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「自分の殻を破る」よりも、もっと成長できる考え方

横山信弘経営コラムニスト
「自分の殻」って、そもそも破っていいのだろうか?(写真:アフロ)

よく「自分の殻を破れ」と言う人がいます。私もこの表現が好きです。「限界を突破しろ」「生まれ変わるぐらいの気持ちでやってみろ」という意味で使うのだと思います。

しかし「殻」とは何かを調べてみると、辞書には、物の表面を覆う堅い皮。英語ではシェル(Shell)のこと、と書いてあります。つまり貝殻や、木の実の堅い皮のようなもの。つまり「自分の殻」とは、自分の身を守るようなものであるため、これを破るということは、貝ならば、貝殻を捨てて「身」だけになってしまう、ということです。こんなこと、誰も望みません。

「自分の殻を破る」と、自分自身が突然別の何かへ進化していくような感覚になるため、多くの人が好きでこの表現を使用するのでしょう。

しかしよくよく考えてみると、自己変容は本来、そんなドラマティックなものでもないし、一瞬で別の姿かたちにトランスフォームするわけでもない。徐々に大きく、広がっていくものであるから、自分の殻は「ゴム」のような素材でできているとでも受け止めておいたほうがいい。一心不乱に何かに打ち込んでいたら、いつの間にか自分の能力や可能性が膨らんでいた、と後から気付く。そういうものだと私は考えます。

したがって自分の殻なんて、風船の表皮のようによく伸びるもの。自分の成長とともに膨らんで、だからこそいずれ空高く舞い上がる、とイメージしたほうがよいのでしょう。

経営コラムニスト

企業の現場に入り、目標を「絶対達成」させるコンサルタント。最低でも目標を達成させる「予材管理」の理論を体系的に整理し、仕組みを構築した考案者として知られる。12年間で1000回以上の関連セミナーや講演、書籍やコラムを通じ「予材管理」の普及に力を注いできた。NTTドコモ、ソフトバンク、サントリーなどの大企業から中小企業にいたるまで、200社以上を支援した実績を持つ。最大のメディアは「メルマガ草創花伝」。4万人超の企業経営者、管理者が購読する。「絶対達成マインドのつくり方」「絶対達成バイブル」など「絶対達成」シリーズの著者であり、著書の多くは、中国、韓国、台湾で翻訳版が発売されている。

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