DeNAキュレーションメディア炎上後、ネットメディアが健全化するために必要な事

Welqに端を発したキュレーションメディア問題は、ついにDeNA社長の責任問題まで波及し、結果としてDeNAが運営する9メディアの全記事非公開という事態になりました。

代表取締役社長兼CEO 守安功からの一連の事態に対するお詫びとご説明

DeNAは、メディアビジネスをゲームの次の事業の柱として位置づけ、株主にも説明していました。キュレーションメディアの、事実上の白紙化は、痛恨の一撃でしょう。

DeNA決算資料より
DeNA決算資料より

キュレーションメディアの記事の質や、そのパクリに近いグレーな制作方法については、以前から問題となっていました。そんな種火が付いている中、Welqが医療というセンシティブな分野を扱っていたため、炎は瞬く間に広がり、今回の事態になったように思います。

メディアに関わる人たちは、この事態をDeNAのチョンボと片付け、また明日から各人現場に戻って粛々と業務をすればいいかいうと、違うように思います。

というのも、キュレーションメディアはDeNA以外の企業も多数運営しており、こうしてる今もなお多くのトラフィックを集め続けているからです。DeNAがサイトを閉じたからと言って、このエコシステムは崩壊せず、回り続けます。

このキュレーションメディア問題を他山の石とし、ネットメディアのエコシステムを改善させる処方箋はあるのでしょうか?

キュレーションメディアを太らせたGoogleの責任

根絶させるのに一番効果があるのは、Google(に代表される検索エンジン。便宜上Googleと呼びます)が質の低いキュレーションメディアを見抜き、ページランクを下げ、それらにトラフィックを流さなくするということです。

キュレーションメディアがなぜ大量に存在するかというと、Googleが大量のトラフィックをそれらのメディアにもたらしてくれるからです。

キュレーションメディアの運営者は、Googleの検索アルゴリズムを攻略し、自分たちの記事を上位表示させることが得意です。

Googleがキュレーションメディアたちの攻勢に負けず、オリジナリティの高い良質な記事を上位表示できれば、キュレーションメディアは干上がり、自然消滅するというわけです。

メディア、ライター、クラウドソーシング業者、読み手…エコシステムのあらゆるプレイヤーが動かなければいけない

しかし、上記の処方箋は、メディア側からしてみれば、Google先生頼みの主体的とは言えないものです。コンテンツの制作側や読み手側でやれることもないか。それを見つけていくことは、決して簡単ではないですが、大事なことだと思います。

制作側の話で言えば、パクりを促すような指示を禁止するのは勿論のこと、今回パクり記事が大量生産される温床となったクラウドソーシングのプラットフォームで、そのような取引を取り締まる必要もあるでしょう。また、その記事の責任の所在をハッキリさせるために、かならず編集担当を記名にするのもアリかもしれません。

また、コンテンツの読み手も、質の悪いパクリメディアや記事を鵜呑みにしないリテラシーをユーザーが身につける必要があります。それらのメディアを見つけたら、酷評していく。それが結果として、低質なメディアの駆逐に役立つはずです。

上記2つは、当事者の自主性に委ねられている部分が大きく、実行が決して簡単ではありません。しかし、そのようなメンタリティを中長期的に持っておくことは、ネットメディアが長らく愛されるために必要なことだと思います。

改善策をみんなで出し合おう

インターネットは大衆知の結晶であり、自浄作用をもっています。今回の騒動が、よりよいインターネット空間を作っていくためのきっかけになっていくはずです。

私の知恵では本記事で書いたような提案しかできていませんが、他にもこういう事をすれば、ネットメディアがいい方向になるはずという提言があれば、ぜひこの記事のリプとして、いただけると嬉しいです。改善策を皆で出し合い、インターネット空間の健全化を皆で実現していきましょう。