拝金主義前面に出して投獄されて人生最大の無駄をやった堀江貴文さんが東京大学以外の通学は無駄と語る事案

山本一郎です。慶應義塾大学の出身者です。堀江さんの言う、ブランド的に地のほうです。這いつくばってます。ええ。

堀江貴文さんも敢えて話題を得るために雑な議論をして、いろんな人の心に漣(さざなみ)を立て注目を浴びることでカネに繋げていこうという考えなのかもしれませんが、今回は飛び切り雑で面白い議論をしておられます。

「ホントのこと言ったら物議を醸す」のではなく、雑なことを書いて、周囲がイラッとしたり信者が「さすが堀江さん」とか言って湧き上がったところで「そういう意味で書いたんじゃないバカ」って罵倒して反論するのが堀江流ってことですね。パターンが決まっているのが伝統芸能の趣です。

ホント、日本の大学の学部行ってる学生は今すぐ辞めたほうがいいと思うよ。。。(horiemon.com)

「東大と慶應のブランド価値は天と地の差」 ホリエモンツイートがまたまた物議醸す(J-cast 14/3/17)

言うまでも無く、大学と言うのは教育機関として最高学府であり、ブランドで学ぶわけでも金銭面での損得勘定だけで判断するべきものでは本来ないのは当然ですし、仮にブランドが乏しかったとしても地方の大学に入り実学を学んで地域のニーズに応える人たちが日本社会を回してもいるわけです。例えば、東京大学の理1を志望するよりは地元大学の医学部に入り、家族と時間を過ごしながら医師となって地域の医療に貢献する人材になろうと志す人々もいるわけですよ。あるいは、応用物理や原子力を志して東京大学ではなく筑波大学、東京工業大学や東北大学を目指す学生も多数いるわけですね。

また、大学としてはそれほど高くないレベルのところに入学しても、卒業して仕事に従事した中でさらに社会人大学院を目指したり、海外に出たりすることはあるでしょうし、マイナーな国や地域の帰国子女の方がICUや外語大に入って外交官を目指すことだってある。それらは、人が何を学び、人としてどのような道を志すのかによっても相応しい大学は異なるわけでして、ここで堀江さんの言うブランドや「金の無駄」といった尺度は文字通り無関係の世界です。

それでも、堀江さんのいう「日本のマジョリティたるマイルドヤンキー」(J-CAST編注:見た目はヤンキーだが、保守的な生き方を選ぶ若者)なる人々が大学に入る実質的な意義として「ブランド以外に価値なし」とするのは死ぬほど雑ですし、その堀江さんの評価軸が突き詰めると「ブランドと金」に収斂していくのは興味深いところです。そうだとするならば、収監中に読破したとされる1,000冊の本から堀江貴文さんは一体何を学んだんでしょう。恐らくその本の著者の大多数は東京大学以外の人々によって書かれた書籍だと思いますが。

検証・学歴の効用(勁草書房)

学歴と社会について考える本はたくさんありますが、まあたまたま堀江さんの読んだ1,000冊の中にそういう良書は無かったのかもしれませんが、女性やマイノリティの社会進出についてとか、社会が一般的に得ておくべき常識の普及啓蒙や、科学的態度、検証するためのモノの考え方といった、成熟した人間が社会に出るまでの期間に学ぶべきことはたくさんあり、せいぜい言えたとしても「可能な限り、良い環境での勉学をするべき」としか言いようがないんじゃないですかねえ。

最後に、この前無事に大学院を卒業された畏友、常見陽平さんのFACEBOOKを引用して終わりたいと思います。

常見陽平 それ!俺、堀江さんあったことないけど、明らかにおかしくなってると思う。1000冊って、どの本だよw で、学歴(中卒、高卒、大卒、院卒など 縦の学歴と言う)と、学校歴(それこそ、東大か早慶か、など 横の学歴と言う)って、かなーり研究が積み重ねられていますな。積み重ねられてきた研究を参照すると、見方が全然変わる

出典:FACEBOOK- 常見陽平

まあ、過激なことを言い続けないと信者商売にならないという点では堀江さんに同情しますが、なんかほんとヤング石原慎太郎みたいな状態になってますね。それが一番彼にとって楽しいのかもしれないですけど。