Jリーグ勢はなぜアジアで勝てないのか?

(写真:YUTAKA/アフロスポーツ)

Jリーグの上位4チームがAFCチャンピオンズリーグというアジア各国の強豪クラブチームが集まる大会に出てるんですが、全32チーム参加のうち、ベスト16の段階で日本を代表する全4チームの敗退が決まりました。

日本サッカーはプロリーグこそわずかに20年ちょいの歴史ながら、代表チームは5大会連続でW杯に出場しており(ましてや開催した経験もあり)、リーグの入場者数や運営その他もアジアNo1と言って良いほどのレベルにあります。

なぜそれでも勝てないのか。

僕自身は日本の一般企業のビジネスパーソンのグローバル人材育成という仕事をしてますが、その前提にあるのが、「日本国内では仕事ができるのに、グローバル環境となったとたんにその能力が発揮できなくなってしまう」という状況です。それらを克服するために必要なスキルは挙げればきりがないのですが、その大前提にあるのが「グローバルマインドセット」だと思っています。これが備わってないと、一見、世界で戦える力を持っていたとしても、実はまったく成果がでなかったりということがあります。僕らが提供している研修はこのマインドセットを鍛えるために、海外で場と環境を用意しています

昨年、アジアサッカー研究所でサポートした、ジャカルタ遠征を行いインドネシア代表チームに大敗を喫したFリーグ(日本フットサルリーグ)のバルドラール浦安というチームの選手も言ってました。「サッカーでの話も含めてアウェイでの大変な話は聞いていたけど、どこかで上から目線だったし、怠慢があった。現地では普段日本ではあり得ないことの連続で、気がついたら取り戻すことができないまま負けてしまった。結局、自分が経験しないとわからないんです」と。アジア屈指のフットサル強豪国となった日本の強豪クラブ・バルドラール浦安は、いまアジアプロジェクトを掲げ、積極的なアジア展開をはじめました。

日本のビジネスとサッカーにおける人材の状況は非常に似ていると思ってます。これまで経済的に国内需要が大きく、いままで海外に目を向ける必要がなかったビジネスパーソンの経験値とグローバルマインドセットの無さ。いま日本人や日本企業がビジネスの国際舞台でプレゼンスを出すのも苦労しています。Jリーグが両手をあげてうまくいっているとは思えませんが、それでもアジアの他国と比べ、トップレベルの環境の良さは誰しもが羨む状況にあります。

韓国や中国のクラブを見てると思いますが、正直彼らの国内リーグ自体は全体的にはあまり盛り上がってません。それがゆえに、国際舞台でなんとか活躍してやろうというハングリー精神があるのではないでしょうか。

とはいえ、Jリーグクラブ所属の選手だって真剣にやってると思います。日本にいる多くのビジネスパーソンだって、ちゃらんぽらんに仕事をしているわけではないでしょう。むしろ、働いている量は世界随一かもしれません。ただ、どこかで染み付いてしまった国内ドメスティック志向がなかなか抜けないというのは共通点のように思います。

大災害や世界大戦での敗戦などの歴史を振り返り、そこから立ち上がってきた日本人の特性を思うに、おそらくもし日本の経済がどん底まで落ちたら、または日本代表がW杯に出場できなくなったり、アジアの新興国に負け続けるようになったら、日本人はまた立ち上がるかもしれません。ではそんな状況を好んで望むのか?というと、そうではないでしょう。

解決策のひとつとしては、若いうちに海外経験を積み、思考をグローバルに開放することだと思います。サッカーの文脈にしたり、ビジネスの文脈にしたとき、具体的にどんなことができるのか? 僕はそれを事業としてやってますが、宣伝っぽくなるので、ここでは各論には触れず、各自が頭を悩ませ、具体的なアクションを取ってみてほしいと思ってます。

今回の"日本代表"たる全チームが早々に敗退したことは非常に悔しい思いです。日本代表ですから、日本サッカーを代表しているわけでもあり、サッカー選手だけでなく、ファンを含むサッカーファミリー、ひいては日本人全体を映し出している絵だと思っています。我々一人一人が変わっていかないと日本代表は変わらないと思っています。