着々と進む 物流の無人化 未来は確実に変わる

(写真:Rodrigo Reyes Marin/アフロ)

「ロボネコヤマト」プロジェクトが、始まりました。「宅配サービス」の「宅」に限定せず、公園や道で受け取れるサービスです。そこには、未来の物流の姿が見えてきます。時代が大きく変わろうとしています。

完全無人化になる日も近い

ロボネコヤマト」プロジェクトの実用実験が、17日に開始しました。このプロジェクトは、ヤマト運輸とディー・エヌ・エー(DeNA)が行っているもので、次世代の物流システムのさきがけ的な取り組みです。

宅配で問題になっているのは、不在に伴う再配達問題です。労働参加率が高まれば高まるほど、不在も増えるわけです。マンションの宅配ボックスの利用率は高まり、戸建住宅用の宅配ボックスも開発されています(大和ハウス工業、ナスタ、日本郵便)。

以前の記事「時代の変わり目 人流と物流は無人に」(2016年8月26日)でも書きましたが、人の移動手段と物の移動手段は、更に新しい時代に向かっていきます。

道路交通法上の制約がなくなる時に向けて、いま、各企業で新たなビジネスに向けての開発が進んでいるということです。

人と物の移動が無人化され、その起点と終点が、時間も場所も多様化してくると、いかに効率的に捌いていくかがポイントになってきます。

シンギュラリティの到来か

物流の最適化を常に保っていくためには、人では限界であり、人工知能(AI)が行うことになるでしょう。

AIが配達情報と近い将来発生する予測情報とから、最適な配車と運行を指示し、利用者からの変更にも瞬時に最適解を見つけて変更していくことになります。

物流は完全に無人化されていき、AIが出す解は、もう人の頭では理解できない状況になっていくのではないでしょうか。

もしかしたら、無人車両とドローンが街中を行き来していて、人間はその妨害をしてはいけない法律ができるかもしれません。

もはや、「シンギュラリティ」が本当に到来するのではないかとすら感じます。

シンギュラリティ(技術的特異点)とは、ヴアーナー・ヴインジとレイ・カーツワイルが唱えたもので、AIの知能が人類を超え、人間の想像力が及ばない超越的な知性が誕生するという仮説です。「2045年問題」とも言われています。

新しい時代に向けてやること

まず、ロジスティクスの見直しが必要です。これまで、ロジスティクスを強みにしていた企業は、その強みがなくなるかもしれません。ロジスティクスを軸に組んでいたビジネスモデルも、組み直す必要があります。

「物の流れ方」が変わるということは、「物の蓄え方」も変わります。在庫、卸、小売、倉庫、保管などの前提が変わるということです。

複雑に構築された仕組みを変えることは、なかなかできるものではありません。今までのような問題解決ではなく、改善・改革のレベルで取り組まなければならないでしょう。

それのできる企業とできない企業とに、明確に分かれていくと思います。本質を捉えて、間違った改善をしないようにしていただきたいと思います。