【Yahoo!ニュース 個人】8月の月間MVAとMVCが決定

(写真:アフロ)

■Yahoo!ニュース 個人、8月の「月間MVA(Most Valuable Article)」と「月間MVC(Most Valuable Comment)」が決定しました

社会の課題を伝えている・議論を喚起している・読者の心に響く……などの観点で選出している「月間MVA」。記事のアクセス数ではなく、目指す世界観「発見と言論が社会の課題を解決する」を体現している記事を、編集部を中心とした運営スタッフがアナログで選出しています。あわせて、すぐれたオーサーコメント「月間MVC」も選出しました。厳選5本の記事と1本のオーサーコメントを、筆者の受賞コメントとあわせてご紹介します。

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8月のMVA

花粉症のクスリの負担が数倍になる?プチ炎上したニュース、実際どのくらい負担が増えるか計算してみた(市川衛)

筆者による受賞コメント:「社会保障の今後」なんて聞くと、他人ごとというか「偉い人がどうにかしてよ」っていう気持ちになりますよね。でも医療や介護、年金などは、わたしたちの生活そのものに関わってくる非常に「身近」な課題です。なのに他人ごとに思えてしまうのは、制度が複雑でアタマに入りにくく、「見えない(見たくない)」存在になってしまっているからかもしれません。どうしたら複雑でわかりにくい問題を、ちょっとでも「見える(見てみたい)」存在とできるのかという問題意識が、執筆のきっかけとなりました。この記事が、医療保険や医療費の仕組みについての理解や、賛否含め議論のきっかけになればと願っています。

市川衛

選出理由:花粉症治療薬の保険適用外検討の一報で不安の声が高まるなか、具体的な負担額算出などでいち早く丁寧な検証を行った記事です。処方薬と市販薬との負担額の見える化や医療保険全体の視点を示すことで、負担増に注目が偏るところへ冷静な議論を呼びかける内容になっています。

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オリンピック水泳会場への汚水流入をどう防ぐか(橋本淳司)

筆者による受賞コメント:このたびは栄えある月間MVAに選出いただきありがとうございます。企業が行った意識調査によると市民の生活排水への意識は薄くなっています。一方で豪雨災害が頻発するようになっています。台風15号のように東京湾を進むケース、線状降水帯が発生するケースも今後増えるでしょう。こうした状況を考えながら、いかにサスティナブルなまちをつくるかが課題になっています。SDGs五輪を掲げていながら、現状はあまりにもお粗末で、付け焼き刃な対策が目立ちます。気候危機に対し本腰を入れるべきです。

橋本淳司

選出理由:「海水がトイレ臭い」との声が上がった問題を受け、水質検査結果や行政対応を解説。短時間に大量の雨が降ることが増え下水道対策だけでは限界があることを解き明かし、生活者として「油を台所から流さない」「雨水の活用」を実践することが、気候変動に適応した社会づくりにもつながると提言しました。筆者の問題意識が光る記事です。

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就活まで日韓関係が悪化~韓国人学生の未来が危機へ(石渡嶺司)

筆者による受賞コメント:2回目のMVA選出、ありがとうございます。日韓両国での非難合戦が過熱する中での記事で結果、日韓両サイドから非難コメントが殺到。一方で、日韓両国の友好を、と記事を支持する意見も多数いただいています。Yahoo!ニュース 個人記事の個人レコードを更新するほど注目いただいた点でも忘れられない記事となりました。

石渡嶺司

選出理由:深刻な対立が続く日韓関係を「就活」の切り口で掘り下げた1本。韓国で日本への就職者が増加している背景や理由を丁寧に解説しながら、今後さらに関係が悪化した場合の影響も考察しています。企業の採用担当者や就活生を数多く取材してきた筆者ならではの記事です。

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100人以上の女性が列をなす検査を導入。アフリカのNGO男性にみる起業のヒント(治部れんげ)

筆者による受賞コメント:このたびはありがとうございました。トーゴは日本からはとても遠い国ですが、現地の人と話をすると、女性の健康問題、社会起業家志向の男性など共感できる話題がたくさんありました。国際協力の経験が企業の経済活動にも生きることが、多くの読者に伝われば嬉しいです。

治部れんげ

選出理由:西アフリカ・トーゴで、女性を子宮頸がんから守るため奮闘する男性たちの姿を、現地での丁寧な取材を踏まえて紹介しています。日本政府が拠出する基金から資金を得て画期的な検査・治療方法を導入したNGO男性の起業家視点は、「援助から投資へ」と変わりつつある日本とアフリカの関係にも示唆を与えてくれます。

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大谷翔平の名前をアナウンスした米国ウグイス嬢は、なぜ、スムーズに発音できたのか。(谷口輝世子)

筆者による受賞コメント:このたびは、ありがとうございます。メジャーリーグの場内アナウンスの仕事とロバーソンさんの人となりを多くの人にお伝えすることができ、うれしく存じます。ウグイス嬢が多い日本球界とは逆で、メジャーリーグは男性の場内アナウンサーのほうが多いというのは、日本のファンには意外に知られていないことかもしれません。先日、ロサンゼルス・ドジャースが、敵地ボルチモアでのオリオールズ戦で地区優勝を決めましたが、ロバーソンさんはその試合の場内アナウンスも担当されていました。取材に応じていただいたロバーソンさんに改めてお礼を申し上げます。

谷口輝世子

選出理由:米国の野球界では数少ない女性の場内アナウンサーにスポットを当ててそのプロ意識と野球愛を伝えた、心温まる記事です。大谷翔平選手と似た名前の「リョーヘイ・タナカ」選手をアナウンスしたことがあるエピソードを引き出すなど、筆者のユニークな視点が光ります。

8月のMVC

『新宿、渋谷…東京都心を「約2分に1回」低空飛行 騒音に落下物、墜落などのリスクは?』の記事へのオーサーコメント(鳥海高太朗)

筆者による受賞コメント:コメント掲載から約1ヶ月後の9月2日に羽田空港の増枠が正式発表され、改めてこのコメントが活きたことを実感しております。オリンピックがなければ、都心上空の飛行も実現できなかった可能性もあるなか、大都市でこれだけ住民に配慮したこと、世界的に市街地上空を飛行することが珍しくないという状況について発信する機会を得たことに感謝申し上げます。

鳥海高太朗

選出理由:羽田空港新飛行ルートの課題を指摘する記事に対して、その妥当性などを解説したコメントです。地方・海外空港との比較や経済競争力など記事にはない角度の補足で、ニュースを多角的に考える一助となる指摘になっています。