DeNAがソシャゲに代わる新たな煽りビジネス参入ですか?

山本一郎です。人生であまり煽ったりすることがない、乾いた日々を送っています。

ところで、DeNAが第2四半期の決算発表を行いました。このところの全般的なブラウザゲーム不調の流れから予想されたように苦戦しております。まあ、これはしょうがないですね。

DeNAの第2四半期決算は減収減益--“年度内60タイトル”のリリース予定は変えず(CNET Japan 2013/11/7)

DeNA、スマホに押され14.9%減益(サンケイビズ 2013/11/8)

国内では、既存の内製タイトルでのコイン消費額が減少。504億円(前四半期8%減)となった。特にブラウザで提供するカードゲームなどは落ち込みが大きい。今後はよりスケールしやすいタイトルの提供に注力するとしている。デバイス別の構成比では、すでにフィーチャーフォンの割合は約3割まで減少している。

出典:CNET Japan

こうした状況への打開策として、代表取締役社兼CEOの守安功氏は「どれだけヒットさせられるか。減益トレンドを変えるタイトルを出したい」という展望を語り、「運用力の強さ」をアピールしたそうです。

で、いわゆるゲーム事業とはその性質がやや異なりますが、第2四半期決算と同じ日付で発表された新規事業がヒットへ向けた新たな施策の一つと考えても良いのでしょうか。

インターネット上でアイドル、タレントとコミュニケーションを楽しむことができる仮想ライブ空間「Showroom」を開始(DeNAプレスリリース 2013/11/7)

株式会社ディー・エヌ・エー(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長兼CEO:守安 功、以下DeNA)は、インターネット上でパフォーマー※とコミュニケーションを楽しむことができる仮想ライブ空間「Showroom」(ショールーム)のPC版を11月中旬に開始します。また、iOS/Android版は11月中旬以降、順次開始予定です。

出典:DeNAプレスリリース

このShowroomというサービスは、「アイドルやタレントなどのパフォーマーがインターネット上の劇場を模した空間でパフォーマンスを行い、その様子を生配信する」ものだそうです。

この説明だけを読むと、ニコニコ動画がこのところ力を入れている「ニコニコ生放送」と、近年ちょっとした盛り上がりを見せるアイドルビジネスから、美味しいところだけを抜き出して焼き直したような内容を思い浮かべてしまうのですが、そうではないんですかね。

で、開設予定の専用ページがすでにプレオープンしているのでのぞいてみたら、なにやら扇情的なコピーがアイドルぽい女性の顔写真と共に表示されています。

バーチャルライブルームで「投げ放題」?!(Showroom)

「投げ放題」とだけ書かれていても何のことやらさっぱり意味不明ですが、これはプレスリリースに書かれた説明を読むとなんとなく分かってきます。

ユーザは興味のある生配信番組を自由に訪問し、パフォーマーを応援することがきます。無料会員登録後には、パフォーマーに対するコメントの書き込みやデジタルアイテム(ギフトアイテム)をステージに向かって投げ込む機能(ギフティング)などの利用が可能となります。ユーザはコメントやギフトアイテムを通じて、既存メディアとは異なったパフォーマーとの新しい形のコミュニケーションを楽しむことができます。

出典:DeNAプレスリリース

つまり、お気に入りのアイドルを応援するために、ギフトを投げ込めということですね。昔ながらのリアルな舞台では「投げ銭」というものがありますが、つまりはそれです。

昨今のアイドルビジネスでは、ファンが自分の好きなアイドルを応援するためにどれだけ金を使ったかが一つのステータスとなるような風潮が出来上がり、極端な事例も報告されたりしております。

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こうしたファン心理を突いて、今度はバーチャルなネットライブでもどんどんステータスを競ってもらおうというのがこのShowroomのビジネスモデルなのでしょう。

これ、なんだかどこかで見たことがあるようなシステムだなと思ったら、これまでDeNAが得意としてきたソシャゲが全く同じ仕組みです。そういえば、アイドルを応援したり育成したりするソシャゲでも、常識が通用しないような巨額の課金をしているユーザーが存在しましたから、それをリアルアイドルでやろうという話なのかもしれません。

【モバマス】課金兵だとおもったら重課金兵だったわ俺・・・(もばます 2013/2/28)

まぁ、そういうことをやってるユーザーのほとんどはいい歳をした大人ですから有り金全部溶かしたとしても本人達の責任ですが、まれに未成年が同じことをやって社会問題化することもありますので、運営側としてはしっかりした対策を施していただきたいものです。

消費者庁がソーシャルゲームに注意喚起、1000万円の相談も(ケータイWatch 2013/4/3)

それにしても、DeNAはしばらく前にもLINEの真似をして「comm」を開始しながら早期で事実上の撤退という答えを出したわけでしたが、今回のニコ生とアイドルの合体技ではどこまで行けるのでしょうか。

【特報】DeNA、「comm」事業を縮小へ(日経ビジネスオンライン 2013/6/26)

むかし、似たようなビジネスで摘発されていたビデオチャット屋がおりましたが、一部上場企業がこのような事業に進出するというのはなかなか度胸あるなと思いました。とりあえず、アドバイザリーボードに出井さんの名前を見て仰け反りましたけれども、次のヒット作品を出すまでのつなぎとして是非頑張っていただきたいです。