小池百合子ブレーン、築地市場移転問題の共産党系東中労委員長のコメントをガセネタと断定

月四市場の移転再延期が決まり、混迷極まっております。(写真:Natsuki Sakai/アフロ)

山本一郎です。「正しい都政」も大事ですが「面白い都政」とか「燃え上がる都政」も楽しそうだなと思う派です。

先日、そんな東京都の小池百合子都知事が、ブレーン13人引き連れて「東京大改革」と銘打った素敵な会議が開かれていたため、見物していたわけです。ただまあ、中身はお察しの通りです。最初だし、お手並み拝見な感じなんでしょうか。

都政改革本部会議(第1回)会議資料(東京都)

元切込隊長 @kirik による都政改革本部会議(第1回)なんJ語実況中継(Togetter 16/9/2)

「都政改革本部」などという割に「やるのはお前ら」「報告は本部に集約」「各部局は協調して根回しするんじゃなく、競い合って自律的に業務フロー見直せ」とかいう最近あまり見ない壮絶な丸投げスタイルによる素敵な中央集権体制で、これといった数値目標も示されることなく小池百合子オンステージであって、会場全体に完璧にすりおろされたゴマが各局長から投げられ舞い上がって臨席する置物諸氏の頭や肩に降り積もる素敵な内容でありました。

都政改革本部設置要綱(東京都)

ただ、今回の小池百合子「大顧問団」の中に、風体の怪しい人物が複数混ざっており、身体検査とか特にしてなかったのかなと思う一方、今回丸投げ棟梁として例によって上山信一さん(慶応義塾大学総合政策学部教授)がボス風味で会議にて改革メニューの説明をしておられました。彼については岩手県や大阪府で様々なことをやらかして現在に至るわけですが、その話はまた今度触れるとしても、一連の都の問題で騒ぎになっていた築地市場の豊洲新市場への移転問題で香ばしい対決姿勢を取っておられるのでご紹介したいと思っています。

築地の移転延期問題には、完全な正解はない(BLOGOS 上山信一 16/8/30)

ここで語られている内容自体は、上山さんらしい切っ先の鋭い議論も見せつつ論点自体は凡庸なもので、要するに「どっちにも言い分あるんだから、いきなりドカンとは決められないよ。移転しないわけにはいかないだろうけど、まあもうちょっと考えるから待てや」という話に過ぎません。ただし、その論調の過程で、移転反対派の急先鋒であり、共産党系とみられる中澤誠さん(全労連・東京中央市場労組委員長)の発言を「まったくの的外れ」と斬って捨てて移転の下打ちをするという芸当を披露しております。

追伸 知事が延期の決断をなかなか発表しないことをもって「慎重になった」だの「賛成派による「恫喝」があったため」といった報道が一部にあるが、 (例えば http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160830-00107733-hbolz-soci )全くの的外れである。

知事は、賛否両方の意見、事実の分析、膨大なシミュレーション、様々な専門家、職員などとの対話で決断をする。恫喝や誘引に左右される軽いものではない。

その記事では、取材にコメントを寄せる形で中澤誠さんが都知事への恫喝話をしており、これを上山信一さんが全否定する形になっていて、風評を流して有利な状況を作ろうとする特定陣営の記事の信頼度が丸つぶれになるという不思議事案に仕上がっています。

小池都知事が築地市場移転に「結論を出す」と明言。その行方は?(ヤフーニュース ハーバービジネスオンライン 16/8/30)

築地移転問題に長年取り組んでいる東京中央市場労働組合の中澤誠執行委員長は、「複数の記者が教えてくれましたが、小池知事は都の職員や都議に『11月7日の移転延期をしたら大変なことになる』と“恫喝”されているようです」と話す。

「都の職員や都議から小池百合子女史が恫喝されている」という話を複数の記者からの伝聞として中澤さんが聴き、その中澤さんの伝聞をライターの横田一さんが記事にし、その記事をハーバービジネスオンラインが記事にし、その記事をヤフーニュースが転載し、その内容を小池百合子女史の「改革の側近」である上山信一さんが全否定するというピタゴラスイッチ的な状況が都民の心を熱くしてくれます。ほんと一体何してるんでしょうか。

その小池百合子女史は、そもそも都職員など事務方には事前に築地移転の話を打診していなかったようです。

小池知事 築地移転延期、31日発表(毎日新聞 16/8/30)

一方、移転に向け作業を進めてきた都職員には困惑が広がる。ある都幹部は「事務方への説明は一切ない。本当に延期した場合にどれだけの影響が出るか分かっているのか」と小池知事に苦言を呈した。

その点では、築地移転に至った理由や、都庁内でどのような話し合いが小池百合子都知事と事務方の間にあったのか、また、一連の問題について都政改革本部で検討し推進する根拠や13人もいる顧問の人選の推移はどうなのかなど、「情報公開」を都職員や各部局に求めている小池女史の頭の中身がブラックボックスで、水素でも詰まっているのかと不思議な気分になるわけです。

なお、私自身は「さっさと移転したほうが都民の利益になるんじゃないの」と思うほうですが、確かに小池百合子女史は都知事選のなかで「いったん立ち止まる」を公約にしていたのと、11月7日の移転予定日は市場においては年末年始の超繁忙期に重なるため混乱することもあるだろうから、多少の延期は仕方ないのかなとは思います。それだって、金はかかるわけですが。

築地市場は早々に移転するべき(ヤフーニュース個人 山本一郎 16/8/29)

いずれにせよ、選任の経緯やバックグラウンドが不明な顧問団と、何でも反対で適当な話を膨らませて移転妨害し築82年のアスベスト入り市場での操業継続を求める共産党系含めた移転反対派との間でもっと激烈な議論をし、大強度陽子加速器施設で双方が加速して衝突し、壮絶な殴り合いの末に共倒れしていただきたいと願う次第であります。

今後ともよろしくお願い申し上げます。