AbemaTV主催ゲーム大会「Fresh!杯」の運営が雑すぎて炎上した件について

お前らコントローラーの持ち方がなってねえよ(写真:アフロ)

山本一郎です。『三国志大戦』では李典低予算8枚デッキや張勲使って大量生産デッキをやっていました。

ところで、先般開催されたサイバーエージェントのAbemaTVが主催するe-Sportsの大会「FRESH!杯」が雑な運営をやらかして炎上するという事件が勃発したので見物にいったわけです。

【11月26・27日】第1回FRESH!杯~シャドウバース編~を開催!(gamy.jp 16/11/24)

第一回FRESH!杯に参加して心底バカにされた話 -(chomoshのブログ 16/11/28)

【悲報】シャドウバース運営、化けの皮が剥がれ炎上wwwwwwwwwwww(アルファルファモザイク 16/11/28)

ゲームの題材となったのはサイバーエージェント子会社のサイゲームス(Cygames)社製のスマートフォン向けカードゲーム「シャドウバース(Shadowverse)」です。サイゲームスといえば、2016年年始にかけて「目玉のキャラクターが排出される確率が極めて低いにもかかわらず、そのキャラクターが当たると誤認させるテレビCFを大量投下して問題になった会社さんであります。

【山本一郎】グラブルの消費者問題に寄せて――スマホゲーム業界全体に漂う問題を軽くまとめてみる(4gamer.net 16/1/9)

【山本一郎】ソシャゲのガチャで,本当にヤバい問題はどこなのか(4gamer.net 16/2/16)

「グラブル」高額課金をサイバー副社長に問う(日経ビジネスオンライン 16/4/1)

ゲームにおける「射幸性」は何が問題なのか(日経ビジネスオンライン 16/4/5)

その後、ソーシャルゲームに関連する業界団体が参加各社に対してガイドラインを提示する一方、経過措置の後で何らか消費者委員会から見解が出る可能性がある状況ですが、ユーザーの側が自主的な解決を目指してゲームで費消したお金を返還するよう裁判所に仮処分を申請するなど、もろもろ動きがある状況であります。

当方としては業界全体の問題として提起した経緯はあったのですが、なぜか記事を掲載してくれた4Gamerごとサイゲームスに出禁を喰らうなど素敵事情があり、また、ソーシャルゲーム運営成功の秘伝のタレとも言えるゲームデータを扱う会社を新規に設立して憶測を呼ぶなど、いろんな物事が起きている会社さんであります。

で、今回被害を被ったのはこの方面ではとても著名なゲームプレイヤーである、ちょもすさんです。セガのRTS『三国志大戦』では、ニコニコ動画やYoutubeなどにトップランカーの動画が「頂上対決」などとして流されるのですが、毎回ちょもすさんに対する主に容姿に関する誹謗中傷がコメントして書き込まれるなど、トッププレイヤーであるだけでなく愛されキャラとして定着するに至る好人物です。

ちょもす - ニコ百

ちょもすさんは三国志大戦において開幕乙の名手とされた国姓爺さんと並んで緒戦からの猛攻とその後のガン守りによる安定感ある戦いぶりに定評があり、リードを取ると前だしすると見せかけて全然攻めてこないとか、相手の足並みを乱させたから攻めてくるかと思ったら自陣から出てこないなど、優れた作戦を取るプレイヤーであります。

そのちょもすさんが、わざわざブログで「心底バカにされた話」だと怒っていたので、この手の大会でちょもすさんを馬鹿にするなんて酷いことだなと思うわけですね。何しろ、プレイヤーとしてちゃんとした実力者であり、求道者なので。

逆に言えば、e-Sportsの微妙な点ともいえる、ショー要素とコミュニティ問題というのがあると思います。一般的にゲームをプレイする内容で競わせ、その競技性を前面に出すことで、そのゲームの注目度が上がり、プレイヤーが増えることをショー要素の結果として求めるわけです。しかしながら、実際にはゲームのコミュニティというのは腕が上がる人は尊敬される一方、ゲームに人生を賭けている人たちだからこそ、ショー要素とは程遠い外見や振る舞いをすることだってあるのです。

かつては、セガ「バーチャファイター」シリーズでも似たような話がありましたが、ゲームのイメージやプレイヤー像を崩さないよう、それでいて、コミュニティから尊敬されるプレイヤーを適切にフィーチャーすることのむつかしさについては、やはり語られるべきことが多いような気がします。まさに黒川文雄さんが模索してきた道なのかなとも思うわけです。

黒川塾 四十三 (43) 11月30日 (水) 「ゲーム・エンタメビジネス 炎上忘年会」やまもといちろう(投資家)+黒川文雄 2年ぶりにやまもといちろう登壇

そうなると、ゲームのイメージがどうだとか、そのゲームのプレイヤー像が壊れるなどといった、大会主催者側のエゴと実際のゲーム名手の実像がぶつかりあってマジでシャドウでバースなのであります。AbemaTV側も、ちょもすさんを馬鹿にしようと思ってああいう対応を取ったわけではないであろうし、第1回ということで至らない点もかなりあったということは割り引く必要はあるにせよ、イケメンや美女の出るゲームのプレイヤーが、そのゲームに出てくるキャラクターとは程遠いビジュアルの人たちであったとしても、本来それはちゃんと受け入れて、そのゲームの熟達度合いや実力を素直に称賛し、尊敬するようなコミュニティにしていかなければならない、という部分があるわけです。そのプレイヤーに対する敬意を欠いた対応であったとするならば、そりゃあまあ揉めるでしょう。

で、そのイベントプロデュースをしたとされる人物が、Facebookで釈明も含めた見解を書いておられるようです。

.@shadowverse_jp .@FRESH_STAFF .@gamy_jp .@kirik fresh杯大会責任者 岡持洋介(株式会社エイプリルナイツのe-sports事業部統括マネージャー)が今回のfresh杯についてフェイスブックで暴露 コメントでは責任逃れの発言も

https://twitter.com/fresh_ak_/status/803435268644536321

そういう業界問題全体も考えて、e-Sportsやゲーム大会の運営に取り組んでいく必要はあるでしょうし、やはりサイゲームスは4Gamerに対する出禁を解消しなければなりませんし、今年も暮れていくわけです。

『三国志大戦4』の稼働を心よりお待ち申し上げております。