時代の変わり目 65歳~69歳が最も多くなった人口構成の意味とは

日本の人口ピラミッド(総務省統計局データをFA研究所が加工)

2016年9月20日に、総務省統計局は最新の日本の人口(概算値)を発表しました。5歳階級別のグラフを見ると65歳~69歳の人口が最も多い階級になりました。これは何を意味しているのでしょうか。

人口の減少

日本の人口のピークは、2008年12月の1億2,810万人です。8年間で約120万人の人口が減ったことになります。120万人とは、1つの地方自治体がまるごとなくなるような規模です。

当時から、人口減少は大きな社会問題として扱われていました。一斉退職の問題が発生し、再雇用制度などができました。

こうした既に予測されている事態を、なぜ今、取り上げたかというと、時代の変わり目を感じるからです。これからの企業は、労働力・消費動向・社会負担などこれまでと大きく変わっていくことになるからです。

2040年の推定値は、1億0,728万人(人口問題研究所)となっています。同じ界階級区分とスケールでグラフを作成すると、企業はいずれ変わらざるを得ないことがわかります。

日本の人口ピラミッド(2040年、総務省統計局データをFA研究所が加工)
日本の人口ピラミッド(2040年、総務省統計局データをFA研究所が加工)

意味するものとは

考えていただきたいのは、いつ切り替えるかです。人口減少は、急激に起こるものではなく、徐々に進行するものです。短期的に見れば、部分的な処置と、我慢や頑張りで乗り切れることもできます。しかし、それが通用するのはほんの数年と思っておいたほうがいいでしょう。

ギリギリになればなるほど、企業の体力は消耗しているし、やることが大掛かりになってしまいます。もしかしたら、その時には手遅れになっているかもしれません。だから、早く舵を切り直さないといけないのです。

そして、この現象で私がもっとも懸念するのは、現経営者の一斉引退です。

グイグイと引っ張ってきた団塊の世代の経営者のほとんどは、70歳までは頑張るが、後は誰かに事業承継しようと思っているからです。親族か、従業員か、はたまた第三者か。いずれにしても、もう、すでに事業承継は始まっています。

同時に、事業承継できる親族がいない、器の大きい従業員がいないという承継問題は、今後ますます増えてきます。いま、企業の合併やM&Aが増えているのも、第三者承継を目的とするケースもあるのです。

進化できる経営か

今日のポイントです。

時代は変わった!

経営は変わったか?

拙著『第三世代の経営力』(致知出版社・刊)でも、団塊世代がいかに時代を動かし、時代を変えてきたのかを書いております。事業承継で成功した企業、問題を起こした企業にも触れています。

何より、企業は、時代の変わり目に早く気づき、進化に向けた準備を始めてほしいということです。進化する意志と方法を持っているかということです。

そのためには、時代を見る高い視点と大きな視野が必要です。一つひとつの現象にとらわれずに、本質(ファンクション)をとらえておくことです。

冒頭の写真は、日本国内の人口ですが、同時に世界の人口も見ておくべきです。これから先をどう読むか、いまの経営者にかかっています。さて、あなたはどう読みますか?

世界の人口ピラミッド(2016年、国連・経済社会局データをFA研究所が加工)
世界の人口ピラミッド(2016年、国連・経済社会局データをFA研究所が加工)
世界の人口ピラミッド(2040年、国連・経済社会局データをFA研究所が加工)
世界の人口ピラミッド(2040年、国連・経済社会局データをFA研究所が加工)