働き方改革の時代を乗り切るためにすべきコト

乗り切るためにスキルが必要(写真:アフロ)

「働き方改革」や「人づくり改革」が行われる時代に、生き残るためにすべきコトはたったひとつ、「自分への投資」です。どんな時代が来ようとも、その環境で生き抜けるスキルが必要だということです。

時代が変わる時に必要なモノ

私たちは、時代という大きな動きの中で活動しています。時代には、安定期変動期があります。安定期には安定期に相応しい生き方があり、変動期には変動期に相応しい生き方があります。

筆者は、これまで時代が変動期を迎えていることを何度となく伝えてきました(「時代は変わった 問題解決ができない人たちを企業はどうするべきか」参照)。この時期を上手く生き抜いて、新しい時代に適合していく必要があることも伝えてきました(「時代は変わった! 企業にとってチャンス?ピンチ?」参照)。安定期の意識で、安定期のやり方を続けているようでは、おそらく次の時代には必要のない存在になってしまうことでしょう。

時代が安定期の間は、「いまの流れに従う」コトです。組織の目指す姿に従い、組織内の人間関係を良くし、組織の管理のもとで、組織から求められている要件を徹底的に満たしていくことです。そうすれば、組織の成長とともに自分も時代を駆け抜けていくコトができます。

時代が変動期の間は、「新しい流れに乗る」コトです。自分の目指す姿を持ち、自ら人間関係を拡げ、自己管理のもとで、自分に必要な経験と知識を蓄積していくことです。そうすれば、組織や業界の影響を受けず、自ら時代を乗り超え、自分が組織に働きかけるコトができます。

雇用風土の甘え

「働き方改革」が目指しているのは、日本独特の雇用風土を改め、自由な雇用と自由な労働環境です(「時代の変わり目 『働き方改革』で雇用が柔軟になると、企業と社員はこう変わる」参照)。そうすることで、潜在的な生産力を経済成長に繋げられるという狙いです。

「人づくり改革」が目指しているのは、個々の生産力をもっと高めていこうというものです。そうすることで、潜在的な生産性の向上に繋げられるという狙いです。

このことから何が見えてくるかというと、「就職さえしてしまえば将来安泰だ」とか、「雇用さえしてしまえば労働力確保だ」とか、言えなくなるということです。つまり、こういうことになります。

企業は、いつまでも働いてくれると思うな

個人は、いつまでも雇ってくれると思うな

使用者と労働者は、これからは対等な立場になっていくことでしょう。対等ということは、権利も対等、責任も対等、義務も対等、リスクも対等ということです。相互依存で成り立つ関係ではなく、自立連携で成り立つ関係です。

いま投資すべきコトは「自分への投資」

今すべきことは、自分のスキルを高めることです。組織に所属し、組織の知識や経験で生きていくのではなく、自分に知識や経験を蓄積し、組織に提供して生きていくのです。

投資とは、一時的にマイナスになるが将来的に回収でき、投資以上の効果をもたらすことを目的とした行為です。地位や名誉、時間やお金は、奪われたり無くなったりしますが、スキルは奪われることも無くなることもありません。

特に、本質を見抜くスキル、創造や改革に関わるスキル、時代を読み取るスキルなどは、どんな時代が来ようとも役立つ変動期のスキルです。

このスキルさえあれば、規定された枠の中で不自由な思いをしながら他力依存の生き方をすることなく、自由な空間で自らの判断力で挑戦していくことができます。

本質を常に意識しておくこと

ファンクショナル・アプローチ(※)では、本質を捉えるために「誰のため?何のため?」と問いかけています。組織・事業・業務・作業・資料などに問いかけてみることです。

そもそもこれって、誰のため?

そもそもこれって、何のため?

例えば、「この書類は、誰のため?何のため?」「今の会議は、誰のため?何のため?」「明日の出張は、誰のため?何のため?」と言った具合です。

この問いかけに対する答で判断します。もし、答がすぐに出なかったり、出た答に違和感を感じたりしたら、本質を捉えていないことです。今のやり方を変え時か、手放す時かもしれません。

過去の延長やそれまでの習慣でモノ・コトを捉えていると、時代の変化に気づく機会を失い、いつの間にか取り残されてしまいます。

そうならないためにも、「誰のため?何のため?」と問いかけてみることです。

※「ファンクショナル・アプローチ」は、1947年にGE社が開発した思考システムです。70年経った今でも世界中で活用されている変動期のスキルです。