慶應義塾大学病院で始まるがん遺伝子検査「PleSSision-Rapid」

(写真:アフロ)

■慶應義塾大学病院にて、臨床研究によるがん遺伝子検査スタート

5月21日に慶應義塾大学病院が臨床研究として実施する「がん遺伝子検査」について公表された。

慶応大学病院(東京都)は、がんの原因遺伝子を調べて効果的な薬を選ぶがんゲノム医療で、従来より簡易に160種類の遺伝子を調べられる検査法を開発した。有用性を確かめる臨床研究を6月から始める。費用を抑えることで遺伝子検査を受けやすくし、がんゲノム医療の普及を目指す。

出典:YAHOO!ニュースJAPAN

慶應義塾大学病院では、診断・治療のために手術がおこなわれるがん患者から摘出された組織検体よりDNAを抽出して、

患者のがんの原因、および治療法選択に関与すると考えられる160遺伝子の変異を調べる臨床研究を開始する。

詳しくは下記の記事を参照して欲しい。

【詳細】なぜ「がん」で「ゲノム」を調べるのか?

出典:YAHOO!ニュースJAPAN

がんと遺伝子は大きく関係している。

■臨床研究でのスタート

慶應義塾大学病院では、現在、自費診療(約77万円)にて、がん遺伝子検査「PleSSision検査」を実施している。

6月から始まる検査は「PleSSision-Rapid」と呼ばれる。このPleSSision-Rapidは「臨床研究」として実施される。

臨床研究は「医学研究」であるため、患者の自己負担はない。

有用性を確かめる臨床研究を6月から始める。費用を抑えることで遺伝子検査を受けやすくし、がんゲノム医療の普及を目指す。

出典:YAHOO!ニュースJAPAN

■費用について

PleSSision-Rapidは、

1. 臨床研究に必要な費用は病院の研究費でまかなうため、遺伝子検査費用に関しては、患者の自己負担が無い

(従来のPleSSision検査は血液とがん細胞のDNAを検査するが、PleSSision-Rapidはがん細胞のDNAのみを調べ、また一度に多くの検体を検査することが出来る大型機器を使用するため、解析精度は落とさずに1検体あたりのコストが低くなる。そのため、限られた研究費でも多くの患者の検査を実施することができる。)

2. あくまで遺伝子検査の費用については患者の自己負担はないが、検査以外(治療や手術)は従来通り保険診療にて実施される

■検査結果について

PleSSision-Rapidは、

手術で摘出した組織で実施される病理診断の補助的手段として扱われる。そのため、専門外来(がん遺伝子外来)での診察はなく、また患者の手元に「がん遺伝子検査結果」が返却されるわけではない。ただし、主治医を介して病理診断と共に結果を聞くことはできる。(従来のPleSSision検査は、専門外来を通じて「がん遺伝子検査結果」が患者の手元に返却される)

■治療について

PleSSision-Rapidの検査結果にかかわらず、原則として標準治療が実施される。ただし、検査の結果が患者の治療選択に大きなメリットがあると主治医が判断した場合は、検査結果も考慮して治療選択をおこなう可能性がある。その中には、治験の紹介などが含まれる。ただし、この遺伝子検査の結果のみで、治療方針が選択されることはなく、病理検査の結果や患者の状態などを総合的に判断して治療選択が行われる。

■PleSSision-Rapidの対象とポイント

がんと診断された20歳以上の患者であり、これから慶應義塾大学病院にて手術を受ける患者」である。

がんの発生原因であると考えられる遺伝子の変異を調べることが目的であり、

市販されている遺伝子検査キットのような「がんになりやすい体質」、あるいは「遺伝性のがん」を調べるものではない。

また、診断・治療のために手術で摘出されたがん組織を使う検査であるため、「がんの早期発見」をするものではない。