アップルの新型「MacBook Pro」は、基本性能や拡張性が大幅な向上を果たしている中で、画面上部の切り欠き(ノッチ)が気になるとの声が上がっています。

14インチと16インチの両モデルともに、画面周囲の額縁(ベゼル)は細くなり、表示領域は広がっています。しかしそこにフロントカメラを格納するノッチが現れたことが目を引きます。

フロントカメラ自体は1080pに強化されたとはいえ、新製品がターゲットとするプロ用途では、写真や動画を正確な形で見たい人も多いはず。邪魔なノッチがあっていいのでしょうか。

フロントカメラは1080pに強化された(アップルの発表イベントより)
フロントカメラは1080pに強化された(アップルの発表イベントより)

発表イベントの中では、駆け足ではありますがその設計意図が語られました。プロダクトデザイン担当バイスプレジデントのKate Bergeron氏は、「ディスプレイをカメラの周りまで拡大しました。上部の外枠を60%細くし、さらに画面領域を増やしました」と説明しています。

つまり「画面の中にノッチが降りてきた」のではなく、「フロントカメラの左右部分にまで画面が広がった」というわけです。説明のためのアニメーションでは、画面が上方向に広がり、フロントカメラ部分がノッチとして取り残される様子を示していました。

さらにBergeron氏は、macOSがこの「新たなスペース」を最大限に活用できるとしています。画面上部のメニューバーの位置を上げ、カメラを囲むように配置したというのです。

メニューバーの位置を上げることで、ノッチ左右の「新たなスペース」を活用できるという(アップルの発表イベントより)
メニューバーの位置を上げることで、ノッチ左右の「新たなスペース」を活用できるという(アップルの発表イベントより)

この「新たなスペース」を活用できるかどうかは、アプリケーション次第かもしれません。アップルが示した例では、ノッチの下端に接するようにウィンドウが全画面化されたように見えます。これならノッチは邪魔にならず、きれいな長方形のウィンドウでアプリを使えるでしょう。

ノッチの下端に接するように全画面表示されている(アップルの発表イベントより)
ノッチの下端に接するように全画面表示されている(アップルの発表イベントより)

見慣れれば気にならない?

フロントカメラの左右に画面を広げたことで「新しいスペース」が生まれたことは分かりました。その結果、画面の表示領域はたしかに広くなっているようです。

具体的には、16インチモデルは本体サイズを維持したまま対角で16.2インチ、14インチモデルは14.2インチを確保しています。以前の16インチモデルと比べると、縦横比は16:10よりも縦方向に伸長しています。

実際の使い勝手に関する評価は実機をレビューするまで保留したいところですが、ノッチを残してでも表示領域を広げることがユーザーの利益になるというのがアップルの判断であり、iPhoneと共通したポリシーを感じます。

ダークモードで使う人なら、ノッチはさらに目立たないようです。見慣れれば気にならない可能性はある一方で、ノッチは嫌い、ノートPCのディスプレイは完全な長方形であるべきだという人も一定数は存在すると思われるので、当面は賛否が分かれそうな印象です。