全国の小中学校・高校が臨時休校:私たちはどう受け止めるか:学童保育は?卒業式は?

写真はイメージ(写真:アフロ)

<子供たちの健康と心を守りたい。子供と学校と保護者を支援したい>

■全学校がお休み!?:全国の小中学校・高校に臨時休校要請へ 来月2日から 首相表明

総理の決定です。

「3月2日から春休みが明けるまで、全国の小中高校や特別支援学校を臨時休校にするよう要請」です。

個人的に、びっくりして思わず声を上げてしまいました。同じ思いの保護者の皆様、学校の教職員の皆様が、たくさんいらっしゃることでしょう。

明日2月28日(金)学校に行って、来週月曜日からは休校です。その知らせが、2月27日(木)の夕方です。

2月26日に要請が出され、27日から休校が始まっていた北海道では、混乱(職場の協力)も出ています。

新型肺炎で臨時休校 看護師2割の170人出勤できず 帯広厚生病院が一部の診療制限へ

補足2/28:総理からの要請はあったものの、地域によって対応は違うようです。京都は、3/2は登校日としました。

■共働きの家庭はどうする! 学童保育は?

突然の学校のお休み。共働きの家庭はどうしたら良いのでしょう。正社員の親は簡単に休めません。パートも、昔は子供のことで比較的すぐに休めましたが、今はそうはいきません。

学童保育(昼間保護者が家庭にいない小学生を放課後の時間預かる場所)は、どうなるのでしょう。夏休みなどは朝から預かってくれるので、今回の休校の間も預かってくれれば、助かります。

しかし、感染症予防のための休校です。子供たちを集めて預かるのは、難しいでしょう。学童保育の希望者は多く、地域によってはかなり大人数の子供たちが、さほど広くない場所に集まります。

学童保育に関してはまだ発表がないようですが、千葉市長の熊谷俊人氏は、「学童保育も閉鎖するしかない」とツイートしています。

休めない職場もあるでしょうし、経済的理由で休めない保護者もいるでしょう。

では、どうしたら良いのでしょうか。

これは、多くの人が言っているように、保護者だけに問題を押し付けず、社会的支援が必要です。千葉市長も「何か検討します。」とツイートしています。

Yahoo!ニュース オーサーも、次のように発言しています。

「国や企業が、保護者の働き方(とくに、ひとり親や非正規)にどれくらい配慮できているか(配慮してくれるのか)。また、『おうちがつらい』という子どものために、どのようなケアができるのか。子どもの安全・健康を守るために、学校を超えた協力体制が不可欠。」(名古屋大学大学院教育発達科学研究科・准教授 内田良氏)

「共働き世帯の負担や教育現場の非正規雇用者の生活保障など課題はいくつかあります。~震災等の影響を受けた地域が休校とする例は過去にありました。しかし、全国一斉休校となるのは初めてであり、前代未聞です。この事態をどう乗り切るのか、児童・生徒やその保護者、一人ひとりの協力も問われることになります。」(大学ジャーナリスト 石渡嶺司氏)

補足2/28:保育所、学童保育は原則開所と厚労省は通知しました。

■卒業式はどうなる?

3月の学校最大のイベントは、卒業式です。感染者が出ていない地域でも、すでに卒業式の縮小、短縮は決められていたところが多いでしょうし、卒業パーティーも、多くは中止です。

しかし、今回の休校措置を受けて、新たな変更を考えなくてははならない学校もあるでしょう。卒業式については「必要最小限」と示されているようです。

卒業式自体はすでにプログラムの変更が決められていたので、そのままで済む学校もあるでしょうが、卒業式の直前の活動ができない学校もあるでしょう。

本来なら、これから最後のクラス活動もあったと思います(高校3年生はすでに休みになっている学校が多いでしょうが)。

最後の授業があり、子供達が思い出を語り、先生が最後の思いを語り、卒業式前日は綿密なリハーサルが行われるはずだったでしょう。

卒業式のプログラムで、保護者に聞かせる卒業生合唱は、今や卒業式の定番です。卒業式縮小で在校生は不参加でも、保護者は出席予定の学校は多くありました。でも今回の休校決定で、保護者は呼べないかもしれません。

卒業式の後、学校玄関で保護者と生徒の記念写真の様子がよく見られますが、今回はどうなるでしょう。

いくつものパターンが考えられます。

保護者は例年通り参加、合唱もあり。保護者は卒業式に参加せず(会場に入れない)。保護者は会場には入れないが、学校玄関で記念写真はOK。それとも、保護者は学校敷地内立ち入り禁止でしょうか。

必要最小限の卒業式とは、どのようなものなのでしょうか。

補足2/28:名古屋市長は市内の卒業式中止と言っています。

■離任式、進路指導は?

春休み中には、「離任式」がある学校もあります。先生の異動は事前に発表できないので、マスコミ発表があった後に、離任式が行われます。

代表の生徒が、先生にお礼の言葉や花束を贈ります。卒業生を含めて多くの生徒が参加する良いセレモニーですが、開催はどうなるのでしょうか。

学校のもっとも大切な指導の一つが、進路指導です。スムーズに進路が決まる生徒は良いのですが、悩んでいる生徒、入試に落ちた生徒の支援が必要です。

もちろん、進路が決まるまで指導は必要ですが、休校中の指導で、必要最小限ということになるかもしれません。

■子供たちの健康と心と

在校生の問題も大問題ですが、卒業生の問題も大問題です。在校生はまだ4月からの学校生活がありますが、卒業生は3月が最後です。

もちろん、命と健康が最優先ですが、子供たちの心も大切です。

各学校は、卒業式をどのようにするのか、3月の予定をどのようにするのか、早急に決めなければなりません。そしてその結果を、子供たちと保護者に伝えなければなりません。

総理の決定も、各学校の決定も、決まったからには支援したいと私は思います。

総理の決定にも、各学校の決定にも、様々な意見はあるでしょう。生徒からも保護者からも、いろいろな思いが寄せられるでしょう。

しかし、文句ばかり言っていても始まりません。大切なのは、子供たちがどんな思いで卒業していくかです。

こんなときだからこそ、先生と保護者と地域と子供たちの協力によって、すばらしい「卒業」を迎えたいと思います。

「私たちは新型ウイルスに負けなかった」と、子供たちが誇りを持って言えるように。

東京墨田区下町生まれ。幼稚園中退。日本大学大学院博士後期課程修了。博士(心理学)。精神科救急受付等を経て、新潟青陵大学大学院臨床心理学研究科教授。スクールカウンセラー。好物はもんじゃ。専門は社会心理学。HP『こころの散歩道』。テレビ出演:「視点論点」「あさイチ」「とくダネ!」「サンデーモーニング」「ミヤネ屋」「NEWS ZERO」「ビートたけしのTVタックル」「ホンマでっか!?TV」など。著書:『あなたが死んだら私は悲しい:心理学者からのいのちのメッセージ』『誰でもいいから殺したかった:追い詰められた青少年の心理』『ふつうの家庭から生まれる犯罪者』など。監修:『よくわかる人間関係の心理学』等。

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