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連覇を狙うHondaはJR東日本東北と対戦――第92回都市対抗野球大会の組み合わせと補強選手が決まる

横尾弘一野球ジャーナリスト
昨年は狭山市・Hondaが11年ぶり3回目の優勝。連覇はなるか注目だ。

 日本の野球シーズンを締め括る第92回都市対抗野球大会の組み合わせ抽選会が10月23日に東京都内で実施され、出場32チームのトーナメントが以下のように決定した。

第92回都市対抗野球大会の組み合わせ
第92回都市対抗野球大会の組み合わせ

 昨年優勝で推薦出場の狭山市・Hondaは、例年通りに開幕戦から連覇を目指す。7月の第46回社会人野球日本選手権大会でもベスト4と戦いぶりは安定しており、連覇も射程圏内にあると言っていいだろう。王者に挑むのは、東北第一代表を勝ち取った仙台市・JR東日本東北。投手力が安定しており、打線も爆発力を秘めているため、先制点を奪えば面白い展開になりそうだ。

 また、昨年準優勝の東京都・NTT東日本も、日本選手権では4強入り。新人の右サイドハンド・上出拓真が主戦格に成長しており、どこからでも得点できる攻撃力も全国屈指だ。ただ、一回戦の相手は豊田市・トヨタ自動車。そう、優勝候補がいきなり激突する。過去の対戦成績ではNTT東日本が優位だが、今回はどちらに軍配が上がるか。3点以上の勝負ならNTT東日本、ロースコアならトヨタ自動車に分があるか。

 また、日本選手権を制した大阪市・大阪ガスも、2018年に続く頂点を狙える力は十分だ。しかも、初優勝に貢献した日本生命の高橋拓已投手、古川昌平捕手、上西主起外野手を再び補強。縁起のよさも手伝って、一気に勝ち上がるか。組み合わせとともに、補強選手も以下のように発表されている。

第92回都市対抗野球大会補強選手
第92回都市対抗野球大会補強選手

 注目すべきは10名の補強を送り出した日本生命、8名の鷺宮製作所、6名の東芝、三菱自動車岡崎、Honda鈴鹿の選手たち。投手の冴えたパフォーマンスは戦いに安定感をもたらし、打者の活躍は勢いになる。予選で敗退した悔しさをぶつけ、東京ドームに立てる感謝を胸に全力プレーを見せてくれるはずだ。

 ドラフト指名された選手は、社会人の集大成となる大会は11月28日に幕を開ける。日本シリーズが終わっても、まだまだ2021年の野球シーズンを楽しもう。

(写真提供/小学館グランドスラム)

野球ジャーナリスト

1965年、東京生まれ。立教大学卒業後、出版社勤務を経て、99年よりフリーランスに。社会人野球情報誌『グランドスラム』で日本代表や国際大会の取材を続けるほか、数多くの野球関連媒体での執筆活動および媒体の発行に携わる。“野球とともに生きる”がモットー。著書に、『落合戦記』『四番、ピッチャー、背番号1』『都市対抗野球に明日はあるか』『第1回選択希望選手』(すべてダイヤモンド社刊)など。

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