Yahoo!ニュース

ボーナスはどうやってアップさせるのか? 2015冬のボーナスは過去最高の見通し

横山信弘経営コラムニスト
ボーナスのことを支給前後だけで考える人は増えない(写真:アフロ)

経団連は大手企業の冬ボーナスの妥結状況を、すでに10月末に発表しています。それによると、組合員平均は前年比約3%増。ボーナスの平均支給額が90万円を超え、過去最高を更新しました。

1回のボーナスが平均90万円です。

この記事を見て、「意外と少ないな」と感じる人は少数でしょう。「げ! 平均でそんなに?」「私は半分もない!」「10万円でいいから分けてくれよ」と思う人が大半じゃないでしょうか。いずれにしても、多くの人がこの時期になると、ボーナスについて少しは考えると思います。よい機会ですので、「どうやったらボーナスの支給額がアップするか?」考えてみましょう。

ボーナスの支給額は所属している企業に左右されています。そのため、支給される側の人ができることは、その企業が定めたルールの範疇でどうアップさせるか? しか考えることはできません。さて、ボーナスをどうやってアップさせるのか? を考える前に、「ボーナスをアップしたい」と思うタイミングはいつもどの時期なのか。それを考えてみましょう。

1)ボーナスが支給される直前(もしくは直後)

2)いつも

まず、当然ですが、

「そろそろボーナスの時期かァ。どうやったらボーナスってアップするんだろう?」

「ボーナスもらったけど、支給額を見てがく然とした。どうやったらもっと増えるんだろう」

などと、1)の「ボーナスが支給される直前(もしくは直後)」にだけ、「どうやったらボーナスがアップするのか?」を考える人に、ボーナスをアップする方法を教えても、日ごろの行動、姿勢が変わるわけがありませんので、ボーナスが上がることもありません。会社や業界のせい、ましてや評価をする上司、評価制度を策定する人事部のせいにするのはやめましょう。自分のせいです。たとえ、そういう方にボーナスの支給額をアップさせても不満は解消されないでしょう。適性な支給額とはいくらなのか、フェアな評価とは何かがわかっていないからです。

ボーナスの支給額に文句を言う人のほとんどは、ボーナスに不満なのではなく、会社や職場、上司との人間関係などに対して満足していません。生活に困窮していたり、何らかのローンを組んでいて、ボーナスを「アテ」にしないとやっていけない人は、2)の「いつも」になります。お金に困っているわけではないけれど、お金が好きで、少しでもたくさんもらいたいと願っている人も「いつも」になるでしょう。

少数派ではありますが、「もっとお金がほしい」といつも真剣に考えている人には、簡単なボーナスアップの方法をお伝えしましょう。

1)会社の評価制度を確認し、その通りに行動する

2)評価制度でわからないことは上司などに質問し、その通りに行動する

この2つです。驚くほどシンプルで、がっかりした人も多いことでしょう。ところが、この退屈なほどシンプルなことをやらない人がほとんどであることも事実です。ボーナスをもらったあと、給料が支給されたあとになってはじめて「どうしてこんなに少ないんだ」「こんな評価っておかしい」と愚痴をこぼす人がいますが、私はその人たちにこう質問したいです。

「ご自身がどうすることで、どのような評価になり、どうすることで、いくらぐらいのお金が増えるか知っていますか?」

と。実のところ、会社の評価制度を確認することもなく、実際に下された評価を「評価」する人がいます。どうすればボーナスが増えたり減ったりするか、その基準や運営ルールを知りもしないのに、ボーナスが支給された後で「少ない」と言うのはどうでしょう。変ですよね。

たとえば野球では「スリーバント」というルールがあります。ツーストライクの後にバントを行い、打球がファウルになると打者はアウトとなります。しかし、そのルールを知らず、「そんなのおかしい!」と抗議しても聞き入れてもらえません。評価についてストレートに質問できなくても、会社の評価制度を確認することはできるはずです。それぐらいはしたほうがよいでしょう。

経営コラムニスト

企業の現場に入り、目標を「絶対達成」させるコンサルタント。最低でも目標を達成させる「予材管理」の理論を体系的に整理し、仕組みを構築した考案者として知られる。12年間で1000回以上の関連セミナーや講演、書籍やコラムを通じ「予材管理」の普及に力を注いできた。NTTドコモ、ソフトバンク、サントリーなどの大企業から中小企業にいたるまで、200社以上を支援した実績を持つ。最大のメディアは「メルマガ草創花伝」。4万人超の企業経営者、管理者が購読する。「絶対達成マインドのつくり方」「絶対達成バイブル」など「絶対達成」シリーズの著者であり、著書の多くは、中国、韓国、台湾で翻訳版が発売されている。

横山塾~「絶対達成」の思考と戦略レポ~

税込330円/月初月無料投稿頻度:週1回程度(不定期)

累計40万部を超える著書「絶対達成シリーズ」。経営者、管理者が4万人以上購読する「メルマガ草創花伝」。6年で1000回を超える講演活動など、強い発信力を誇る「絶対達成させるコンサルタント」が、時代の潮流をとらえながら、ビジネスで結果を出す戦略と思考をお伝えします。

※すでに購入済みの方はログインしてください。

※ご購入や初月無料の適用には条件がございます。購入についての注意事項を必ずお読みいただき、同意の上ご購入ください。欧州経済領域(EEA)およびイギリスから購入や閲覧ができませんのでご注意ください。

横山信弘の最近の記事