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子どもの年齢にあわせた「トランプ」の遊び方 ―子どもがゲームを作るって案外簡単―

五十嵐悠紀お茶の水女子大学 理学部 准教授
(ペイレスイメージズ/アフロ)

子どもたちが大好きなカードゲーム。中でも定番なのはやっぱり「トランプ」ではないでしょうか。

トランプは「ババぬき」や「七並べ」「神経衰弱」といった、幼稚園児でもできるものから、「ポーカー」「ブラックジャック」といったちょっと難しいものまで、たくさんのゲームがありますね。しばらくやっていないとルールを忘れてしまっていたり、あやふやに覚えているものもあったり。私は自分が覚えていたルールが「ローカルルールだった」なんていうこともしばしばあります。

トランプゲームの選び方

みなさんは、トランプで何をして遊んでいるでしょうか?

3~4人でできるものの他にも、2人でやるような「戦争」や1人でできる「ソリティア」などもあり、『遊ぶ人数』というのも選ぶ基準になるでしょう。また、5分しかないときには「スピード」のようなあっという間に終わるものでしか遊べませんが、15分あれば神経衰弱ができる。そんな『時間』での選び方もあるかもしれません。

我が家では、トランプで遊ぶときに、

  • 数字を覚えてほしいときに使えるゲーム
  • 集中力を養うときに使えるゲーム
  • 瞬発力を競うゲーム
  • 推理力を養うときに使えるゲーム
  • 心理戦を楽しみたいときに使えるゲーム

というような、そんな視点でのゲーム選びも、ときどきしてみています。

というのも、いつも「ババ抜き」になってしまっていたので、たくさんのトランプ遊びを教えたいなと思い毎日変えてやってみたのです。そのうち、子どもたちは自分でトランプゲームを作るようになってきました。

小学生の兄たちは、そこそこいい感じのルールが作れますが、実は4歳でも作れることに驚かされたりもしています。例えば我が家の末っ子(4歳)が作成したトランプのゲームルールはこちら。

1. ババはつかいません。

2. 手持ちのカードは最初は5枚です。残りは真ん中に山にします。

3. 手持ちのカードを見て同じものがあったら捨てます

4. 順番に山札から1枚ずつとります。同じものがあったら捨てます。

5. 手持ちのカードがたくさん残ったほうが勝ち

このルール、2人でやると必ず『あいこ』になるという、負けない平和なルールなのです。負けるのが大嫌いな娘ならではのルールに思わずクスリ。

「こんなの作ってみたら~?」ではなく、子どもが作りたくなるような環境を促す。子どもたちの中から自然にアイデアがでてくるような環境を作る。そんなことを意識してみています。

ゲームルールづくりは1人でじっくり考えてもいいし、放課後お友達を呼んでワイワイ考えてもいい。学童保育でやったっていいし、学年を超えた友達や、兄弟と一緒に考えると年齢差もいい感じに影響しあったりします。

自分で考えるカードゲームは増えている

最近では自分で考えるための「ブランクカード」がついているカードゲームが増えています。

うごく!カードアニメーション』(コクヨ株式会社)では3枚のカードを一組として動く手品のようなカード遊びです。このカードも「自分でおどろく」「見せて楽しむ」の他に、「作って遊ぶ」という楽しみができるように、オリジナルカードが作れるようになっています。

「うごく!カードアニメーション」(著者撮影)
「うごく!カードアニメーション」(著者撮影)
 自作カードもついていて自分で考えて作れるようになっています。(著者撮影)
自作カードもついていて自分で考えて作れるようになっています。(著者撮影)

大人気のカードゲーム『UNO(ウノ)』にも2016年で発売45周年を迎えた際に初のリニューアルが行われ、好きなルールを作って書ける「白いワイルドカード」が加わったのをご存知の方も多いのではないでしょうか。

さらに自分でカードゲームそのものを創作したい場合には、

トランプサイズの白紙カード」や、「片面白紙カード」など一般の人でもリーズナブルなお値段で簡単に手に入れることができます。こういったカードはカードゲームを製作する人のテストプレイ用にも使われています。

我が家では長男が3歳の誕生日プレゼントに『無地かるた』を購入して、息子のオリジナルエピソードでかるたを作成。長男は自分のカルタがうれしかったようで、これで一気にひらがなが読めるようになりました。オリジナルなことで時には学びたいという意欲にもつながることを実感。

オリジナルカルタ。エピソードはすべて息子の当時の様子から。(著者撮影)
オリジナルカルタ。エピソードはすべて息子の当時の様子から。(著者撮影)

「ゲームで遊ぶ」だけではなく、「ゲームを作ってみる」こともぜひ楽しんでみてはいかがでしょうか。

お茶の水女子大学 理学部 准教授

東京大学大学院工学系研究科博士課程修了.博士(工学).日本学術振興会特別研究員PD, RPD(筑波大学), 明治大学総合数理学部 専任講師,専任准教授を経て,現職.未踏ITのPM兼任.専門はヒューマンコンピュータインタラクションおよびコンピュータグラフィックス.子ども向けにITを使ったワークショップを行うなどアウトリーチ活動も行う.著書に「AI世代のデジタル教育 6歳までにきたえておきたい能力55」(河出書房新書),「スマホに振り回される子 スマホを使いこなす子 (ネット社会の子育て)」(ジアース教育新社),「縫うコンピュータグラフィックス」(オーム社)ほか.

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