かわいい孫と過ごすGW ケガや事故なく、安全に楽しむための注意点

大型連休、かわいい孫たちと、事故やケガなく過ごすために気をつけることとは(写真:ペイレスイメージズ/アフロ)

 ゴールデンウィークがスタートしました。まさに、“目に入れても痛くない”可愛いお孫さんたちが帰省し、楽しくにぎやかな時間を過ごされている方も多いことでしょう。

 それだけに、帰省中に不慮の事故が起こっては大変です。

 お孫さんにとってみれば、おじいちゃん、おばあちゃんのお家は慣れない環境です。乳幼児の場合は特に、大人には思いもつかないような場所でケガをすることがあります。

 子どもの月齢、年齢に応じて細心の注意を払いながら、安全に過ごしたいですね。

■犬や猫などのペットを過信しない

 まず、自宅でペットを飼っている場合は、飼い主として十分な注意が必要です。

 2年前、東京で起こった悲しい出来事を覚えていらっしゃるでしょうか。

 祖父母が預かっていた生後10か月のお孫さんが、飼い犬のゴールデンレトリバーに噛みつかれ、失血死するという事故が発生したのです。

 普段は大人しいペットのゴールデンレトリバーが、まさかハイハイしている赤ちゃんに噛みつくなど、飼い主であるおじいちゃん、おばあちゃんは想像だにしなかったことでしょう。

 しかし、実際に辛い事故は起こってしまいました。

 祖父母はその後、最愛の孫への「過失致死」の疑いで書類送検されています。

 普段は大人しく聞き分けのよいペットでも、突然の来客に興奮したり、嫉妬心を抱くなどして、小さい子どもに危害を加える可能性があります

 自宅で犬や猫、その他ペットを飼っている方は、事前にお孫さんと隔離しておくなど、十分な注意が必要です。

■チャイルドシートのない車に5歳までの子どもは乗せない!

 連休中には、祖父母の車で出かけることもあると思います。その際に、チャイルドシートはきちんと装着していますか? 

 ちなみに、道路交通法では、6歳未満、つまり5歳までの幼児にはチャイルドシートの着用が義務付けられています。

 これを守らなければ違反になります。

年齢に応じてチャイルドシートのかたちも変えなければなりません(国土交通省のサイトより)
年齢に応じてチャイルドシートのかたちも変えなければなりません(国土交通省のサイトより)

 何より、万一の事故の際に、お孫さんが取り返しのつかない大けがを負ってしまいます。

 もし、交通事故を起こせば、ハンドルを握っていたおじいちゃんやおばあちゃんが、孫にケガをさせた「加害者」になるのです。

『ちょっとそこまでだからいいだろう……』という安易な気持ちは禁物です。

 チャイルドシートが装着されていない車にはお孫さんを絶対に乗せないよう注意してください。

■0歳の死因トップは「窒息」、1~4歳は「溺水」

 消費者庁のHPには、『子どもの事故防止に向けて』と題した統計データが掲載されています。

 この報告書をじっくりと見ていくと、子どもの年齢によって事故の種類に特徴があることがわかります。

 その傾向を把握しておくことで、事前に危険から遠ざけることができるのではないでしょうか。

子どもの不慮の事故による死因は年齢層によって異なっている(消費者庁のサイトより)
子どもの不慮の事故による死因は年齢層によって異なっている(消費者庁のサイトより)

 上のグラフを見てもわかるとおり。子どもの「不慮の事故(交通事故、自然災害を除く)」の死因の内訳をみると、 「0歳」では「窒息」が約9割を占めていますが、 「1~4歳」になると 「溺水」が45.6%を占めており、自宅のお風呂などへの転落事故も多発しています。

 歩き始めたお孫さんがいる場合、家の近所に水遊びをしたくなるような場所があったら要注意です。

 また、自宅の浴槽に水を張ったままにしておかない、お孫さんが一人で浴槽に近づかないようにするなど、細心の注意を払う必要があります。

■救急搬送される事故は「ころぶ」「落ちる」が半数

 日常生活における子どもの事故での救急搬送数を事故種別にみると)、各年齢を通じて「ころぶ」と「落ちる」という事故の割合が高いことがわかります(下記のグラフを参照)。

日常生活における事故で救急搬送された事故種別と人数(消費者庁のサイトより)
日常生活における事故で救急搬送された事故種別と人数(消費者庁のサイトより)

 祖父母の家には普段使っているベビーベッドがないため、つい、大人用のベッドやソファに寝かせる場面もあるでしょう。でも、子どもは思いがけず寝返りをしたり、足を動かして移動したりしますので、ほんの少しの時間でもそばを離れないようにしてください。

乳幼児がベッドから転落すると、頭部にダメージを負うことも(消費者庁サイトより)
乳幼児がベッドから転落すると、頭部にダメージを負うことも(消費者庁サイトより)

 また、抱っこしていた大人が赤ちゃんを落としてしまうというケースもたびたび発生しています

 赤ちゃんは、突然、バネのように大きく体をそらすことがあります。普段抱き慣れていないおじちゃんやおばあちゃんがお孫さんを抱っこする際には、そうした反動で赤ちゃんを落としてしまうことがないよう、十分に気をつけてください。

■孫が頭に大けがをしたら、「虐待」を疑われる可能性も

 今、日本では子どもへの「虐待」が問題視されています。虐待に苦しむ子どもを一人でも救うため、病院や児童相談所が目を光らせ、虐待を受けている可能性のある子どもを保護する取り組みが行われています。

 そうした流れの中、不慮の事故や突然の病気であっても、子どもの頭に骨折や出血などの異変が見られた場合は、念のため虐待の可能性を疑い、「一時保護」という名のもとに子どもと保護者が分離されることがあります

 中には、「虐待事件」として捜査機関が動くことも……。

 事故か、病気か、虐待か? それを外から見極めるのは難しいことですが、「乳幼児はよく転ぶ、落ちる」ということを想定したうえで、その危険から遠ざけ、頭を守ってあげてください。

 特に、お座りやつかまり立ちをし始めたばかりのときには、万一の転倒に備え、帽子やヘッドギア、クッションなどで頭を防備するなど、配慮が必要です。

 起こりがちな不慮の事故をしっかり把握して、お孫さんと一緒に安全に大型連休を過ごしたいものですね。