自己啓発セミナーより能力が開花する! 「垂直読書」のススメ

同じ著者の著書を連続して読もう!(ペイレスイメージズ/アフロ)

自己啓発セミナーはとても有効なツール

自分の可能性を切り拓いたり、自分の殻を打ち破るために「自己啓発セミナー」というツールを利用するのは、とても有効と私は考えています。あえて「ツール」と書いたのは、「自己啓発セミナー」は単なるツール(手段)であって、目的ではないことを強調したかったからです。「自己啓発セミナー」を受けること自体を目的にしてしまう人が多くいますので、区別するために敢えて「ツール」という表現をしました。

なお、今回紹介する思考パターンをメンテナンスする方法「垂直読書」は、「水平読書」と対比させて紹介しますので、こちらの記事も参照しながらお読みください。(※最強の学習方法「水平読書」は、研修やセミナーを受けるよりスキルアップする!

思考変革ほど大切なことはない

自分の殻を打ち破る。自分の可能性を見出す。苦手意識を克服する。……こういったマインドに関わることは、仕事をするうえでも、日常生活を送るうえでも、極めて大切なことです。どんなに知識があっても、資格を取ってスキルアップしても、ネガティブ思考であったり、自分の可能性を信じられないようでは、何もうまくいきません。

マインドはコンピューターのOS(オペレーティングシステム)と同じです。OSが脆弱だったり、壊れていたりしたら、知識やノウハウといったアプリケーションをインストールしようとしても、うまく動作しないものです。

知識やノウハウを身に付ける「お勉強」もいいですが、何より自分の思考パターンを堅牢にすること。自分の未来を信じ、前向きにとらえ、何事にもチャレンジする精神や価値観を持つことです。

しかし、そんなことは誰もがわかっていることです。そのような心構えをどれだけ聞いても変わらないものです。ですからそのための具体的な手法を教えてもらうために「自己啓発セミナー」というツールがあるのです。

思考パターンを変えるのは「人」

先述したとおり「自己啓発セミナー」は有効です。できればセミナー講師とリアルに何度も接点を持つようにしましょう。なぜなら、人の思考パターンを変えるのに、最も簡単で再現性が高いのが「人」だからです。知識やテクニックではないのです。

人は人から影響を受けます。

先天性のものでない限り、家族や友人、学校の先生や会社の上司、先輩などの影響で、自分自身の思考パターンはできあがっています。したがって簡単に書くと、付き合う人を変えれば自分の思考パターン、価値観、考え方は徐々に変化していくものなのです。

社長の「付き人」が成功しやすいのは、常に社長と一緒にいるために、その思考パターンが似てくるせいです。したがって、自分がロールモデルとしたい人と一緒にいることがとても大切です。しかし、自己啓発セミナーの講師をはじめとして、自分がロールモデルにしている人と常に一緒にいることなど、多くの人にとっては現実的ではないでしょう。そこで「水平読書」と同じように、ここでも「本」に頼るとよいと言えます。

「垂直読書」とは?

「垂直読書」とは、本のテーマとは関係なく、同じ著者の本を連続して読み、その著者の思考パターンを手に入れる読書法です。

たとえばデール・カーネギーの思考パターンを真似たいと考えたら、『人を動かす』『道は開ける』『話し方入門』『人生論』『知られざるリンカーン』『心を動かす話し方』『人生を変える黄金のスピーチ』『悩まずにすすめ』……などを読むのです。

同じ著者の本を2冊も3冊も読んでいると、たとえテーマは別であっても著者の「らしさ」みたいなものに気付くはずです。デール・カーネギーの著書を読む場合も、単なる「話し方」のテクニックを手に入れようとするのではなく、なぜ「話し方」を学ぶべきなのか。なぜそのような「話し方」をしたほうがいいのか。その価値観は、デール・カーネギーの人生論にも繋がってくるのです。

「この著者の考え方、価値観がわかってきた」と思えるようになったら「垂直読書」は成功です。

「垂直読書」のやり方

「水平読書」のときは、ベストセラー作家の本を選ぶ必要はないと書きました。しかし「垂直読書」の場合は真逆です。世界的に著名な方、ベストセラーとなっている著者、書籍をあえてチョイスします。たとえば松下幸之助、稲盛和夫、デール・カーネギー、ピーター・ドラッカー(以上、敬称略)の本は、どの書店、図書館にも取り揃えているから入手しやすいでしょう。

「中期経営計画の作り方」とか「エクセル資料作成の基本」といった実務書はよくありません。ノウハウが体系的にまとめられている書物ではなく、どちらかというと物語調の本をチョイスします。著者の生き様が語られる本であればなおいいと言えます。著者がどのようなシーンでどのような気付きを得、どう意思決定してきたのか。その歴史をたどることで、あなたの思考パターンにも変化があらわれます。

本を買うときは、ネット書店を積極的に活用します。アマゾンや楽天ブックスなどで、同じ著者の本を一気に5~10冊買うのです。

そして「水平読書」と同じように、一度に必ず1万円以上は使うつもりで本を買いましょう。セミナーや研修の受講と比較します。20万も30万もする高額な自己啓発セミナーと比較すれば、かなりリーズナブルだ、と考えるのです。

本の読み方は簡単です。他の著者の本を途中で挟むことなく、どっぷりと浸かるようにして読みます。「水平読書」のように、気になるところだけをピックアップして「拾い読み」するのはいけません。「はじめに」から「終わりに」まで、しっかりと目を通すことです。読書を楽しむのが目的ではありません。思考パターンを身に付けるためですから、そういう読み方が好きか嫌いかは関係なくチャレンジしてみてください。

思考パターンを変えるためには「インパクト×回数」が必要です。「垂直読書」は自己啓発セミナーなどと比較してインパクトが乏しいと言えます。しかしロールモデルにしたい著者の本を10冊買い、何度も何度も読むことで、思考が似てくるようになります。同じ著者の本をボロボロになるまで読みつくしてみましょう。