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初心者が結果を出すまでに感じるストレスは「スプーンライン曲線」を描く

横山信弘経営コラムニスト

「初心者でも1ヶ月ですぐ稼げる驚異のアフィリエイトテクニック!」

「まったく知識のない私でもFXで2億円儲けたコツ」

インターネットを閲覧していると、このような刺激的なキャッチコピーをときどき目にします。「本当かな?」「初心者でも大丈夫?」と疑念は湧くものの、「経験がないけれど、ひょっとしたらうまいくかも」という淡い期待を抱いてしまうものですね。こういった誤認識は、ギャンブル性の高い商売や取引に限らず、ビジネスの現場でもよくあることです。

「見込み客を集めるのに、ブログでも書いてみようか」

「とりあえずチラシでも作って、お客様に渡して反応でもみるか」

と、経験がないのに適当な気持ちではじめてしまう人がいます。しかし、どんなに他の成功事例や、書籍を参考にはじめたとしても、偶然がない限り、うまくいきません。

アイデアは、ゼロからは生まれません。すでに存在する情報と情報とを結びつけたり、差し引いたりして作り出されるものです。したがって、当然、何らかの知識を多く保有しておくことで、新しい発想や考え方を見つけやすくなります。創意工夫する知恵が身につくのです。

ここで取り上げる知識とは、大きく2つに区分できます。

1)第1の知識 (一般的に知れ渡っている情報)

2)第2の知識 (体験から来る理解)

ひとえに「知識」といっても教科書やインターネット上に載っているテキストを指すだけではなく、体験を通じて理解した事柄や、何かを達成しようとして生み出した知恵や工夫も含みます。

初心者ということは、その物事に対しての経験がないわけですから最低限の知識(第1の知識)を事前に手に入れておくことは不可欠です。ですから、ネットで商売する場合も、株の取引をする場合も、何をやるにしてもそれなりに知識習得のためのコスト(時間、お金、労力)をかけることは当たり前です。ここをショートカットしてはいけません。

また、その知識だけで行動をスタートしても、しばらくは想定外のことの連続です。必ず体験してはじめて理解できる「第2の知識」がなければなりません。これは誰かから教えてもらうものではなく、自分自身で体得する知識です。目標達成させたい人が、絶対に最初から考えてはいけないことで書いたように、最短距離で結果を出そうと意気込むと、うまくいかないのです。

安定して結果を出すためには、それなりのコスト(お金、時間、労力)がかかります。一定の期間、上り続け、しばらくして下降ラインを辿り、その後は収束して、低コストで結果を出し続けることができるようになります。ちょうど伏せたスプーンのラインのような曲線を描くのです。

このコスト(お金、時間、労力)はそのまま「ストレス」と直結するため、多くの人が、すぐに結果を出せず、ストレスから逃げたくなるため途中で放り出してしまいます。しかし何事もはじめてやろうとする場合、受けるストレスの程度は、伏せたスプーンラインのような曲線を描く、と考えれば、一定の期間、我慢できます。さらに安定して結果が出始めれば、尻上がりに結果が増えていく「2次曲線」を描くようになるのです。これを一般的に「成功曲線」と呼びます。「成功曲線」を体現するためにも、初心者の人は、一定の期間だけストレスを楽しむぐらいの余裕が欲しいですね。

経営コラムニスト

企業の現場に入り、目標を「絶対達成」させるコンサルタント。最低でも目標を達成させる「予材管理」の理論を体系的に整理し、仕組みを構築した考案者として知られる。12年間で1000回以上の関連セミナーや講演、書籍やコラムを通じ「予材管理」の普及に力を注いできた。NTTドコモ、ソフトバンク、サントリーなどの大企業から中小企業にいたるまで、200社以上を支援した実績を持つ。最大のメディアは「メルマガ草創花伝」。4万人超の企業経営者、管理者が購読する。「絶対達成マインドのつくり方」「絶対達成バイブル」など「絶対達成」シリーズの著者であり、著書の多くは、中国、韓国、台湾で翻訳版が発売されている。

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