時代の変わり目 人流と物流は無人に

(写真:ロイター/アフロ)

イトーヨーカ堂の相次ぐ撤退発表と、nuTonomyとUberの自動運転タクシーのニュースは、時代の大きな変わり目を示しています。

購買プロセスが変わる

もともと商店街にあったような小売業は、集積された大規模なモールに変わっていきました。その大規模モールは、Amazonのようなネット販売によりいま影響を受けています。

リアル店舗では、ネットにできない「さわれる」「試着できる」「ぶらりと立ち寄れる」「たまたま見つける」などの強みがあります。それを押し出す戦略をこれまでとってきました。

しかし、SNSのタイムラインの記事ランキング、閲覧者の行動に合わせたターゲティング広告により、商品との出会いは、すでにネット販売上で実現しています。

また、VRやARなどのテクノロジーの進展はめざましく、視覚のみならず、聴覚嗅覚味覚触覚への情報提供ができる技術は、もう既に存在しています。

もはや、リアルの強みを探すコトのほうが、困難になってきました。

流通プロセスが変わる

加えて、自動運転システムを搭載した車種が次々と各自動車メーカーから発売され、実用に向けての実証実験が進んでいます。

配車サービスの大手米Uber(ウーバー)は、アメリカ・ピッツバーグで自動運転タクシー100台の試験運用を8月中に開始すると発表し、8月19日にボルボとUberが開発提携しました。

そして、MITが立ち上げた自動運転技術企業nuTonomyが、8月25日にシンガポールで世界初の自動運転タクシーの公開実験を開始しました。

またイオンは、イオンモール幕張新都心隣接の「豊砂公園」で、フランスの小型車メーカー EasyMile 社の自動運転車両を使った、無人運転バスサービス「ロボットシャトル」を8月1日~11日に試験運用しました。

さらに米セブンイレブンがFlirtey社のドローンによる配達を、7月22日にネバダ州リノで初めて成功させました。

米Amazonは、ドローン配達サービス「Prime Air」を4月19日に日本で導入することを発表しており、千葉市の「国家戦略特区」イギリスの「国家航空局」の協力により、実現間近です。

陸と空で、配達・調達・物資輸送の全自動、無人化がつぎつぎ実現しています。タクシーやバスなどの人流、店舗への配送・工場間の輸送・資材や機材などの物流が、大きく変わろうとしています。

10年後を見据える

今日のポイントです。

10年前のやり方を引きずらず、10年後のやり方を見据える

10年後は商品の流れは、今と全く異なっていることでしょう。消費者の近くまで商品を運んで展示する必要もなくなり、物流効率を高めるための拠点の考え方も変わっていくことでしょう。

今すぐに変わるものではありませんが、完全自動化になるまでの期間はそう長くはないかもしれません。

だから、企業は新たな次代に向けた改善を始めるべきなのです。10年前のやり方を引きずらず、10年後のやり方を見据えて欲しいと思います。

もう既に、改善を始めている企業もあり、そのための相談も来ています。今、企業経営に必要なのは、時代の変化を見極めることだと思います。