Amazonがコンシューマー向けクラウドストレージビジネスで無双プレイを展開

 山本一郎です。年度末でいろいろ辛いです。

 ところで、種々あるクラウドサービスの中で最も広く一般ユーザーに親しまれているサービスの一つがクラウドストレージだと思われます。厳密な形でセキュリティを考えれば決して安易に利用すべきサービスではありませんが、節度をもって自己責任で使う限りにおいては便利なものかもしれません。

「最も安全」とうたうクラウドストレージですら安全ではないことが判明(GIGAZINE 14/5/3)

 数GB単位であれば無料で使えるものは国内外を問わず様々な事業者が存在するのに加えて、今はAndroidやiPhoneでもそういった機能が標準で付いてきますから、意識せずにクラウドストレージを使っている人も少なくないことでしょう。

 一度クラウドストレージを使い出すと、ついつい何でもそこにデータを保存してしまい、いつの間にか容量が足りなくなるということもあるでしょう。そうしたときに多くのクラウドストレージは有料オプションで容量を追加できるわけですが、なんとなくこれが割高に感じてしまうかもしれません。そうした経済性を気にしてしまうユーザーのハートへ見事に刺さるであろうサービスをAmazonが発表してきました。

Amazon、クラウド・ストレージで強烈攻勢―月1ドルで写真を無制限に保存、5ドルなら全種類無制限(TechCrunch 15/3/27)

Unlimited Cloud Storageと呼ばれる新サービスはプライム会員以外のユーザーも対象となり、写真以外のファイルのアップロードもサポートされる。これには2種類のプランが用意され、写真のみを対象とするプランは年額11.99ドル、unlimited everythingというビデオやPDFファイルなどあらゆるメディアファイルがサポートされるプランが年額59.99ドルとなる。

(中略)

Amazonのこの動きはDropbox、Google、Microsoftその他クラウド・ストレージ分野のライバルに対して真っ向から勝負を挑むものだ。「容量無制限」のサービス自体はこれが初めてではないが、広く一般ユーザーを対象としたものとしてはこれが最初の試みだろう。

出典:TechCrunch

 まさにAmazon無双。おそらくは、これまで一部プライム会員向けに提供してきた容量無制限サービスの実績からこれならいけると判断してのサービス投入なのでしょうが、やはりそれでもこれまでのストレージビジネスとしての常識の一線を越えたなという感慨があります。

 これに対して他のクラウドストレージ事業者はどう対抗してくるのでしょうか。もし同じように容量無制限で対抗することになれば、ストレージコストを容量で考えるという時代は終わりを迎えるのかもしれません。ただ、一番最初にも書いたように、クラウドストレージというものにはどこまでも、本当に信用できるのかという問題がついてまわるので、逆に言えば個人で莫大なデータをセキュアに保管したいとすると、そのコストが相対的にどんどん高くなっていくことになりそうです。そのバランスをどこで取るかがこれからの課題の一つとなりそうですし、そうした需要に応えるためのニッチなサービス事業者も登場してくるのでしょう。

 個人的には脳みその中身もストレージしたいところなんですが、そういうの早くできないんですかね(小並感)。