男・徳力基彦、ネイティブ広告の時代の勘違い野郎共に物申す

 山本一郎です。偶然ではあるのですが、たまたまオレンジ色のタオルで汗を拭いておりましたら、取引先から「山本さんは巨人ファンですか」という無邪気ながらあらぬ疑いをかけられ、様々な葛藤を胸の内に秘めつつ「いえ、違います」と穏やかかつ冷静な返答を強要されるというドラマティックな展開がありました。

 私、今年は楽天イーグルスを強く応援しております。

 ところで、ネイティブ広告とはなんぞやという話題がメディア上に取り上げられる機会が昨今増えています。ネット広告に携わる業界団体でもそうした社会状況に合わせて、ネイティブ広告の定義を策定すると共に、消費者にとって価値ある広告を作ろうといった前向きな動きが出てきています。

「ネイティブ広告」定義の真意--JIAAが語るこれからのメディアの在り方(CNET Japan 15/4/8)

2014年に各社が相次いで参入したものの概念や定義が曖昧なままバズワードのようになっていた「ネイティブアド(ネイティブ広告)」を、一般社団法人インターネット広告推進協議会(JIAA)のネイティブアド研究会が3月18日、このように定義し、それを扱う上での推奨規定を公開した。

出典:CNET Japan

 しかし、こうした流れとは逆行して、単に自分達にとって都合のいい解釈で広告活動をやっていきたいと主張する人々も決して少なくないようでして、先日もそうした不毛な主張をするメディア事業者のブログ記事がネット民の間で炎上したりしておりました。

ネイティブアドよ、死語になれ。(SUGIURA Taichi weblog 15/3/23)

 なぜ炎上したかについては上記リンク先の記事を直接読んでいただければと思いますが、Webメディアを利用するユーザーにステマまがいの広告をするのはやめようという業界団体の提言に対して、こちらの記事では真っ向から反対し、ネイティブ広告が広告と読者にばれてしまうような明示行為は「新しい消費、雇用、文化、文明の障害」だとまで言及しています。ちなみに、こちらのメディア事業者が運営するサイトに掲載されいてるインタビューの90%以上はタイアップ記事、つまり広告だそうですが、読者はそれが分かって読んでいるのかどうか気になるところです。

 で、さすがにこういう風潮はいかがなものかということで、我らが徳力基彦さんが立ち上がり大いに吼えております。

ユーザー目線で考えよう、ここが変だよ「ネット広告業界」(AdverTimes 15/4/14)

ネット広告業界には、ユーザー視点で考えれば当然に思えることが、見えなくなってしまう人が意外に多い気がするのは何故なんだろう。

出典:AdverTimes

 是非、リンク先から記事本文をご覧いただきたいと思いますが、こちらの記事は新連載コラム第一弾ということだそうでおめでとうございます。

 今回はペイパーポストに端を発するダメなネット広告の歴史を紐解く痛快な話になっていまして、なにげにヤフーの黒歴史まで紹介するあたりさすがです。さらには「ちょっと前のバイラルメディアブーム」という表現でしっかりとバイラルメディアにも引導を渡しております。

当時このペイパーポストが、「クチコミマーケティング」の代表サービスのように言われていたりしたわけです。

でも、これっておかしくないですか?

100円もらって記事書いてるのに、それって「クチコミ」じゃないですよね?クチコミって、お金もらったから義務でするものじゃ無くって、もっと自然な形で発生するものですよね?

(中略)

あれからもう10年近くが過ぎようとしていますが、ネット広告業界には毎年のように新しい広告手法やテクノロジーが入ってくるため、同じような混乱や勘違いがたびたび発生しているのをまだまだ良く目にします。でも、ネット広告だからと思うから間違うだけであって、ユーザー目線、ファン目線で考えれば、実は簡単な話なんですよね。

出典:AdverTimes

 考えてみれば、ペイパーポストという手法は、まさにダメなネイティブ広告の走りであったとも言えそうですね。徳力さんはこれから連載を通じてネット広告界隈で横行するダメな事例や手法を取り上げて、それらを見直すべく訴えかけていくそうですので大いに期待したいところです。

 やはりね、こういう微妙すぎる騙しは、きちんと業界の中から声を上げて、しっかりと監視していくべきだと思うんですよ。やっぱり徳力さんはだてに業界長くないなと改めて思いました。