印象をよくするための「誤解される」方法

「誤解」に関して登場人物をキーにすると、「誤解する人」「誤解される人」の2つに分解できます。どういう人に「誤解されてもいい」のか、どういう人に「誤解されてはいけない」のかについては、誤解されてもいい人、誤解されてはいけない人に記しました。今回は「誤解」の中身を2つに分解して考えていきたいと思います。

● 良い誤解

● 悪い誤解

「悪い誤解」はわかりやすいでしょう。一般的に「誤解」といえば「悪い誤解」を指します。ですから「良い誤解」について解説します。「良い誤解」がセルフブランディングに生かすことができるからです。

「良い誤解」というのは、「××さんて、実は多くの人に好かれているんだよ」「あの人って、本当は影ですごく努力しているはず」「私は××さんのこと、尊敬しています。とても頭がいいと聞きました」……こういうものです。少しばかり真実と乖離していても、周囲はそのように解釈しているのです。これも「誤解」のひとつと言えるでしょう。本人は謙遜するわけではなく、

「私が頭がいいだなんて噂、信じられない」

「私は本当に、そんな尊敬されるような人間じゃない」

「私が影で努力してるというなら、みんなはもっとしてるはず」

と、強く反論しても、周囲はこう言うのです。「いやいや、そんなことはないよ」「またまた謙遜しちゃってェ~」と。「良い誤解」をされる理由の多くは、日ごろの行いです。そして何より、アピール度の低さにあります。

「自分アピール度 <<< 実際の貢献度」

職場でかなりいろいろなことに貢献している割には、アピールをほとんどしない人がいます。「どうしてあんなに一所懸命やってるのに、アピールしないんだろう?」「もっと自分を評価してほしいと申告すればいいのに」と周りは思っているのに、まるでそのようなことをしません。その分「ミステリアス性」が高くなります。したがって、「ひょっとしたら、もっと私たちが知らないところでさらに貢献していることがあるのかも」「おそらく、私たちが知らないところで大変な苦労をしているに違いない」と憶測されます。まさに、世阿弥の「風姿花伝」で有名な、

「秘すれば花なり、秘せずば花なるべからず」

という言葉通りです。隠れているからこそ花がある、ミステリアスだからこそ麗しい、ということです。謎が謎を呼ぶ。噂が噂を呼びます。アピール度と貢献度との「ギャップ」が大きければ大きいほど、ミステリアス性は高まりますので、その分、「良い誤解」が生まれます。

たとえば、実質貢献度が【200】なのに自己アピール度が【100】であれば、【100】のギャップがありますので、実質貢献度に上乗せされ、周囲は【300】もの貢献をしていると「誤解」します。さらに、実質貢献度が【1000】なのに自己アピール度が【50】であれば、【950】のギャップがありますので、実質貢献度に上乗せされ、周囲は【1950】もの貢献をしていると「誤解」します。この数値感覚が正しいかどうかは別にして、それぐらい「尾ひれ」が付加されてしまうということです。

反対のパターンも考えてみます。

たとえば、実質貢献度が【100】なのに自己アピール度が【300】であれば、【200】ものマイナスギャップがありますので、実質貢献度から差し引かれて、周囲は「あいつは口ばっかりで、大して何もやっていない」と「誤解」します。これは「悪い誤解」です。

また、それほど実質貢献度がない人はどうすればいいのか? 自己アピールを限りなくゼロに近づければよいでしょう。実質貢献度が【50】なのに自己アピール度が【ゼロ】であれば、【50】のギャップがあり、実質貢献度に上乗せされ、周囲は【100】もの貢献をしていると「誤解」してくれるでしょう。

わかりやすいように、例では、実質貢献度を「1000」とか「100」とか「50」という数字を挙げています。しかし一般的な職場で、一般的な従業員が貢献できる度合において、10倍、100倍もの差が出ることは稀です。ということは、正しい行動をし、自己アピールをしないだけで、周囲が「良い誤解」をしてくれる可能性は高まるのです。

ただし、あまりにも距離が近い場合は、どうでしょうか。つまり夫婦や親子の関係において「秘すれば花なり」はあまり通用しないと私は思います。

(妻は、いつも私が脱ぎ捨てた服を何も言わず片付けてくれる。自分がわからないところで、もっといろいろ気を使ってくれているに違いない……)

などと想像することはあるかもしれません。しかし日ごろからの行動を目にしていれば、それほど「ミステリアス性」が高まることはないでしょうし、そもそも、ごく近い間柄なのに「ミステリアス性」があること自体、信頼関係を壊す要因にもなります。「良い誤解」「悪い誤解」それぞれ関係なく、「誤解」そのものがないよう、日ごろからのコミュニケーションが必要と思います。

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企業の現場に入り、目標を「絶対達成」させるコンサルタント。最低でも目標を達成させる「予材管理」の理論を体系的に整理し、仕組みを構築した考案者として知られる。12年間で1000回以上の関連セミナーや講演、書籍やコラムを通じ「予材管理」の普及に力を注いできた。NTTドコモ、ソフトバンク、サントリーなどの大企業から中小企業にいたるまで、200社以上を支援した実績を持つ。最大のメディアは「メルマガ草創花伝」。4万人超の企業経営者、管理者が購読する。「絶対達成マインドのつくり方」「絶対達成バイブル」など「絶対達成」シリーズの著者であり、著書の多くは、中国、韓国、台湾で翻訳版が発売されている。

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