LINEのスタンプ事業がそれなりに好調なようです

 山本一郎です。何故だか咳が出るようになりました。寄る年波には勝てないと実感する日々であります。

 ところで、LINEが、UGCベースのスタンプ販売プラットフォーム「LINE Creators Market」におけるサービス開始から半年間の販売・利用実績を公開しておりました。

LINE クリエイターズスタンプ、トップ10の販売額は平均3,680万円!(マイナビニュース 14/11/27)

LINEは26日、ユーザーがLINEスタンプを制作・販売できるプラットフォーム「LINE Creators Market」において、2014年5月から11月までの6カ月間における販売・利用実績を公開した。それによると、スタンプ販売総額は35.9億円を突破し、販売額上位10位のスタンプ平均販売額は3,680万円を記録したという。

出典:マイナビニュース

 同社は8月にもサービス開始から3か月間の実績を発表しております。

「LINE」自作スタンプ、販売総額12億円超え 上位10位は平均2230万円売り上げ(ITmedia 14/8/20)

LINEは8月20日、ユーザーが制作したLINEスタンプを販売できるプラットフォーム「LINE Creators Market」の販売総額が、5月8日のスタートから8月7日までの3カ月間で12億3000万円となり、上位10位のスタンプの平均販売額が2230万円に上ったことを明らかにした。

出典:ITmedia

 この2つのデータをザックリと比較すると、3か月の間に販売総額は2倍以上の伸びを示していることが分かります。一方で、販売額上位10位のスタンプ平均販売額については残念ながら2倍を超えるまでには達していません。売上が分散して、いわゆるロングテールの尻尾の部分が伸びているということでしょうか。

 ちなみに、今回発表された半年間の実績については、海外メディアも注目すべき動向として記事に取り上げていました。

日本のLINE、ユーザー作成スタンプを6ヵ月で3000万ドル販売(TechCrunch 14/11/27)

 上記記事では、スタンプ市場の報酬の仕組みがどのようなものであるかが簡単に説明されており参考になります。

売上の半分はLINEの収入になり、残り半分がスタンプを作ったアーティストに入る(誰が配布しているかを考えれば、悪い取引きではない)。

(中略)

LINEによると、トップ10ユーザー作成スタンプセットの売上は平均31万ドル、トップ1000は平均2万3000ドルだった。また、クリエイターズマーケットのスタンプの41%が、85ドル以上の売上を得ているとLINEは言っているが、これはかなり低い金額であり、スタンプの中には ― アプリストア同様 ― 山ほどの駄作があるか、少なくとも発見されにくさの問題があることを示唆している。

出典:TechCrunch

 確かに素人でも簡単に市場参入できて報酬はLINEと山分けなんですから「悪い取引きではない」のかもしれませんね。

 ただし、この報酬山分けにはちょっとした条件が付いています。

【スタンプの売上を受け取る方法】

スタンプの売上は、毎月翌月から「売上/振込」で振込申請が可能になり、翌々月に振り込まれます。

※支払われる金額は販売価格の50%から税金を差し引いた額です。

※各クリエイターの売上総額の50%が、1万円以上になったら振込申請が可能になります。

出典:LINE公式ブログ

 つまり、「各クリエイターの売上総額の50%が、1万円以上になったら振込申請が可能」になるということは、実際にはスタンプの売上総額が2万円を超えなければ報酬の支払いが発生しないということです。なお、スタンプの価格設定はユーザーが自由には出来ません。1セット(40個)あたり100円(もしくは50LINEコイン)と規定されているため、報酬を受け取るためには200セット以上を売る必要があるとも言えます。

 LINE側の発表によれば「販売中のスタンプのうち40.8%が1万円以上の販売額を記録している」(マイナビニュース)とのことですから、逆に言えば約6割のユーザーの売上については報酬の支払いが保留されたままということになります。数セットしか売れないスタンプというのも大量にあるのでしょうが、塵も積もれば山となるという格言もあるように、支払が保留されている金額もそれなりにあるのではないでしょうか。この報酬支払を保留とした分の収入の扱いがLINE内でどのように経理処理されているのかもちょっと興味がわくところです。

 で、このLINEのスタンプ制作に昨今話題のクラウドソーシングを利用して一山当てようと目論んだ方のブログ記事がありまして、これがなかなか面白いです。

リスク満載!!素人がLINEクリエイターズスタンプに34万円突っ込んだけど返ってこない(クラウドソーシング活用ブログ 14/10/6)

ぶっちゃけて言うと、リスクありありでそんな儲からないです。

(中略)

私の場合は34万円ほど作成と宣伝に使ったのですが、6月~9月で売上は10万円ほどで(そのうち6万円くらいは自分でプレゼントしたもの)、投資した金額を回収できるかどうか心配しながら売上のグラフを見つめる日々です。

(中略)

LINEのスタンプ作成がいかに大変か、どんなリスクがあるか、どこにどれくらいお金をかけてるかなどを赤裸々に公開しようかと思います。

 まあ、世の中やはり甘くないということですね。一方でこつこつと自分で絵を描いてやってみたら「正直予想以上に売り上げることができて驚きました」という方もいらっしゃるようです。

【売上公開!】LINEスタンプ、どこまで儲けられる?(rariemonnのブロマガ 14/10/10)

やはりというか、日本での売上が全体の約7割を占めていて、日本が一番大きな市場というのが分かりますね。

しかし、逆に考えると約3割は海外の市場での売り上げを獲得することが出来ました。この3割があると無いとではかなり違ってくるんじゃないかと思います。

(中略)

全く宣伝していないインドネシアで全体の15%分もの売り上げを得たのも驚きでした。

出典:rariemonnのブロマガ

 なるほど、グローバルにビジネスすることが誰にとっても身近なことになってきているという話でもありますが、この辺りの面白いデータをLINEはかなり蓄えこんでいることでしょう。やるなLINE。

 次はmixiスタンプの時代が来てこれで勝つる!(確信)