経営の変化4つのタイプ。世の中についていけないのはシャープだけじゃない!

経営の変化4つのタイプ

6月は、3月決算の企業の株主総会が集中しました。そして、企業の残念なニュースが次々と流れてきました。今の企業の経営力は大丈夫なのでしょうか。

シャープの株主総会で高橋興三社長が最後に言った言葉は、まさに今を物語っています。でも、シャープだけの話ではなのです。

高橋興三社長「経営のスピードが世の中のスピードについていけなかった

出典:東洋経済ONLINE(6月23日)

経営環境はまだ変わる

英国が欧州連合を離脱しました。クリントン氏もトランプ氏もTPP離脱を表明しました(時事通信)。中国での権力闘争が激化しています(現代ビジネス)。サウジが大胆な経済改革計画になりだすそうです(ニューズウィーク日本版)。

どうでしょう。ここ数ヶ月だけを振り返ってみても、ずいぶん世の中が変わったと思いませんか。この後も、まだまだ大きな変化が訪れます。世の中のスピードは速いのです。経営がこのスピードについていけるかどうかが、重要な時代になりました。

そして、もうすぐ参院選や都知事選です。経済や国際情勢になんらかの影響を与えることは間違いありません。

経営環境が著しく変わる世の中に、いまの経営はついていかなければならないのです。

変われば良いものではない

ただ、スピードについていくといっても、暴走してもらっては困ります。変化するといっても、方向性を持たないのも困ります。都合のよい方に変化したり、楽な方に変化したりするのではなく、経営環境に適合する方に変化するべきなのです。

どれほど繁栄した企業でも、どれほど大きな企業でも、環境の変化に適合できなければ、あっという間に世の中から消えていきます。たとえ生き延びたとしても、かつての繁栄の姿は消え、細々と生きていくことが関の山です。

出典:『第三世代の経営力』(致知出版社)

進化以外、選ぶべきではない

そのためには、変えるべきものと変えるべきではないものを間違えないことです。企業の目的(あるいは理念、あるいは精神)を変えず、手段の方を変えていくことです。

手段に固執して目的を変えたところで、一時的な変化を味わい、刹那的な達成感を感じることしかできないでしょう。やがて行き先を見失って、ますますその場しのぎの経営しかできなくなってしまうでしょう。

冒頭の写真は、経営の変化4つのタイプを説明しているものです。『第三世代の経営力』では、経営の変化を生物の進化にたとえて説明しています。時代が変われば、経営も変わらなければならないのです。

そして、目的と手段の観点から見れば、経営の変化は次の4つのタイプに分かれます。

絶滅タイプ

状況が変わっているのに、「とりあえず」とか「様子みてから」とか言って何も変えない企業。その種は「絶滅]していくことでしょう。手段を変えられないのか、変化に気づいていないのか。いずれにしても、次の時代にはいなくなっていることでしょう。

退化タイプ

絶滅したくないからと、手段を変えず目的を変える企業。その種は「退化」していくことでしょう。これまでのやり方を変えたくないから、その手段を正当化できる都合の良い目的を探すのでしょうか。手段を変える努力をせずに、楽なほうを変えているだけなのでしょうか。変化しているようですが、どこにたどり着くかわからない漂浪です。

進化タイプ

目的を変えず、手段を変えていける企業。進化とは、方向性を持って変化することです。目指すべき未来に向かって、過去の手段を改め、手放し、持ち替えていくことです。

変異タイプ

目的も手段も変えてしまう企業。全く新しく始めることと同じですので、その種は「突然変異」と言えるでしょう。企業で言えば、ベンチャー的な挑戦です。大きく成功することもあれば、失敗することもあるでしょう。

企業が選択すべきタイプは、進化しかありません。生き残るための唯一のタイプです。

倒産件数に占める業歴30年以上の『老舗』企業の構成比が、2011年以降5年連続で30%台になり、2015年には過去最高の32.3%を記録する時代です。

すべての企業は、進化のための準備をすぐに始めるべきです。

2015年に倒産した企業で業歴が判明した7,832件のうち、業歴30年以上の老舗企業は2,531件(構成比32.3%)だった。構成比は前年より1.7ポイント上昇し、過去20年間において最高を記録した。

全産業の倒産がバブル末期の25年ぶりの低水準で推移するなか、老舗企業の倒産は構成比を高めている。

出典:東京商工リサーチ