7月1日、アップルがiPhoneやiPadなど多数の製品を一斉に値上げしたことが話題になっています。ある程度は予想されていた事態ですが、いよいよ手が届かない存在になるのではないかと不安の声が挙がっています。

約20%の一斉値上げ

値上げの対象は、iPhoneやiPad、Apple Watchなどの本体、AirPodsやケーブルなどのアクセサリーなど、6月に値上げしたMac本体以外の、ほぼすべての製品カテゴリに及んでいます。

たとえば「iPhone 13」の128GBモデルは、これまでの9万8800円から11万7800円に、1万9000円(約19%)値上げされています。

米国における税抜価格と比べると、為替レートは単純計算で1ドル=112円から134円程度に上がっており、最近の円安傾向を反映したものとみられます。

iPhone 13シリーズの中で最も安いのは「iPhone 13 mini」の128GBモデルで、9万9800円です。値上げ幅は約15%と小さく、10万円を切っているあたりにアップルのこだわりを感じます。

値上げ幅は製品によってやや異なります。なぜか日本で割高だった第3世代の「iPhone SE」は、約10%の小幅な値上げにとどまっています。

一方、日本で割安に設定されていた「iPhone 12 mini」は約25%の大幅値上げとなり、各国並みの水準になりました。

iPadも全面的に値上げされています。「iPad Pro」では、ついに30万円を超えるモデルが誕生しました。最も高価な12.9インチのセルラー版・2TBモデルは34万6800円と、ハイスペックPC並みの価格になっています。

12.9インチiPad Proは最高スペックで34万円を超える価格に(Webサイトより)
12.9インチiPad Proは最高スペックで34万円を超える価格に(Webサイトより)

幅広いアクセサリー製品も同時に値上げされた(Webサイトより)
幅広いアクセサリー製品も同時に値上げされた(Webサイトより)

夏のボーナスでアップル製品を買おうとしていた人にとってはまさに悲劇ですが、その中でもプラスの影響がありそうな点としては、在庫状況の改善が考えられます。

一部のモデルは日本での価格が「安すぎる」ことから、アップルで買ったものを買取業者に持ち込むだけで儲かる状況が続いていました。今回の価格改定により、こうした「需要」は落ち着きそうです。

アップルの決算はどうでしょうか。日本では他国並みに製品が売れているにもかかわらず、ドル建ての売上高が前年同期比でマイナスになり、為替の影響として話題になっていました。

この点については7-9月期から改善に向かうでしょう。ただ、値上げを嫌う消費者も少なくないとみられることから、売上が回復するかどうかが注目ポイントになりそうです。

もう手が届かない存在に?

最近、アップルが値上げの準備をしているとの噂はあったものの、それがいつ実行されるかは分からないため、筆者は自分のiPad Proを新調しつつ、様子を見ていました。

M1搭載の11インチiPad Pro。値上げに備えて5月に購入(筆者撮影)
M1搭載の11インチiPad Pro。値上げに備えて5月に購入(筆者撮影)

値上げ直後の時点では、家電量販店やEコマースサイトなどの価格にはまだ反映されていないようです。在庫が残っているものは早めに確保したほうがよいでしょう。

これで次のiPhoneの価格も予想しやすくなりました。いまの価格から据え置きになるとすると、「iPhone 14」の最小容量モデルは11万7800円と予想できます。

値上げと同時に下取り価格も高くなる可能性はあるものの、そろそろ手が届かないと感じる人も多いでしょう。今秋、各キャリアが出してくる施策にこれまで以上に期待が高まりそうです。

アップルストアから購入する場合は、楽天市場のセールを利用してAppleギフトカードを安く買ったり、「楽天リーベイツ」などのポイントサイトを経由したりする方法が引き続き使えそうです。