いい加減やめてもらいたい「新入社員のタイプ」発表……今年は「自動ブレーキ型」

5月になり、新入社員の方々は職場にも慣れ、少しずつ業務に順応してきたでしょうか。いっぽう先輩社員、上司たちも、新しく入社してきた社員との接し方に慣れてきた時期でしょうか。

毎年、公益財団法人日本生産性本部は「今年の新入社員のタイプ」を発表しています。過去10年の「新入社員のタイプ」を列挙してみましょう。

■ 平成25年度 「ロボット掃除機型」

■ 平成24年度 「奇跡の一本松型」

■ 平成23年度 「はやぶさ型」 (※震災により発表を自粛)

■ 平成22年度 「ETC型」

■ 平成21年度 「エコバッグ型」

■ 平成19年度 「カーリング型」

■ 平成18年度 「デイトレーダー型」

■ 平成17年度 「ブログ型」

■ 平成16年度 「発光ダイオード型」

■ 平成15年度 「ネットオークション型」

そして今年、平成26年度の「新入社員のタイプ」は「自動ブレーキ型」です。「困難な壁にぶつかる前に未然に回避する傾向がある」からだそうです。おそらく多くの人が気付いていることでしょう。その年に流行した商品や、時代を象徴するような事物を取り上げて「こじつけ」ているだけです。恒例行事になってきましたが、いい加減、やめてもらいたいと私は考えています。

この「新入社員のタイプ」を知ることで、先輩や上司は、「今年の新入社員は『自動ブレーキ型』だそうだから、新入社員に接するときは、あまり強くブレーキをかけすぎないよう配慮してくれ。何事も挑戦するようなマインドを身に着けてもらいたいから」だのと、注意喚起を促すのでしょうか。こんな偏った決めつけをして、何の意味があるのでしょう。

物事のある一部分だけに着目し、全体を決め付けてしまう思い込みのことを、「一般化」と呼びます。俗に言う「レッテル」のことです。例外や、そのほかの可能性を考慮せずに限定してしまうので、「みんな」「いつも」「だいたい」「全部」という表現がよく使われます。

「最近の若い人は、みんなパワーが足りませんな」

「生産管理の連中は、いつも仕事が遅い」

「君の後輩のKさんがやることは、全部ダメだな」

……このような表現が「一般化」です。上司が部下に先入観を持ったり、妙なレッテルを張ることは、「部下育成」においてご法度です。相手と正しく向き合うことができません。全体像を正しくつかむことなく、思い込みで、「みんな~なのだから……すべきである」という発言は慎みたいですね。

日本生産性本部が毎年発表している「今年の新入社員のタイプ」は、日本全国の新入社員すべてまるごと「一般化」しています。ひとつのラベルを張ることで、偏った見方、思い込みを広めるだけです。もういい加減、やめてもらいたいと私は思っています。

企業の現場に入り、目標を「絶対達成」させるコンサルタント。最低でも目標を達成させる「予材管理」の理論を体系的に整理し、仕組みを構築した考案者として知られる。12年間で1000回以上の関連セミナーや講演、書籍やコラムを通じ「予材管理」の普及に力を注いできた。NTTドコモ、ソフトバンク、サントリーなどの大企業から中小企業にいたるまで、200社以上を支援した実績を持つ。メルマガ「草創花伝」は4万人超の企業経営者、管理者が購読する。「絶対達成マインドのつくり方」「絶対達成バイブル」など「絶対達成」シリーズの著者であり、著書の多くは、中国、韓国、台湾で翻訳版が発売されている。

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