スマホアプリ市場でパクリが横行していて凄いことになっています

山本一郎です。暑過ぎてとろけるチーズ状態になっています。

ところで、米国市場での話になりますが、Google Playにおけるゲーム収益が、DSやPSP等の専用ポータブルゲーム端末におけるそれを上回ったという調査結果が出たようです。

Google Playのゲーム収益、ソニーや任天堂の携帯ゲーム機を上回るもiOSには及ばず(リンゲルブルーメン 2013/8/22)

この記事の見出しだけを見ると、いまだにAndroid向けゲーム市場の規模はiOS市場よりも小さいという主旨になっていますが、ポータブルゲーム機市場全体の話として見れば、プラットフォームが完全にスマホへシフトしたポイントが2013年ということなのかもしれません。

米国では任天堂3DSが22万台を売り上げ、米国で最も売れている携帯ゲーム機となっていますが、同時期に販売された数百万台のiOSやAndroidデバイスと競合しなければならならず、開発者もより開発が簡単なiOS/Android向けゲームの開発に流れていると情報元は指摘しました。

出典:リンゲルブルーメン

気にしたいのは、この記事の中で指摘されている「より開発が簡単なiOS/Android向けゲームの開発」という文言です。何もないゼロから本当に面白いゲームや使えるアプリを作るのは、プラットフォームに関係なく簡単なわけであるはずがありませんが、確かにスマホ向けアプリ市場ではある「簡単な開発」が行われているのも実情です。その簡単な開発とは、要は「パクリ」なんですけれどね。

アイディアをまるまるいただいてい同じようなものを粗製濫造するというような行為はこれまでも随分ありましたし、その典型的な例が最高裁まで争われた例も少し前に報道されました。さらにはその後日談みたいなコラム記事もネットを賑わせております。

「釣り★スタ」めぐる“パクリ”訴訟でDeNA逆転勝訴 グリーの主張認められず(ねとらぼ 2013/4/17)

グリー必勝パターンに限界? 続々中止となったパクリソフトたち(BLOGOS 2013/8/19)

こうしてみると、パクリは決してペイしないという話にもなりそうな感じなんですが、最近のスマホアプリ市場ではもっと悪質なパクリが横行しており、しかもパクった側が本家よりも利を得てしまう例も見受けられます。

無料で期間限定ダウンロード可能なアプリ「アイコンメモ」、理由は「パクリ撲滅のため」(GIGAZINE 2013/8/6)

テキストメモをアイコン化してiPhoneのホーム画面に付箋のようにして貼り付けられるアプリが「アイコンメモ」ですが、iTunesにおいてアイコンメモを恥ずかしげも無くなくほとんどパクっている「アイコン付箋紙」というアプリが登場し、オリジナルよりも高い価格で販売しているにも関わらずランキングの上位に居座っている、という異常な事態が発生しました。

出典:GIGAZINE

上記の例では、その後ネット民の後押しもあって、本家のソフトがiTunesのアプリランキングで総合1位を獲得するといったちょっといい話もあったようですが、本質的な部分でパクリ問題は何も解決しておりません。アイコンメモをパクった業者は、他のアプリでも同じようなことをやっていて、やはり本家アプリより人気があったりするというような事態を繰り返しています。かなり悪質で、しかも国内事業者が関連していることを匂わせる情報も明らかになっています。

パクリアプリ撲滅キャンペーンに対抗してパクリ業者がApp Store 1位を強奪?(Togetter)

パクリアプリ事件のその後:悪質アプリはストアから削除、そして黒幕の正体とは?(Ninebonz- その和尚IT系 2013/8/5)

また、こんな報告記事もあります。

パクり・ダメ・絶対!開発者泣かせの盗作アプリの現状を徹底検証!(APPREVIEW 2013/8/21)

なんとソースコードを丸ごとコピーされる形で盗作されるという事件が発生しました。

出典:APPREVIEW

上記記事では最後に「パクリはダメ・絶対!!!」などと書かれていますが、残念ながら確信的な犯罪者にその言葉は通じません。この辺りの抜本的な対応は、本来であればプラットフォーム運営側であるGoogleなりAppleなりが実施して欲しいものですが、なかなかそれは実現されませんし、今のシステムのままでそういうことは無理なのかもしれません。おそらくGoogleもAppleも中の人達が優秀すぎて、リテラシーを欠いたユーザーがスマホを使うという状況を想定しきれないのかもしれませんが、それにしてももう少し何とかならないものなのでしょうか。

なお、一部のパクリ専門業者を追いかけていくと、振り込め詐欺で一世を風靡した集団に属する人物が取締役を務められ、株主に黒紳士が混ざっているようでもあります。もうこの辺は然るべき捜査機関がしっかりと追いかけて浄化作戦をやらないといけないんだろうなと思うわけですけれども、どうでしょう。