トヨタ自動車が第五代表に――激戦区・東海の都市対抗代表7チームが決まる

東京ドームへの切符を勝ち取り、歓喜の輪を作るトヨタ自動車の選手たち(撮影/FA)

 13の企業チームがシードなしで激突するため、都市対抗二次予選の中でも最激戦区と言われる東海地区。第90回記念大会で1枠増となった第七代表決定戦が6月8日に行なわれ、JR東海が7-0で日本製鉄東海REXを下し、2年連続29回目の出場を決めた。

 一回戦で注目されたのは、プロ注目の立野和明投手を擁する東海理化と、分厚い戦力のトヨタ自動車の対戦。トヨタ自動車の先発も、ドラフト候補の呼び声が高い嘉陽宗一郎だったが、東海理化は2回までに2点を先行し、立野も3者凡退でリズムに乗ったかと思われた。しかし、3回表二死一塁から長短3連打で逆転したトヨタ自動車は、7回表一死満塁から樺澤 健の左前安打などで3点を加えて立野をKO。8回からはベテランの佐竹功年がきっちりと締め、会心の勝利で滑り出した。

ドラフト候補として注目されている東海理化の立野和明は、チームを東京ドームへ導くことができなかった。
ドラフト候補として注目されている東海理化の立野和明は、チームを東京ドームへ導くことができなかった。

 トヨタ自動車と並んで投打に充実した西濃運輸は、右腕の堀田 晃がジェイプロジェクトに凡打の山を築かせるものの、打線が堀田を援護できない。そして、8回裏二死三塁から適時打を浴び、0-1と敗れて出足から躓く。すると、次戦の第三代表トーナメント一回戦も打線が振るわず、山岸ロジスターズに1-3の敗戦。僅か2試合で早々に姿を消してしまう。

 このように、何が起こるかわからない戦いを真っ先に勝ち抜けたのはヤマハだった。2016年の日本選手権で初優勝したものの、翌年から2年続けて都市対抗予選で敗退。一気の巻き返しを期して今季に臨んだだけに、2試合に先発した近藤卓也ら安定した投手力と打線の勝負強さでつかんだ第一代表に涙を見せる選手が多かった。

東海理化の立野和明は補強で東京ドームのマウンドに立つか

 ヤマハに逆転負けした東邦ガスは、王子との第二代表決定戦でも1点のリードを許す。6回裏二死一、二塁から柴田圭輝の三塁打で逆転するも、直後の7回表には同点とされる。それでも、9回裏一死から柴田が左前安打で出塁し、二死一、二塁から上内辰哉のライトオーバーの当たりで生還。サヨナラ勝ちで3年連続出場を果たした。ルーキーながら2試合で先発を任された辻本宙夢は、プロのスカウトがマークする存在になったようだ。

 東邦ガスに、一回戦で4-5のサヨナラ負けを喫したHonda鈴鹿は、第三代表トーナメントを一気に駆け上がる。その原動力となったのは瀧中瞭太だ。重量感のあるストレートが武器の右腕は、昨年のドラフト指名が有力と見られていた。だが、指名はなく、再びプロへの扉を開くために安定感を高め、今予選では目立つ結果を残した。圧巻だったのは、第三代表トーナメント三回戦で、トヨタ自動車から挙げた1-0の完封勝利。東京ドームでもチームをベスト8に押し上げ、瀧中自身の夢も叶えたい。

 第四代表トーナメントでは、三菱自動車岡崎が勢いのある戦いを見せる。トヨタ自動車を6-5で振り切ると、兄弟チームの三菱重工名古屋に3-1で競り勝ち、代表決定戦では王子に4-3。持ち味の粘り強さを東京ドームでも発揮したい。

4月の静岡大会で最高殊勲選手賞を手にした王子のエース・近藤 均。予選でも安定した投球を続けた。
4月の静岡大会で最高殊勲選手賞を手にした王子のエース・近藤 均。予選でも安定した投球を続けた。

 トヨタ自動車は、ようやく第五代表トーナメントで目を覚まし、スキのない試合運びで3連勝した。3年目の村川翔太とルーキーの栗林良吏が先発として左右の両輪に成熟すれば、佐竹を切り札として起用できる。打線では、新人・逢澤峻介のパンチ力は見逃せない。

 エース・近藤 均の力投で王子が第六代表となり、しんがりはJR東海。東海理化の立野、西濃運輸の堀田、三菱重工名古屋の西納敦史ら、実績のある投手はどこに補強されるか。また、東京ドームでひと暴れする野手はいるか。そして、2014年の西濃運輸、2016年のトヨタ自動車に続いて東海地区に黒獅子旗を持って来ることはできるか。6月15日の組み合わせ抽選会を楽しみに待ちたい。なお、他の地区のレポートは以下である。

都市対抗東京・東北・北関東二次予選

都市対抗中・四国二次予選

都市対抗九州二次予選

都市対抗西関東二次予選