを争っているそうです。
昆布の肉厚な部分と、薄くとろっとした部分の味わいの違いがまた素晴らしく、しっかり中まで味が染みています。昆布巻きならではの甘みの強い醤油味なのですが、不思議と濃くない。なぜだろう。味はしっかりしているのに濃くない…。その上品な味わいにきっと驚くと思います。ないじゅう屋さんのお惣菜は、今まで食べてきたどのお惣菜とも違う味わいがあります。本当に美味しい。
昆布巻きと同じリアクションになったのが、こちらの「カレイの煮つけ」。味はしっかりして甘みもあるのに、何故か濃いとは全く思わない。だからと言って塩が薄いという事も全くなく、本当に絶妙な塩梅で仕上がっています。
カレイは一度揚げてある手の込んだ作り。そのお陰で、身にも程よく煮汁が馴染んで凄く美味しかったです。また揚げ身になることでよりボリュームを感じるので、これは凄く良い作り方だなと勉強になります。骨がぽろっと外れるので、お子様でも比較的食べやすいのではないでしょうか。
みんな大好きスパゲティサラダ!日によってポテトサラダなど色々なバリエーションがあるのだそうです。出会った日が運命ですね。パンチがある味というよりも、家で食べるような素朴感が良いですね。パスタが細目で柔らかく、お子様人気も間違いなしの一品です。具材もたっぷり!
そして涼しげなデザートにレモン寒天!小さい頃、祖母が盆や正月によく寒天を作っていたのを思い出します。今の子ども達は寒天を食べる機会ってあるのでしょうか?ゼリーよりも固くてホロホロとほぐれる寒天。私はここのレモン寒天が物凄く気に入ってしまい、次行った時にはもう少し買おうと決めています。タッパー1つ分でも食べきれる自信があります(食いすぎ)。
レモンが甘酸っぱく、苦みは抑えられているので、食べやすいです。市販のゼリーのイメージよりも甘さは控えめですが、夏の涼しげなデザートやおやつとしては、これくらいがさっぱりしていて私は好み。これも皆様に食べていただきたい一品。一気にクールダウンできます。
お店は75年の歴史を紡ぎ、お惣菜を作られるようになって20年。その間に多くの子ども達は大人になり、地域のお客様のお腹と心をずっと満たしてきた「ないじゅう屋」さん。「頑張ってやりま~す!これからも皆さんに美味しいって言っていただけるように頑張ります」と笑いながら仰います。優しい時間が流れる「ないじゅう屋」さんの鮮魚とお惣菜、是非食べてみてください。
●DATE●
・場所
宮崎県都城市高城町高城2833
・営業時間
10:00-18:00
・定休日
日曜日
・電話番号
0986-58-2046
・駐車場
店前に3台分
・ないじゅう屋さんInstagram
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