集客の2つの「鉄則」――ウェブサイト、ブログ、SNS、メルマガ、紹介……どう組み合わせるか?

集客力はコンテンツで左右されない(写真:アフロ)

集客の2つのポイント

人を集めるにはどうすればいいのか? いわゆる「集客」のことです。イベントやセミナー、展示会、お店……とにかく、ある場所に人集めたいときに「集客」という言葉を使います。「場所」は、展示会やお店のような特定の空間ということもありますが、会員やメルマガといった実態のない「場所」を意味するケースもあります。

いずれにしても、集客を考えるうえで2つの「ポイント」があります。それはコストとアプローチです。最初にコストについて解説します。コスト意識を正しく持つことは、まず集客の基本。コストには3種類あります。

■ 経済的コスト → お金

■ 時間的コスト → 時間

■ 精神的コスト → ストレス

コストをお金だけだと捉えている人は、集客のみならず、ビジネスをするうえで大きなマイナスです。必ず3種類あると考えましょう。次にアプローチについて。アプローチには以下の2種類があります。

■ パーソナルアプローチ → 「1」対「1」

■ マスアプローチ → 「1」対「不特定多数」

集客や販促の方法として、広告やWEBプロモーションといった、マスアプローチしか思いつかない人は問題です。必ず2種類あると受け止めましょう。これらコストの概念、アプローチの概念を組み合わせて、以下に特徴を列挙します。

● アプローチは言葉ではなく、数字で表現する。「ブログに記事をアップする」「紹介を募る」はアプローチではない。「ブログに記事をアップして2,000人に閲覧してもらう」「300人に電話して紹介を募る」としないと、正しい集客アプローチを把握できないし、後述するコンバージョン率の概念を持つことができない。

● てっとり早く集客するためには、「経済的コスト」か「精神的コスト」をかけたアプローチ手法を選択する。つまりお金か、ストレスをかける。具体的には、巨額コストがかかるテレビCMか、飛び込み営業、テレマーケティングなどのストレスがかかることをする。(新聞、雑誌への広告などは認知度アップによいが、集客には不向き)

● ウェブサイトやブログ、メルマガなどのマスアプローチは、「時間的コスト」がかかる。つまり、すぐに結果は出ない。また、優良なコンテンツを配信し続けてファン獲得をしなければならず、継続力のない人には「精神的コスト」がかかる。ただし「経済的コスト」をかけずに個人のメディアを持つという、大きなメリットが得られる。

● マスアプローチは、やればやるほどコンバージョン率が悪くなる。つまり、四大広告を含む、メディアを使った活動は、よりいっそうお金をかけないと集客できない仕組みになっている。WEBプロモーションも同じで、ホームページの閲覧数やメルマガの読者数など、ファンを増やし続けないと、現状維持の結果をもたらすことはできない。

● 個人によるパーソナルアプローチ、紹介や口コミ……等は、関係性に比例するが、総じてマスアプローチに対しコンバージョン率はきわめて高くなる。ただし、個人が持つ関係性の深い知人には限界がある。

「パーソナルアプローチ」のポジション

これらの特徴の中で、最も重要なのは「パーソナルアプローチ」のポジションです。電話や面談など、1対1でアプローチする価値を理解できない人は、想像以上に遠回りし、余分なコスト(お金か時間)を支払って集客することになると肝に銘じましょう。

とりわけ、五大広告(テレビ、新聞、雑誌、ラジオ、ネット)でしか集客実績がない人は、集客の基本がわかっていないと考えて間違いありません。(たとえば大手広告代理店に勤めている人が、個人で独立すると、とたんに集客できなくなる)

これらの特性を考えて、集客のコンバージョン率を頭に入れましょう。たとえば、あるイベントに20人を集めるとします。そうすると、以下のようなコンバージョン率の変化があることを必ず知っておいてほしいのです。

1) 10人アプローチ → 5人の集客(50%)

2) 32人アプローチ → 10人の集客(31%)

3) 75人アプローチ → 15人の集客(20%)

4)106人アプローチ → 17人の集客(16%)

5)135人アプローチ → 19人の集客(14%)

6)166人アプローチ → 20人の集客(12%)

しかし集客したことがない人、もしくは集客目標を達成してきた実績がない人の思考は、以下のようにコンバージョン率が一定に推移するという先入観を持っています。

1) 10人アプローチ → 5人の集客(50%)

2) 20人アプローチ → 10人の集客(50%)

3) 30人アプローチ → 15人の集客(50%)

6) 40人アプローチ → 20人の集客(50%)

当然、現実はこのようにはなりません。

あるイベントの集客のために10人に声をかけたら、5人の人が参加と返事したとします。この時点でコンバージョン率は「50%」です。しかし、最初に声をかける人は、ほとんどの場合、関係性の深い人たちです。ですからコンバージョン率が高くなるのは当たり前。

しかし、アプローチする相手が増えれば増えるほど、関係性の薄い人が対象となっていきます。したがって、自然とコンバージョン率は落ちます。10人にアプローチしたら5人集客できたからといって、20人に声をかけたら10人集客できるかというと、そうなるはずがないのです。

これは「パーソナルアプローチ」のみならず、「マスアプローチ」も同じ。ブログの記事閲覧数が1000で、5人の集客という実績があったとします。コンバージョン率は「0.5%」。この閲覧数が2000に増えることで、10人の集客が実現するかというとノーです。特に、お金をかけず、時間をかけて個人で作り上げたメディア(ブログやメルマガ、フェイスブック等)は、アプローチ数が増えれば増えるほど、コンバージョン率は落ちていくことを頭に入れておきましょう。

お金をかけた広告、つまりテレビCMや、ネット広告、DM……といった販促プロモーションは、そもそものコンバージョン率が読めません。広告代理店にヒアリングしてみてください。

「今度の日経新聞で、来月の展示会の広告を出したいのですが、どこの広告欄に載せることで100人を集められますか?」

相手が真面目な広告代理店の営業なら「わかりません」と正直に答えるでしょう。本当にわからないのです。展示会の特性、開催場所、時期、などを考慮し、どの枠に当てはめたら、どれぐらい人がそれを閲覧し、興味を持ち、会場に足を運ぶだろうかと、推測したり、検証したりする人もいないでしょう。たとえしていたとしても、実際の結果は常にブレるのです。したがって、「やってみないことには、わからない」のが、マスアプローチの特徴なのです。

このコンバージョン率の特性を頭に入れていない人は、集客のプロとは言えません。「100人を集客する」と言いながら「集客90人」という結果に終わることがあります。しかし、この意味を正確に理解できるかどうか、がプロかアマチュアかの分かれ道です。

先述したとおり、集客結果によってコンバージョン率は変化していきますので、「0人から50人」を集客する労力と、「51人から80人」まで集客する労力は全然違います。さらに「81人から90人」まで集客する労力はさらにハイレベルになり、「91人から95人」「96人から98人」「99人から100人」までの集客労力はまったく異次元なものになり、容易ではありません。つまり、100人集客するといって、確実に100人集められた、ということは、相応に凄いことなのです。

ましてや、どんなイベント内容でも、どれほどの集客目標であっても、10回連続で達成させる。3年連続、5年連続で達成させる、というのは離れ業に近く、それを確実に可能にする人は、まさに集客のプロと言ってもいいでしょう。

個人の力で集客する2つの「鉄則」

最後に、個人の力で集客する2つの「鉄則」について記します。以下の2つです。

■ 必ず「パーソナルアプローチ」を集客の軸にする。「マスアプローチ」は認知度向上が目的と割り切る

■ 「人脈が豊富な関係資産」のデータベース化

私自身も3万人の読者を超えるメルマガを発行しています。日本最大級のビジネス情報サイト「日経ビジネスオンライン」で6年以上コラムを連載しています。しかし、個人でどれほど膨大なファンを抱えていても集客には限界があります。

これらのマスコミュニケーション媒体を使えば、私が出す書籍がすべてベストセラーになり、セミナーやイベントも満員になるかというと、そうではありません。集客のメイン手段は、私と部下たちによる「パーソナルアプローチ」です。実際に会い、電話し、メールを書いて直接的なコミュニケーションをとります。

そして何より効果的なのは、影響力のある人との「関係資産」です。

先述の例で言うと、「20人」を集めるのであれば、1人でやろうとすると「166人」に声掛けをしなければなりません。しかし「10人」に声を掛けて「5人」集客であれば、それぐらいの影響力がある人「3人」をその気にさせることで、最終目標である「20人」という集客はできます。つまり、1人で166人に声をかけて20人を集めるのか。4人でそれぞれ10人ずつに声をかけて20人を集めるのかの違い、ということです。

ただ、誰かに集客を依頼する場合、同じようなコンバージョン率を期待することは難しい。(集客インセンティブの有無は関係ない) したがって、集客依頼する相手を増やすのです。1人で10人に声を掛けて5人を集客し、後は15人の影響力のある人に「1人でいいから集客してほしい」と依頼して、合計20人を集客するということです。

この場合、集客協力してくれそうな「15人」の関係資産がいかに大切かがわかります。この方々との関係構築には「時間的コスト」がかかるかもしれませんが、インターネットなどの不確実なものを頼りにするよりは、再現性の高い結果をもたらしてくれます。ご参考まで。

企業の現場に入り、目標を「絶対達成」させるコンサルタント。最低でも目標を達成させる「予材管理」の理論を体系的に整理し、仕組みを構築した考案者として知られる。12年間で1000回以上の関連セミナーや講演、書籍やコラムを通じ「予材管理」の普及に力を注いできた。NTTドコモ、ソフトバンク、サントリーなどの大企業から中小企業にいたるまで、200社以上を支援した実績を持つ。最大のメディアは「メルマガ草創花伝」。4万人超の企業経営者、管理者が購読する。「絶対達成マインドのつくり方」「絶対達成バイブル」など「絶対達成」シリーズの著者であり、著書の多くは、中国、韓国、台湾で翻訳版が発売されている。

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