■本当に「ゼロストレス営業」できるたった一つの考え方

営業は「キツイ」「しんどい」と言われる職業の代表格。私は現場に入って支援するコンサルタントだ。その大変さは熟知している。営業する側も、営業を指導するリーダーたちも、大きなストレスを抱える。不確実性の高い時代だから、昨今よけいにそのストレスは大きくなっている。

しかし、その営業活動を「ゼロストレス」にすることができる。

しかも上っ面の「ゼロストレス」ではない。本当に完全ゼロストレス状態にできる。注目してほしいのはココ! ”本当に”ゼロストレスになる、ということだ。

手順は簡単。

最初に、鈴木祐著のベストセラー『超ストレス解消法』で紹介され、有名になった3種類のストレスを覚える。

次に、3種類のストレスのうち1つだけを重点的に対策する。最後に、そのストレスがゼロになったあとは、残りのストレスを無視する。

これだけだ。

こうすることで「ゼロストレス営業」は完成する。本当に完全「ゼロストレス」になる。

大事なことは、ストレスの種類を覚え、そのうちの1つだけを解決すること。しかも持続性が高いので、一度対策したら、本物の「ゼロストレス営業」をずっと継続できる。

日ごろからストレス対策で悩んでいる営業組織に、こんな嬉しいことはないだろう。

では、実際にどうやるのだろうか?

■『超ストレス解消法』で紹介された3種類のストレスとは?

鈴木祐著のベストセラー『超ストレス解消法』で紹介されているやり方は、ハーバード大学、スタンフォード大学、ケンブリッジ大学でも効果が実証されている。

その『超ストレス解消法』の重要なキーワードは以下、3種類のストレスだ。これをまず覚えよう。日常生活にも役立つ。

①ショートストレス

②ループストレス

③ロングストレス

①ショートストレスとは「急性ストレス」のこと。突発的に発生するストレスだ。日常生活においては、

・財布を忘れた!

・雨に降られた!

・電車で足を踏まれた!

といったこと。営業活動においては、

・お客様に「NO」と言われた!

・プレゼンで緊張した!

・なかなか商談が前に進まない!

といったことだ。

ほとんどの人が、ストレスと言えばこの「ショートストレス」を思い浮かべる。そして、このストレスを何とかゼロにしたいと誰もが思うだろう。ただ、このショートストレスは急性的なものだから、

・週末のドライブ

・友人との飲み会

・ひとりで音楽鑑賞

こういった気分転換でストレス解消できる。

「お客様に『NO』を言われたが、次はがんばるぞ!」

と自分に言い聞かせることができる。簡単だ。それでは「ループストレス」はどうだろう?

■「ループストレス」の特性

②ループストレスとは、何度も何度も定期的に味わうストレスだ。日常生活においては、

・汚い部屋を目にする

・満員電車に乗る

・ついつい無駄遣いをする

といったこと。営業活動においては、

・不慣れな営業電話をかける

・初対面のお客様にヒアリングする

・SFA(営業支援システム)に顧客や商談データを入力する

といったことだ。

準備を怠ったり、習慣化する努力が欠けていたりすれば、繰り返し繰り返しストレスを感じる。

先述した「夜や週末の気分転換」では解消されないストレスと言えよう。

しかし、このストレスも気にする必要はない。対処しなくても、いずれ慣れていくものだ。それに大きな問題に発展することもない。要は「慣れ」の問題なのだ。

重要なのは、これから紹介するロングストレスだ。このロングストレスに注目してほしい。そしてこのストレスだけを解消するよう対策を練るのだ。

■最悪なストレス――「ロングストレス」とは?

③ロングストレスとは、長く続く「慢性ストレス」だ。ショートストレスやループストレスをも誘発する場合がある。

最悪なのは、ロングストレスが慢性的になると、だんだん感覚が麻痺してくることである。

日常生活においては、

・生活習慣病にかかっている

・借金で首が回らない

・空気の悪い職場に勤めている

といったこと。営業活動においては、

「目標未達成」の状態が続いている

――これだ。

問題なのは、「普通」「あたりまえ」の状態から下回っているのに、だんだんそれが「普通」「あたりまえ」に思えてくることである。

いつも体がだるいのに「もうそれが自分にとって普通」と思えたり、「職場の雰囲気が悪いが、うちの会社ではこれが普通」と思えたり。こうなったら重症だ。問題を解決したいという気力がわいてこないからだ。

営業でいえば、目標未達成の状態が続いていると、このロングストレスを感じるはずだ。週末の気分転換でも解消しないし、慣れて習慣化することもない。

根本的な対策をとらないと、このロングストレスはずっと続くことになる。寝ても覚めても、このストレスから逃れることができない。何とかこのストレスをゼロにしたいと考える人はいいが、そうでない人は「考える」ことさえ放棄する。このロングストレスを受け入れ、これが正常と思い込もうとする。

これが「正常性バイアス」と呼ばれる認知バイアスである。

■解消すべきは「ロングストレス」だけ!

「ゼロストレス営業」をしたければ、目先の気になるショートストレス等は無視しよう。どんなに対策をとったとしてもショートストレスの事案はゼロにならない。

ループストレスもそうだ。新しいことを覚えようとしたとき、必ずストレスを覚えるもの。

お客様から「NO」を言われたくない、SFAやMAといった慣れないデジタル対応から解放されたい、なんて言っていたら何もチャレンジできなくなる。

対策すべきはロングストレスである。

常に目標を達成している状態になっていれば、お客様から「NO」を言われようが、苦手な営業電話でストレスを感じようが、それほど気にすることはなくなる。

「私は毎期、目標を達成している。こんなことは気にならない」

と思えるようになるのだ。

■「ゼロストレス営業」をしたければ、コレだけやればいい!

ショートストレス&ループストレス解消の延長線上に、ロングストレス解消はない。ロングストレスをゼロにするためには、個別対策が必要だ。

目標「絶対達成」のコンサルタントである私は、これまで15年以上のコンサルティング経験で、多くの営業組織を「ゼロストレス化」してきた。

毎期、目標達成できる営業組織にすれば、本当にストレスがゼロになる。営業が楽しくなり、さらに営業の成績はアップしていくようになる。

どのように、安定して営業目標を達成させられるようになるかは、ここでは割愛する。ここで記すと当社のサービス紹介になってしまうからだ。それより本記事でお伝えしたいのは、上っ面のストレス解消では「ゼロストレス営業」はムリだ、ということである。

大事なことは、目先の小さなストレスよりも、慢性的なロングストレスである。ロングストレス解消に意識を向けて、ぜひ対策をとってもらいたいと思う。