従業員40名のベンチャー企業が2億円の投資をして作った「収益を生むオフィス」とは?

コロナ禍で2億円の投資をして作ったオフィス(画像提供:Legaseed社)

新型コロナウイルス感染拡大の影響ではたらき方や職場環境の見直しが進む中、電通やエイベックスが本社を売却、パソナグループやジャパネットホールディングスの主要機能を地方移転というニュースが話題となっている。そしてデジタルトランスフォーメーション(DX)による企業のデジタル変革期とも重なり在宅・リモート・テレワークが浸透し、オフィスに出勤することなくビデオ会議システムなどでビジネスができるようになっている。

日本独自の文化が大きな壁となる新時代

コロナ禍でリモートワークが一定浸透したことで無駄な時間やコストを削減できたという声は良く耳にする。特に子育て中のビジネスマンはリモートワークの価値を高く評価しているようだ。一方で日本独特の文化でもある「阿吽の呼吸」や「判子」などリアルが必要になるケースや若手社員の教育マネジメント、社員エンゲージメント・理念浸透などオフィスがやはり必要だという声も多い。そもそも社員のはたらく環境をリモート化するにあたってのコストを捻出できないという企業が圧倒的に多いという現実も忘れてはならない。

時代の流れに逆行?

そんな中、コロナ禍であえて本社移転を決行し230坪の新オフィスになんと内装2億円を投資した企業がコンサルティングファームの株式会社Legaseed(レガシード)[本社:東京都港区]だ。社員はまだ40名のベンチャー企業だが創業8年目で新卒採用に毎年15,000人以上が殺到し、21卒向けインターン人気企業ランキング(楽天みん就調べ)では伊藤忠商事などの超人気企業に接近する総合10位、業界別では大手を抑えて1位となっている話題の企業でもある。

今回は潜入取材として代表の近藤悦康氏に直接話を伺った。

取材をした会社の戦略を練る指令室のような部屋(画像提供:Legaseed社)
取材をした会社の戦略を練る指令室のような部屋(画像提供:Legaseed社)

――なぜコロナ禍にあえてオフィス移転をしたのか?

新型コロナウイルスの感染拡大の影響でリモートワークが普及する中、我々Legaseedも全社員リモートワークに切り替え、日々の営業・採用活動を含めて実業務すべてのオンライン化を早々に判断しました。顧客との接点を考えればオンライン化の判断は一定の抵抗感もあったものの、結果として営業機会の増加に加え顧客との新たなコミュニケーションが生まれました。また、オンラインでありながらも21卒の新卒採用活動では30名に内定を出し30名に承諾をいただくなど、対面と遜色のない成果がつくれることも分かりました。

一方で、社内からは対面でのコミュニケーションも実施したいという声があがりました。リモートワークでは、作業内容が明確な仕事や情報共有を目的とした会議の効率的に行えます。しかし、クリエイティビティが求められる仕事や議論が必要な会議は対面で実施した方が質の向上につながるのではないか?という見解です。Legaseedが提供しているコンサルティングサービスは、顧客の状況に合わせて提供するものをカスタマイズする創造性が必要です。1人暮らしの狭い部屋で仕事をする毎日では、もっとこうしたいという創造性が生まれにくいという理由でした。

オンラインで仕事をする時代に適した個室空間を完備(画像提供:Legaseed社)
オンラインで仕事をする時代に適した個室空間を完備(画像提供:Legaseed社)

となれば、オフィスを「収益をもたらす場所」と定義し、組織の生産性が向上し、顧客が集まり営業が促進される空間をつくればいいのではないかと考えました。従来の「人が集まる拠点」としてのオフィスが必要ないことは、リモートワークでの営業活動を通して証明されました。これからのオフィスには、機能性が求められます。そこで、人と組織の生産性を最大化するために必要なを盛り込んだオフィスを構想し「プロフィットオフィス」と名付けました。

プロフィットオフィスの5つの機能(画像提供:Legaseed社)
プロフィットオフィスの5つの機能(画像提供:Legaseed社)

例えば、コロナ禍でも社員が安心して働ける機能・他のどんな場所よりも生産性が高まる機能・顧客が来たくなり、オフィスにくると成約確率があがる機能などがあります。これらの機能がしっかりと機能するオフィスであれば、内装2億円という投資額以上の効果が得られると確信しコロナ禍でもオフィスの移転を判断しました。

社員が安心して働ける空間を意識したオフィス(画像提供:Legaseed社)
社員が安心して働ける空間を意識したオフィス(画像提供:Legaseed社)

――実際に完成した新オフィスの評判は?

我々Legaseedの顧客にはあらゆる会社組織だけではなく、これから社会に飛び立つ学生も多く含まれています。そのすべての人たちに私たちの経営理念やビジョンをお伝えし、会社の雰囲気や実際に働いている社員に触れることでファンになっていただいています。

新オフィスを利用する社員からは

・コミュニケーションをメインでとるスペースと、集中して作業できるスペースが区切られているので作業効率があがりました。

・オンラインでの商談や打ち合わせの際に周囲の音を気にせずに実施できるのがありがたいです。

・オフィス内の出入りが顔認証で実施したり、全社員の体調を一覧で確認できる仕組みがあったりと社員の健康について気にかけてくれていると感じます。

・オフィスのご案内をしながらお話しをして契約が決まることもあり、私たちの想いや考えが詰め込まれたオフィスだと思います。

といった声があがっております。

社員がリラックスして仕事ができるフリースペース(画像提供:Legaseed社)
社員がリラックスして仕事ができるフリースペース(画像提供:Legaseed社)

お客様からは

・95%の出社率というのも頷けるオフィスでした。新型コロナウイルスに対しての安全性もしっかり考えられているのも素敵ですね。

・会社のオフィスを見て回っただけですが、学びや今後のアイデアがどんどん湧いてきました。最近落ち込んでいる知人の経営者を連れてきたいです。

・事前にご案内をいただいたときから楽しみにしていましたが、想像以上ですね。ここまで細かくつくり込まれたオフィスは初めて見ました。オフィスに来た人へ良いものを提供する社員の姿勢もすばらしかったです。

といった声をいただいています。

スタイリッシュな空間で集中できる環境(画像提供:Legaseed社)
スタイリッシュな空間で集中できる環境(画像提供:Legaseed社)

――新時代だからこそオフィスの価値を変えていけるのでは?

オフィスの在り方について議論される中、私たちの新しい価値観を今後は世の中に展開していきたいと考えています。

事業再構築補助金の公募がスタートする中、事業の立て直しや業態変革、オフィスの移転を検討される企業様が増えてきていると思います。オーダーメイドのコンサルティングを実施してきた私たちだからこそ、顧客が実現したい理想の組織像に繋がるオフィス(空間)・そこで働く社員の働き方・コミュニケーションを実現することができると考えています。

リラックスしてアイディア創出ができる環境(画像提供:Legaseed社)
リラックスしてアイディア創出ができる環境(画像提供:Legaseed社)

新時代のオフィス戦略

日本もようやく新型コロナウイルスのワクチン接種がスタートしてパンデミックの終わりが見えて来た。

とは言え、経済の完全復活には時間はかかる。企業が新時代と言われるポスト/アフターコロナ時代をどう生き抜くのかは「はたらく社員」にすべてがかかっている。

企業のDXが加速、社員のはたらき方、オフィスのあり方にも変化が起きる中、オフィスがあることによって人と人が繋がり、組織力が強化され企業に収益をもたらす『プロフィットオフィス』の在り方は今後の選択肢の一つになるだろう。

就職活動で企業選択をする要素として「オフィス」は新たなキーワードになるかもしれない。

【取材協力:株式会社Legaseed(レガシード)】

株式会社Legaseed

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