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楽天ポイ活 コンビニで「楽天ギフトカード」を買う理由

山口健太ITジャーナリスト
コンビニで買える「楽天ギフトカード」(筆者撮影)

楽天経済圏のポイ活では、コンビニで「楽天ギフトカード」を買うことが定番になりつつあります。ポイント還元率アップを狙えるチャンスですが、カードが売り切れている場合もあるようです。

コンビニで買える「楽天ギフトカード」

楽天経済圏は拡大を続けており、月間1ポイント以上を獲得したユーザーの数は2022年6月時点で3700万人を超えています。

MMD研究所による7月の調査でも、「最も意識している経済圏」で楽天経済圏が1位(46.8%)となり、2位のドコモ経済圏(17.5%)に大差をつけて独走しています。

その楽天が、決済分野で注力するのが電子マネーの「楽天キャッシュ」です。5月下旬にはコンビニで「楽天ギフトカード」の販売が始まり、ポイ活勢に注目されています。

こうしたPOSAカードの購入は現金払いが基本ですが、セブン-イレブンではnanaco、ファミリーマートではFamiPayのように、支払いに電子マネーを利用できる場合があります。

これらの電子マネーにチャージする際にポイントを得られる手段があれば、ポイントの二重取り、三重取りを狙えることになるわけです。

楽天ギフトカードの正規販売店に加わったミニストップの場合、WAONで支払うと200円で1ポイントが付与されます。会員登録をしている場合はこのポイントが2倍になります。

実際にミニストップで5万円分の楽天ギフトカードを購入し、Apple PayのWAONで支払ってみたところ、合計500ポイント(1%相当)が付与されました。

WAONによる支払いで1%相当のポイントが付与された(筆者撮影)
WAONによる支払いで1%相当のポイントが付与された(筆者撮影)

この1%という還元率は、楽天カードを使って楽天キャッシュにチャージした場合の0.5%を上回っているのは面白いところです。

なお、楽天キャッシュのルールでは1ヶ月のチャージ上限は10万円までとなっていますが、楽天ギフトカードはこの制限を受けないようです(1ヶ月に10万円を超えてチャージできました)。

追記:

上限について楽天ペイメントに確認したところ、

・楽天ギフトカードによる楽天キャッシュの受け取りは、規約上「チャージする」ではなく、「付与を受ける」に整理されている

・現状の規約において、「付与を受ける」については上限額が設けられていないので楽天ギフトカードからの受け取りに上限額はない

との説明がありました。

買い物や積み立ての決済を楽天キャッシュに集約する

楽天キャッシュの使い道として、楽天のサービスで利用する以外にも、楽天ペイによるコード決済や、楽天証券での投信積立があります。

楽天ペイのコード決済で楽天キャッシュを利用すると1%還元です。PayPayしか使えないお店はまだ多いものの、筆者は楽天ペイのロゴが加わっていないか探すことが増えました。

楽天Edyのみ対応するお店もまだ多いのですが、楽天キャッシュと楽天Edyの「相互交換」が今夏始まる予定と発表されています。こちらはサービス開始が待たれるところです。追記:10月19日に楽天キャッシュから楽天Edyへのチャージが発表され、同日よりサービスが開始されました)

さらに楽天ポイントカードに対応した店舗なら、ポイントカードを提示することで100〜200円に1ポイント(0.5〜1%相当)が還元されます。

沖縄のスーパー「タウンプラザかねひで」。楽天ポイントカード、楽天Edy、楽天ペイに対応している(筆者撮影)
沖縄のスーパー「タウンプラザかねひで」。楽天ポイントカード、楽天Edy、楽天ペイに対応している(筆者撮影)

8月からは、楽天証券の投信積立が楽天キャッシュに対応しました。キャンペーンで年内は0.5%還元です。楽天カードでの積立は人気銘柄で還元率が下がったこともあり、切り替える人が増えそうです。

楽天キャッシュでの投信積立が始まった(Webサイトより、筆者作成)
楽天キャッシュでの投信積立が始まった(Webサイトより、筆者作成)

このように、買い物や積み立ての決済を楽天キャッシュに集約した場合、チャージ手段にもよりますが、合計のポイント還元率は2.5〜5%程度を期待できそうです。

ただし、ポイ活では還元率の数字だけでなく、ポイントを得るためにどれくらい手間がかかるかというのも無視できない要素です。

その点、楽天ギフトカードを買うためにコンビニに行く必要があるのは大きな難点ですが、ほかの買い物のついでなら、なんとか許容範囲といえそうです。

7月25日からは、セブン銀行ATMからのチャージにも対応しました。入金は1000円単位で、ポイントなどは付きませんが、現金から楽天キャッシュに直接チャージしたいときに便利といえます。

ちなみに、コンビニで5万円分のPOSAカードを電子マネーで購入すると、店舗側でレシートに200円の収入印紙を貼り付ける必要があります。

しかし店員さんによってはこれを理解しておらず、確認に時間がかかる場合があったので、筆者は5万円を少し下回る金額で買うようにしています。

需要増が理由? ミニストップで品薄に

コンビニにおける問題として「楽天ギフトカードが売っていない」との報告が増えています。特にミニストップの在庫が少ないようです。

実際に筆者も7月下旬から8月上旬にかけて都内のミニストップを10店舗ほど訪れてみたのですが、半数以上のお店に楽天ギフトカードの在庫がありませんでした。

そこで、ミニストップのカスタマーサポートに在庫を増やすようお願いしたところ、「関東では発注しても納品されない状況が続いている」との回答がありました。

この点を楽天側に確認してみると、たしかに一部で供給が間に合っていないとのこと。「楽天ギフトカードをご購入いただくお客様が増えてきており、現在各販売店舗様への入荷強化について対応中でございます」(楽天グループ広報部)との説明でした。

そのため、現時点では楽天ギフトカードのためだけにコンビニに行っても無駄足になる可能性があります。別の用事があったとき、ついでに売り場を確認するくらいがよさそうです。

この状況が改善され、在庫が潤沢になってきたらこの記事に追記したいと思います。

追記:

ミニストップにおける楽天ギフトカードの在庫はその後、潤沢になっています。

また「モバイルPOSA」なら、スマホの画面をレジで見せて金額を指定することで、紙のPOSAカードの在庫の有無にかかわらず楽天ギフトカード(デジタル版)を購入できます。

ITジャーナリスト

(やまぐち けんた)1979年生まれ。10年間のプログラマー経験を経て、フリーランスのITジャーナリストとして2012年に独立。主な執筆媒体は日経クロステック(xTECH)、ASCII.jpなど。取材を兼ねて欧州方面によく出かけます。

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