五・七・五で詠む「縄張り争い」~2017 断捨離川柳 一挙公開!

(写真:shutterstock)

今年2017年の締めくくり。「断捨離川柳」なるものを募集してみる。

それは、ふとした思いつきで、100句程度が寄せられれば有り難いとしていたにもかかわらず、驚いたことに予想をはるかに上回る1338句もの断捨離川柳が寄せられることになる。

断捨離とは日常生活の営み。

断捨離とは地味で地道な作業。

そして、何と言ってもパーソナルな体験。

けれど、断捨離は日常の住空間を高い密度で共有する家族に思わぬ影響を及ぼす。なぜなら、私たちの生活空間はそこを共にする家族の主導権争いが展開する場でもあるから。

つまり、その「縄張り争い」とも言うべき夫婦や親子の主導権争いは、モノを通して行われる。そう、言葉ではなくモノで。

例えば、このリビングは「自分の空間」と思っている妻にとっては、そこに放置されている夫のモノが目障りだ。そして、苛立ちを覚える。苛立ちは積み重なると怒りとなって鬱積する。結果、夫のモノは目障りどころか「邪魔モノ」に変貌していく。

この状態が長期間続くと、夫のモノが邪魔なのか、夫そのものが邪魔なのか、妻本人にもわからなくなる。そうして、私の元に駆け込んでくる妻たちは、住まいが片づかない悩みと共に、自分の夫への不平不満を並べ立てることになる。

もちろん、夫もリビングは「自分の縄張り」だと思っている。たださえ自分だけの空間は家にはないのだから。そう、子供部屋はあっても父部屋はどこにもない。妻にキッチンがあっても夫には書斎がない。せめてリビングだけでも自分の縄張りとして確保したいと思っている夫は、そこに自分のモノをこれ見よがしに積み上げていくしか手立てがない。要するに、自分のモノで主導権の主張を無意識のうちにしていることに他ならない。

だから、「捨てろ・捨てない」という断捨離バトルが勃発するのだ。

さて、話を冒頭の断捨離川柳に戻そうか。寄せられた川柳の多くは、家族のモノが「目障り」と言う段階での、微笑ましくもあり危うくもありの句がほとんど。

断捨離提唱者の私やましたひでことしては、家族に無用な「断捨離バトル」が勃発しないことを祈りつつ、いえ、「雨降って地固まる」がごとく、時にバトルでお互いの鬱積を爆発させることも必要だと考えつつ、寄せられた川柳を読ませていただいた次第にて。

==断捨離川柳 選句(19句)==

  • 違うだろー! もったいないのはそれじゃない
  • 捨てる神 拾う神あり 片付かぬ
  • 女房は奥ゆかしさも断捨離し
  • 断捨離でインスタ映えのいいお部屋
  • ガラクタと妻に言われる宝物 ★
  • 服よりも断捨離したい腹の肉
  • 手放して減るストレスと増える笑み
  • 断捨離で部屋の広さにおったまげ ★
  • 財産は無いがたっぷりごみ遺産
  • 売れるかも思ったときから手が止まる ★★★
  • 手放せない 痩せて着るはず このコート
  • 嫁が捨て 母が拾うの 繰り返し
  • 捨てたとたん あの服 何処だと聞く夫 ★
  • 失恋で空前絶後の断捨離に
  • 会話増え離婚届も断捨離で
  • 断捨離のチャンス来るのは失恋日
  • 「捨てとくね」 いらぬ忖度 火事の元 ★
  • 断捨離で パパのへそくり ママ見っけ
  • 後悔も思い出のうちダンシャリアン

★:入選句<やましたひでこ選>

★★★:特選句<入選句5句の中から「断捨離祭り」会場投票にて決定>

ーーーーーーーーーー

*「断捨離(R)」は、やましたひでこ個人の登録商標です。