ツイート転載にむかついたからAdSenseに不正クリック攻撃したという自慢話に心を痛めた件

山本一郎です。「焼けたら裏返す。フライ返しだ」みたいなネタが流行っていました。

で、今さらで蒸し返すような話でもないのですが、Twitterの転載だけで成り立っていたようなアフィリエイトブログが、ツイート主の思わぬ反撃によって撃沈、GoogleのAdSenseバナーを引き下げるという事態が発生した事件がありました。

俺のツイートがアフィブログに転載された件について(くろいろく 2014/3/26)

アフィブログ転載禁止と書いてあるのに無視して転載とは、いい度胸です。

出典:くろいろく

まあ、アフィリエイト目的のまとめブログがどうなろうと知ったことではないのですが、このツイート主の取った行動というのがちょっと気になりました。普通であれば、ブログ主に転載されたツイートを取り下げるように申し出るのが穏当なパターンかと思われるのですが、この人の場合には仲間を集ってAdSenseバナーに不正クリックを行った挙げ句、Google側にも違反通報をするという、ある意味マッチポンプなことやってしまったんですね。まさに不正行為を不正行為で正すみたいな、ちょっと歪んだ状況と言えなくもありません。

「アドセンスクリックお願いします」作戦はtwitter上でも有効であり、たとえ転載したtwitterのスクリーンネームであろうと、アドセンスクリック誘導があればそれを通報することで少なくともgoogleは迅速に対応してくれるということです。

出典:くろいろく

はたしてGoogleがこうした不正クリックと通報を受けて実際に当該ブログのAdSenseアカウントを停止したのか、それともブログ主の方がこの事態に気付いていち早く自らAdSenseバナーを消したのかは不明ですが、とりあえずはそうした攻撃がなんらかの形で有効だったことは確かなようですが、今後こういう不正クリックで気に入らないブログを攻撃しようとする輩が増える可能性は否定できないわけでして、それはそれでなんだかなあという気持ちになります。

なお、この件に興味を抱いた方が個人的に分かる範囲で調べた限りでは、GoogleはAdSenseを配信停止していないのではないかという推論を立てていまして、そちらは以下のブログで詳細を読むことができます。興味のある方は直接リンク先をご覧ください。

Twitterのユーザ名を「アドセンスクリックお願いします」にしても警告に留まることが判明する(楽しくないブログ 2014/3/29)

さて、Twitter転載への抗議で不正クリック攻撃があった事件に対するネット民の反応は、はてなブックマークやTwitterあたりを見れば分かるのですが、Twitterの利用規約においてツイートの引用・転載は公式に許可されているという事実を多くの人が指摘していました。一番分かりやすいと思われるはてブのコメントを以下に2件ほど引用しておきます。

本件、twitterのルールは満たした上でのツイート貼り付けをしているわけで、それでも転載されたくなければツイート非公開にするかツイッターじゃない場所に書いたらいいんじゃないのと。このやり方は支持できないなー

出典:americanboss

ツイートのテキストだけコピペして転載しているならともかく、出典元を明記していている以上は「引用」の範疇なので、この人の主張はつまり「無断リンク禁止!」とほぼ等しい

出典:trashtoy

ついでなので、改めてTwitterが提示している利用規約からも本件に係わる該当箇所を拾っておきます。

ユーザーが送信、投稿または表示するコンテンツは、本サービスの他の利用者によって閲覧可能となり、かつ、他社のサービスやウェブサイトを通じても閲覧可能になります(中略)提供するコンテンツは、本規約に基づいて他の人たちと共有して差し支えないものに限定してください。

出典:Twitter サービス利用規約

つまり、基本的に鍵アカじゃない形でツイートしてしまえば、どこの誰がどのようにそのツイートを共有しようが異議申立は出来ないということをTwitterユーザーは予め承知した上でサービスを利用している前提になります。

もちろん私自身も第三者のツイートをブログ等で引用する際には、内容如何によって時としてどうしようかと躊躇する場合もなくはありません。さらに、本来であればツイートの引用については、Twitterが推奨するTwitterAPIを利用して表記すべきところなんですが、このYahoo!個人ブログで提供されているCMS上ではTwitterAPIが使えないようでして、不本意ながら引用符でくくる形で表示しています。もしかすると何か裏技でAPIを使えるのかもしれませんが、ヤフー側から公式に提供されているマニュアルには説明がありません。ただ、一般的にはTwitterが何を言おうと社会的に容認される引用の方法さえクリアしていれば問題ないとも思えるところなんで、微妙なんですよね。

Twitterのツイート利用ガイドラインに従うべきか従わざるべきか(デジタルマガジン 2013/6/4)

そもそも日本の法律が定める引用の範囲内の利用であればTwitterがどんなガイドラインを決めていようがそんなものはただのローカルルールなわけですし、出典さえ明らかにしていれば匿名での掲載でも問題ないと思います。

出典:デジタルマガジン

他人の発言を引用するという行為は自分自身のモラルを問われるということでもありまして、なかなかにむつかしいです。引用という行為の法的な妥当性については、朝日新聞で分かりやすい解説記事があったのですが、こちらは登録しないと全文が読めないため万人におすすめしにくいのがやや難点です(無料登録ユーザーでも購読可能な記事ではありますが)。

転載バトル続くネットの中 引用はこうやれ!(朝日新聞 2014/4/18)

引用にはルールがあり、それを守らないものは「無断転載」などと呼ばれます。さらに出典を示さず自作のように見せかけた場合は「盗用」「剽窃(ひょうせつ)」など、さらに厳しい表現になります。

ちなみに、件の不正クリック攻撃で撃沈してしまったまとめサイトの方は、既にサイトそのものが無くなっています。当時いくつか記事を確認してみた限り、全てが2ちゃんねるやTwitterからの転載だけでオリジナルの文章は皆無のようでした。それでいながら、サイトのフッターには堂々とCopyright表記があるあたり、それはそれでなんとも言えない気持ちになったわけですが……。

そういう微妙なサイトさんは、mixi内で有志を集めて閉じてやればいいのにと思います。

最近では、ITmediaの「ねとらぼ」が、一時期興隆を誇り、その後炎上し、いまでは微妙に面白くないサイトになっている「はちま起稿」について取り上げています。読み手の怒りゲージを増やす効果覿面な感じの内容ですが、ゴミはゴミ箱に捨てておくべきだという大人のマナーみたいなものに真っ向否定してて素敵です。

「辛くない時期はなかった」 月間1億2000万PVで得たもの/失ったもの 清水鉄平「はちま起稿」に狂わされた人生 (1/3)

何してんだよ ねとらぼ。