ついに開場した豊洲市場。一般客が飲食店を利用するには?

紆余曲折を経て、10月11日ついに豊洲市場が開場。(写真:ロイター/アフロ)

予定より2年遅れて開場した豊洲市場

10月6日に営業を終え、83年の歴史に幕を閉じた築地市場場内の飲食店エリア。
10月6日に営業を終え、83年の歴史に幕を閉じた築地市場場内の飲食店エリア。

 新しい東京都の中央卸売市場である「豊洲市場」が10月11日に開場した。83年続いた「築地市場」の老朽化などを理由に、都が2001年に移転を決定。土壌汚染問題などで開場が2年遅れたが、築地の営業を10月6日に終えて5日後の11日、無事に開場した。

 新たな豊洲市場は築地の1.7倍となる40.7haの広さを誇り、築地の狭小スペース問題を解消。さらに温度を適切に管理出来る「閉鎖型施設」にしたことで、商品を高温や風雨の影響から守り鮮度を保つことが可能となったほか、太陽光発電パネルを設置して自然エネルギーを活用するなど、最新型の市場設備が整った。

 移転前の築地では、市場に集まった新鮮な食材を使った飲食店に多くの観光客が集まり、「市場グルメ」「築地グルメ」として人気を集めていた。移転後の豊洲でも私たち一般客や観光客が利用出来る飲食店が多数あり、新たなグルメスポットとして期待が高まっている。

一般客が利用出来るのは13日午前10時から

 豊洲市場内で一般客が利用出来るのは、プロ向け物販専門店街の「魚がし横丁」と飲食店。魚がし横丁は水産仲卸売場棟の4階にあり、飲食店は青果棟(3店舗)、水産仲卸売場棟3階(22店舗)、管理棟3階(13店舗)と分散して配置されている。

 市場は11日から開場しているが、飲食店などを一般客が利用出来るのは13日の午前10時からとなっているので注意が必要だ。その後は原則として午前5時から午後5時までとなる(店舗によって異なる)。市場場内はあくまでも卸や仲卸など業者が仕事をする場所のため、早朝の買い出し時間は避けるなど、プロの人たちの迷惑にならないように心がけたい。

築地の人気店の多くが豊洲に移転

築地場内で人気だったカレーの老舗「中栄」も豊洲で新たな歴史を刻む。
築地場内で人気だったカレーの老舗「中栄」も豊洲で新たな歴史を刻む。

 豊洲市場に入る飲食店はこれまで築地でも人気を博してきた店が移転してきたもの。寿司店が15店舗、海鮮丼が3店舗など、38店舗のうち大半が市場ならではの新鮮な魚介を使った料理を提供する店が揃う。

 さらに人気牛丼チェーンの「吉野家」も、これまで続いていた「築地1号店」を閉めて豊洲市場へ移転した。他にもとんかつ「八千代」やラーメン「やじ満」、カレー「中栄」など、築地で人気を博した店の味が豊洲でも変わらずに楽しむことが出来る。

築地場外は継続、豊洲場外は未着

築地場外市場はこれまで通り営業を続ける。
築地場外市場はこれまで通り営業を続ける。

 市場内のいわゆる「場内市場」はあくまでもプロのための施設となるが、市場外にあり一般客が利用しやすい「場外市場」はどうなるのだろうか。

 まず「築地場外市場」に関してはこれまで通り営業が続けられる。また中央区が新たに生鮮市場施設「築地魚河岸」を設置し、プロはもちろん一般客の利用も可能となっている。さらに場内市場跡地の一部は買い出し人用の駐車場として、10月15日より供用が開始される予定になっている。

 一方、豊洲の場外市場に関しては集客観光施設である「千客万来施設」が18年度から順次オープン予定だったが、委託事業者の相次ぐ撤退や新たに決まった事業者との折り合いが着かず難航。結果として着工は2020年の東京オリンピック・パラリンピック以降となり、開業が2023年と大幅にずれ込んだ。都は2020年に暫定的な施設として「場外マルシェ」を設置し集客を目指している。

「豊洲グルメ」の盛り上がりに期待

 東京都も様々なイベントを企画し、「安心・安全な市場」としての広報活動を積極的に行っている。紆余曲折がありながらも無事に開場した豊洲市場。首都圏はおろか日本の基幹市場としてこれからさらに賑わいをみせていくことだろう。そして新たな「豊洲グルメ」の盛り上がりも期待したいところだ。

※写真は筆者の撮影によるものです(出典があるものを除く)。