時代は変わった 企業の災害対策と南海トラフ巨大地震

「南海トラフ巨大地震対策について(最終報告)」(内閣府中央防災会議)より加工

内閣府は、2016年9月28日に「南海トラフ巨大地震、首都直下地震の被害と対策に係る映像資料」を公開しました。企業としての備えは、できているでしょうか。

自然災害に備えているか

企業の経営環境には、さまざまなリスクが存在しています。経営者は、そのリスクをとらえ、適切な対策をしていなければなりません。

特に、自然災害に対する備えはできているでしょうか。自然災害は、人の意志で発生するリスクとは異なり、現象や兆候が表れてこないと予測ができません。予測ができないから、備えが不十分になりやすいのです。

自然災害とは、例えば次のように分類できます。

自然災害の分類
自然災害の分類

特に、に関する災害は、場所選びにおいて特に気をつけておきたいところです。生産拠点、物流拠点、営業拠点などの選定には、に関する災害リスクを考えるべきです。

いまなぜ南海トラフ巨大地震なのか

南海トラフ巨大地震は、東海地震・東南海地震・南海地震の3つが連動して起こる地震のことです。

2013年の地震調査委員会の発表では、M8~9クラスの地震が発生するのはほぼ確実で、2023年までに20%、2033年までに50%、2043年までに70%の確率で発生するとしています。

実際、昭和に入ってからの地震の発生回数を、気象庁の地震データベースで年間別に並べてみますと、ここ20年で急増していることがわかります。

年間最大震度5以上発生回数の推移
年間最大震度5以上発生回数の推移

地震予知の分野は、まだまだその研究が確立している段階とはいえません。1965年から1998年まで続いた「地震予知計画」は第7次を最後に、「地震予知のための新たな観測研究計画」と名称を改めるほどです。

つまり、ほぼ確実に来ることはわかっているが、いつ来るかを断定できない状態です。言えることは、その確率が高まってきていることと、実際、地震活動が活発になっていていることです。だからいま、注意喚起を繰り返している訳です。

備えは万全に

では、どのような被害を想定して、何をすべきなのでしょうか。業界・業種、規模、地域等によってそれぞれですが、基本的には、人・物・金・情報・技術の5つに及ぶ被害を想定すべきです。

そして、備えは次の3つです。

災害が発生しても、被害が及ばないようにしておくこと

被害を受けたとしても、最小限に抑えられること

受けた被害を、いち早くもとに戻せること

おそらく、ある程度の規模の企業になると、「事業継続計画」(BCP)や「緊急時対応計画」(コンティンジェンシー・プラン)などがあると思います。

まだ作成していない企業や、随分昔に作成したままの企業は、すぐに作成・見直しをしたほうが良いと思います。

詳細な作り方は、経済産業省のサイトを参考にしたり、専門家の支援を受けたりすれば、すぐに出来上がります。

第三世代の経営力』(致知出版社・刊)でも、「時代は変わった!経営は変わったか?」を企業経営者に訴えておりますが、自然災害の面からも経営は変わっていかなければなりません。

もう、昔の感覚では危険なのです。最新の情報を得て、生き残るための見極めをしていただきたいと思います。