「NHKから国民を守る党」立花孝志さんの微妙な資金集め動画と、広告塔となる堀江貴文さんの蜜月

YouTube堀江貴文チャンネルより

 先日来年末にかけて、情報法と選挙について多数のカンファレンスがあり、フェイクニュース問題にはじまり個人から支援される政党が守るべき個人情報関連が大きな話題になっていました。その中でも、ひときわ話題になっていたのが政党「NHKから国民を守る党(以下、N国党)」と党首の立花孝志さんの党勢についてです。ネット上を中心に活動し、もっぱら支持政党のない若い人たちをYouTubeで集め、日本全国津々浦々の国政選挙や地方選挙に候補者を立てて参戦し、議席を確保してきました。

 一方で、2019年11月22日、立花孝志さんは自身のYouTubeチャンネル上で「NHKから国民を守る党にお金を貸して頂ける方へ 事務連絡です。」と題し、不特定多数の一般視聴者に対してN国党への資金の貸し付けを募集。その内容も、利回りが一年目10%、二年目以降五年目までが5%という極めて高い利息を保証し、一口100万円と目される金額を直接N国党の口座に振り込むよう求めているものでした。

■政党が、高利回りで政治資金を不特定多数の支持者から集めるのは適法か?

 専門家の間で大きな議論となっていたのは、その適法性です。一番適法性が心配されるのはやはり出資法で、当法律では貸金に関する規制として以下の内容を定めています。

出資法 預り金関係(金融庁)

(2) 「預り金」とは、同条第2項において、預金等と同様の経済的性質を有するものとされており、次の4つの要件のすべてに該当するものとされている。

[1]不特定かつ多数の者が相手であること

[2]金銭の受け入れであること

[3]元本の返還が約されていること

[4]主として預け主の便宜のために金銭の価額を保管することを目的とするものであること

 この要件でいうならば、N国党の党首・立花孝志さんの貸金募集の要綱については、[1]不特定多数であり、[2]一口100万円の金銭の受け入れであるとともに、[3]返済を伴う貸金という募集であるため元金が返済される前提として、[4]初年度10%と常識的な銀行金利の数百倍の金利を約束していて預け主(貸した側)の便宜を図り党の資金として保管することを目的としています。高利回りを謳うあたり、単純な借り入れの募集というよりは、元金保証の金融商品の斡旋と判断される可能性は極めて高くなるでしょう。

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 この問題に対し、仮想通貨事件の被害者を救済するためのコインチェック被害対策弁護団事務局長や、破産者マップ被害対策弁護団団長など、民間の出資絡みの事件に詳しい弁護士・望月宣武さんは出資法違反の疑いが生じると説明しています。 

望月宣武弁護士

 出資法(出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律)2条1項は「何人も業として預り金をしてはならない。」としており、「預り金」を禁止しています。「預り金」とは、「不特定かつ多数の者からの金銭の受入れ」であり、預金の性質を持つものです。この「預り金」には「借入金」の名目であっても、「主として預け人の便宜のために行われるもの」は含まれます。

 問題とされるネット動画では、立花氏が「定期預金より利率が高い」などと述べながら、不要不急の資産を貸してくれるように呼びかけており、実質的に借入金として元本返済を保証しながら高い配当をうたう投資商品のような側面を持ちます。このような呼びかけ方は、出資法違反の疑いが生じます。

 この問題について、金融庁の周辺でも「出資法違反の側面は否定できない」としつつ、元の貸金部分の契約は書面で明示されていない金銭消費貸借契約の範疇であるため、所轄は金融庁ではなく警察庁または警視庁であるとして、仮に本件が事件化する場合は警察庁などと連携しながら対応するべき事案であるという見解を示しています。実際、ネット上でも何件か具体的な被害相談を所轄署で行ったという話もあるぐらいです。

 また、昨今の出資法違反案件では、N国党と同様に愛知県警で出資法違反容疑で立ち入り検査を受けた「西山ファーム事件」とN国党の借り入れ募集は仕組みが極めて類似しています。本件は、同法違反の疑いの強い取引であるだけでなく正規の借り入れ条件がN国党から公表されていません。正規の借り入れ条件を明記した金銭消費貸借契約書も締結されていない振込者も少なくないことから、N国党が適切に本件問題に対処し契約書の差し替えや返済条件の対外的明示をしない限り極めて危ない状況なのではないかと感じられます。

西山ファーム、若者中心に被害か 出資法違反の疑い(日本経済新聞 19/5/28)

■政党がこのような借り入れを行ってよいのか

 政党が自ら企図してネットなどで不特定多数から資金を導入する件については、過去に音喜多駿さんが新党「あたらしい党」を設立する際、クラウドファンディングサービスを使いながら、1,000万円超の資金を集めることに成功しています。

クラウドファンディング支援金、約一千万円が入金!法に定められた以上の透明性を目指して活用します(BLOGOS 音喜多駿 18/12/29)

 本件については、総務省自治行政局とコンタクトを取り合いながら実施したものですが、こちらは政党に対する個人献金の入金手段がクラウドファンディングであるという形であり、不特定多数ではなく事業者の記録から個人の特定ができ、最終的に政党の献金者については政治資金規正法により政党・政治団体に求められる政治資金収支報告書に記載される形で着地しています。したがって、従来の法律に何ら抵触することなく、ネット上で資金を集めると言っても、実際には現行法を遵守する前提で適法に行われたものであると解釈されます。

 一方で、今回のN国党の党首・立花孝志さんが行った借り入れ募集についてはどのような扱いになるのでしょうか。

 文春オンラインでは、先般の立花孝志さんの「立花孝志ひとり放送局株式会社(以下、ひとり放送局社)」の出資募集について、適切な情報開示が伴わず株主としての権利も適正に認められないなどとして、刑法詐欺罪に該当するのではないかと記事にしています。記事中では、この出資において5,000万円の資金を出資募集の形で集めた、とされています。

 実際にそれだけの金額が集まっていたのかは、実はまだよく分かりません。ただ、紛れもなくひとり放送局社は株式会社として出資を求めていました。

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 一連の話が事実だとするならば、このひとり放送局社は事業会社であり、政党が行う活動に対して業務外で資金を費消することは不正経理そのものであって、株主から説明を求められれば対処して解決しなければなりません。これが代表取締役の立花孝志さんが、会社の事業とは別の政党活動に資金を使っていたとなると、ある種の特別背任すら成立してしまう事案ですので、株主としては見過ごせないことでしょう。事実関係の解明が求められます。

N国・立花党首「ひとり放送局」に詐欺行為の疑い(文春オンライン 19/8/20)

 その後、この企業の株式を買い集める人物「きんぐぼんぴい」氏がネット上に登場しました。このきんぐぼんぴい氏の呼びかけで、ひとり放送局社の株式を手放したい出資者から相応の株券が集まったとされていますが、その後、当時株式の発行を受けたとの株主さんの認識に対して立花孝志さんは「株券は記念品」「新株発行していない」などとして、株主としての権利はもちろん、出資して得た(はずの)株式の買い取り請求にも応じていないとされています。警察庁・警視庁の所轄警察署に「出資を行い株式を保有しているはずであるにもかかわらず、契約通りの株主としての権利も買い取り請求も認められない」として、被害相談が複数寄せられており、これが文春の言う立花孝志さんによる詐欺行為の根拠となり得ます。また、前述の「一口100万円、利息10%の貸金募集」と同様に、株主となったはずの人々の出資金の見返りや、貸し出した資金の返済の原資がこの出資金で充当されているのではないかという疑いも出ることになります。

 このひとり放送局社は事業を行う株式会社、貸金を求めた「NHKから国民を守る党」は政党であって、別の法人格であることから、資金をみだりに移動させたり、財布を一緒にしたりすることには制限があります。可能性があるとすると「ひとり放送局社」から「N国党」への政治献金として相応の金額が19年9月末までに充当されたのかもしれませんが、こればかりは、総務省から公表される政治資金収支報告書が発表されない限りは第三者からは分かりません。仮に、献金が行われたこと自体が適法であったとしても、ひとり放送局社の事業資金が見返りなくN国党の活動資金に流れていたのだとするならば、特別背任の疑いが出ることは前述の通りです。

【更新】立花孝志ひとり放送局の株を買い占める謎の人物が現れる(Togetter 19/10/1)

 しかしながら、立花孝志さんが動画での返済計画やTwitterの中で説明していた「衆院選の得票率が上がれば政党交付金の入金が増え、それによって、借入金の返済原資となり、黒字となる」という解説については、そもそも政党交付金は団体が自由に支出できる資金(売上)ではなく、借入金返済の原資としてはならないと政党助成法で規制されています。この点は、すでに立花孝志さんとの裁判で2度勝訴しているちだい氏が別ですでに一部解説しています。

【選挙ウォッチャー】 NHKから国民を守る党・動向チェック(#125)。(note チダイズム 19/12/5)

第十四条 この章において「政党交付金による支出」とは、政党のする支出(政治資金規正法第四条第五項に規定する支出をいう。以下同じ。)のうち、政党交付金を充て又は政党基金(特定の目的のために政党交付金の一部を積み立てた積立金をいい、これに係る果実を含む。以下同じ。)を取り崩して充てるもの(借入金の返済及び貸付金の貸付けを除く。)をいい、支部政党交付金の支給を含み、支部政党交付金による支出を含まないものとする。

2 この章において「支部政党交付金」とは、政党の本部から支部(一以上の市町村(特別区を含む。)の区域(地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二百五十二条の十九第一項の指定都市の区又は総合区の区域を含む。)又は公職選挙法(昭和二十五年法律第百号)第十二条に規定する選挙区の区域を単位として設けられるものに限る。以下同じ。)に対して支給される金銭等(政治資金規正法第四条第一項に規定する金銭等をいう。以下この項において同じ。)で政党交付金を充て又は政党基金を取り崩して充てるものをいい、一の支部から他の支部に対して支給される金銭等で支部政党交付金を充て又は支部基金(特定の目的のために支部政党交付金の一部を積み立てた積立金をいい、これに係る果実を含む。以下同じ。)を取り崩して充てるものを含むものとする。

3 この章において「支部政党交付金による支出」とは、政党の支部のする支出のうち、支部政党交付金を充て又は支部基金を取り崩して充てるもの(借入金の返済及び貸付金の貸付けを除く。)をいい、支部政党交付金の支給を含むものとする。

 ただし、政党交付金は返済原資にできない代わりに、政党交付金以外の収入(売上)を政党が持ち、それを返済に充てることは可能です。したがって、選挙のたびにN国党は候補者をたくさん擁立し、最終得票率の引き上げを狙い政党交付金が増えることを期待する一方、それ以外の党務はさらなる献金や借入金を増やすことで、すでに借り入れた資金の返済に回す「ポンジスキーム」という手法で党勢を維持・拡大しようという考えがあるのかもしれません。逆に言えば、N国党の党勢が伸び続け、支持者からの貸付金が集まり続ける限り、N国党の財務はどんどん大きくなっていきます。

 したがって、資金の貸し出しに応じてくれる支持者がいる限り、その貸し出しの資金をすでに借りた資金の返済に回しながら、党勢が拡大していけば政党には政治資金が一定額貯まることになります。しかしながら、党勢が拡大せず、借り入れ状況が不振になると、たちまち政党の財政は頓挫してしまいます。この事案が怖ろしいのはこの点です。大きくなってから、行き詰まると破綻するのは他の経済事案と同様です。

 おそらく、ひとり放送局社のような出資スキームでは会社法で株主の権利を主張されることになるため、方針を変更して、政党が自ら資金を貸してくれる不特定多数をネットで募り、適法とは言えないポンジスキーム同様の資金繰りに打って出たのではないかと思われます。ただし、実際にはN国党に返済の能力がないと知りながら、出資法違反が疑われる方法で借り入れを拡大する方法が万が一頓挫してしまうと、政党が破産することになります。そうなると、おそらく最後の策として、立花孝志さんだけが関わる政治団体をひとつ作り、N国党からその政治団体に残った金額を寄付して資金を逃がし、N国党は経営破綻するが誰も担保を差し入れたり連帯保証をしていないので貸し手だけが泣き寝入りをする結末を用意しているのではないかと思われます。

 政治団体同士が寄付をしあうことで、実質的に政党内の資金を他に逃がすスキームについては、松田公太さんの事例で解説をしておりますのでご参照ください。

旧「みんなの党」松田公太さんや関係者は、解散直前の政治資金使い切りの正当性を説明すべきでは(追記あり(ヤフーニュース個人 山本一郎 15/12/24)

 今回のN国党の事案について、問題の決着を急ぐべき理由は、立花孝志さんや関係者が無担保で連帯保証も入れずに支持者などから借り入れ条件を対外的に明示しないままメールベースで資金を振り込ませる形になっているため、立花孝志さんの目論見が外れて一連のスキームが破綻してしまうと、文字通り誰も助からない危険があるからです。

 そして、YouTuberとして著名であった立花孝志さんが、最終的に資金をかき集めることに対して協力している人たちの問題が最後に残ります。

■タレント・堀江貴文さんらは出資法違反の共同正犯に問われることはあるのか

 立花孝志さんの一連のYouTubeでの発言は、結局のところ泡沫政党の党首として、NHKの不適切な集金などに対抗するというワンイシューで一部の国民の支持を集め、政党交付金の支給対象となる政党要件を得票率2%クリアで満たすために、全国で候補者を擁立することを目標としています。N国党から選挙区で出馬した候補者のほとんどが、出馬に必要な供託金を没収される程度の低得票でしかなかったとしても、合わせれば全国での得票率は底上げになるため、比例での議席の確保と政党交付金を交付される政党要件を満たすことができるというのがマスタープランであったと思います。だからこそ、多くの候補者を各選挙区に立てる必要があり、擁立のために政党に現金が必要で、そのためには政党を立ち上げるときの原資をネットで集めるというインディー路線を採用し、それを面白がった人たちが出て一時期追い風が吹いたのでしょう。

政党交付金の交付の対象となる政党(総務省)

 しかしながら、立花孝志さんのYouTubeでのチャンネル登録者数の推移やネットでの露出経路を見てみると、前回の参院選以降は勢いが低迷し始め、古くからの立花孝志さんの支持層以外は著名タレントの堀江貴文さんとのイベント対談の動画や堀江貴文さんのTwitterでの言及がきっかけになってアクセスしていることが分かります。発信力のある堀江貴文さんの拡散に依存しつつ、ネット内での話題を絶やさないことで知名度の確保とN国党に資金を貸してくれる支持者層の拡大を狙っていると見られます。

 そして、問題となっているのは今回の「堀江貴文のミュージカル クリスマスキャロル」で、劇とトークを組み合わせた一連のショー形態のイベントに、なぜか立花孝志さんがゲスト出演することが発表されていました。

堀江貴文のミュージカル クリスマスキャロル 公式サイト(魚拓)

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 さすがに関係が深いとはいえタレントに過ぎない堀江貴文さんのショーに、公党の党首がゲスト出演するのは不思議ですが、実際には堀江貴文さんの秘書を務める人物がN国党からの出馬を発表しているばかりか、立花孝志さん自身が動画で「堀江貴文さんがN国党から出馬する」という具合に大変関係が深まっているようにも見受けられます。

 気になったので堀江貴文さんのサイト経由で取材依頼をしたものの回答はなく、公開で問い合わせをしたもののこれといった反応もないようなので仕方がないなと思います。ただ、すでに述べたように、会社法違反が疑われるひとり放送局社や、同じく出資法違反も疑われるN国党での貸付金募集騒ぎも含め遵法性があまり見られないように見えるところへ、堀江貴文さんが関係先ごと前のめりでN国党の告知・宣伝に一役買っているところに深い懸念を覚えます。

 また、N国党関係先から、「堀江貴文さんの紹介で、資産家に対し立花孝志さん自らが政党への資金貸し出しや政治献金のお願いをしにいった」という情報提供があり、実際立花孝志さんもそのように動画でお話をされていましたので、このミュージカルイベントがどういう意図で立花孝志さんをゲスト出演させたのか、周辺も何故それを良しとしたのかが重要になります。で、冠スポンサードをしている湘南美容クリニック(以下、SBC)に質問状を送ったところ、以下のような回答がありました。

やまもと「本件ミュージカルにN国党党首の立花孝志さんがゲスト出演しているが、これはSBCがN国党に対し容認をしているという認識でよいのでしょうか」

SBC「本件、担当部署に確認をいたしましたが、あくまでミュージカル演出のためゲストとしてお呼びしているまででそれ以上の意図はございません、ということでした」

やまもと「ゲスト出演する立花孝志さんは出資法違反の疑いが強いと認識をしているが、SBCではどのようなご見解をお持ちでしょうか」

SBC「ご指摘をいただきました件につきましては、以前お伝えしました通り、ゲストとして招待をした以上の意図は弊社では考えておりません状況です。

事務所経由で立花様のことを確認しました結果、そういったことは事実無根と報告を受けておりますため、これ以上の回答はいたしかねます。」

 常識的には、スポンサードしたイベントで公党の党首が出てきて党派性がつくこと自体が異様なのに、ましてやその公党がN国党で、党首の立花孝志さんが公然とYouTubeで不特定多数に対して貸金を募集していることの適法性が悩ましいことぐらい医療グループを経営していれば気づくのではないかと思うのですが、おそらくは、立花孝志さんと堀江貴文さんの関係性ゆえかもしれません。

 そして、前述の通り堀江貴文さん本人や秘書のN国党からの立候補を立花孝志さんが表明していることも含めると、堀江さんも立花さんも一体となってN国党のスキームを成立させるために堀江さんが一生懸命立花さんを支援しているようにも見受けられます。

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 いわば、N国党の広告塔となって堀江貴文さんが「小選挙区をハックしようとしている」などと前向きに捉える理由は、もちろん立花孝志さんに対する心情的な共感も深いのかもしれませんけれども資金の斡旋から告知までのめり込んでいたのだとすれば、一連の問題が事件化した場合に共同正犯として扱われる危険性もあります。

望月宣武弁護士

出資法違反に問われるかどうかは、「主として預け人の便宜のために行われるもの」にあたるかが問題となるため、貸主と借主の主観面が問われます。したがって、借主やその周辺関係者・協力者による呼びかけ方がポイントとなります。周辺関係者や協力者が「配当利率が高くて安全な運用方法がある」などと呼びかければ、共同正犯に問われます。出資法違反事案では、むしろこうした役割分担をすることで違法との指摘を回避する傾向があるため、周辺関係者や協力者も含めて組織犯罪として共同正犯に問うのが一般的です。

 個人的には、賢さを売りにしている堀江貴文さんが、遵法性に欠く資金集めを繰り返している立花孝志さんの戦略を褒めるだけでなく、繰り返し対談を行い、ネットで立花孝志さんの主張を喧伝することはある種の問題を孕むと思っています。そして、この堀江貴文さんのショーには幻冬舎の見城徹さんや、オリエンタルラジオの中田敦彦さんにキングコングの西野亮廣さんなどの吉本芸人も名を連ね、広告塔がデコトラ状態になっているようにも拝見しています。

 おそらくは、越年してもそう遠くない将来、N国党や立花孝志さんおよびその周辺に対しては、何らか沙汰があるのかもしれません。ただ、何よりも「政治をハックする」という自己陶酔も含めて高揚感のある政治ショーに国民が巻き込まれ、その結果、うっかり献金や貸金、出資をしてしまったとなると、これは新しい形のトラブルに発展することもあるでしょう。

 確かに、N国党や立花孝志さんはネット的な文脈からすれば面白いし、興味深いところもたくさんあるわけなのですが、そのような大立ち回りをするための資金集めは結局は古くからよくある詐欺的手法に依存していたのだとするならば、あとは「いかに周りを巻き込まずに早期に自沈してもらい無害化処理をするか」にかかってきているような気がします。もちろん、いまからでも適法に回すために適切な形で大口の政治献金が入って一切合切返済処理をし、出資者の株式も買い取って身ぎれいになる、という選択肢も残されているので、導火線が燃え切ってしまわないうちに立花孝志さんにはうまくやって乗り切っていただければと存じます。