注射は痛い?:上手に痛くなく注射される方法
■注射を痛くなく受けるコツ
大人も子供も、注射が苦手な人はたくさんいます。これからはインフルエンザの予防注射の季節でもありますし、少しでも痛くなく注射を受けられれば、いいですよね。
注射を痛くなく受ける最大のコツは、
「注射さん、歓迎だよ。注射さん、来てぇ(微笑)」
と心の中で思うことです。
痛みの感覚は、物理的な刺激と、主観的な心の思いの合成だからです。
子供が、このようにリラックして注射が受けられるように、家族も医療スタッフも、様々な工夫ができるでしょう。
■注射の痛みを強く感じる時
不安、緊張、恐怖。このような思いが、痛みを強くします。緊張し、筋肉がこわばることも、不利に働くでしょう。怖がれば、針先意識が集中します。すると、痛みを強く感じます。
たとえば、蚊が人を刺すときには、とても細い針を刺しますし、麻酔成分のような液も同時に出すので、ほんとど気づかないうちに刺されてしまいます。
ところが、蚊が腕にとまるところをじっと見つめていれば、今「チク!」と刺したと感じられます。反対に何かに夢中になっているときには、蚊に刺されているのに全くわからず、気づいたら何箇所も刺されていたということもあります。
痛みは、意識を向けるほど、強く感じられます。
さらに、痛みは単に部分的な腕の痛みではありません。恐怖や不安によって注射が恐ろしいと感じられれば、特に子供にとってはとても苦しくて痛い体験になってしまいます。怖がるほどに、痛みは強く深くなるのです。
そうならないように、大人のリラックスや笑顔、子供の機嫌を良くした上での注射が求められます。小児科のアンパンマンの絵やミッキーのぬいぐるみも、痛み軽減の役に立っているのです。
■子供が痛くなく注射を受ける方法:注射の痛みを和らげる最近の傾向
子供の注射の痛みを和らげる医学的な工夫が始まっています。
同記事によると、手間がかかるということで反対もあったそうですが、「恐怖心が取り除け、その後の治療に積極的に取り組むようになる」「本来は予防接種など、子どもが初めて医療に接する場面で痛みを感じさせないようになるのが望ましい」「出生直後に医療処置を数多く受けた早産児は、成長後に痛みに強い反応を示すといった研究報告も』と語られています。
医療を受けるときには、痛みを我慢しなければならないことはありますが、無用な痛いみを受ける必要はないでしょう。痛みから病院嫌いになれば、将来的にも診察や治療が遅れる恐れも出て来ます。
上記記事の病院では、痛みを抑える処置をしながら、おそらく医療スタッフ全員が優しい雰囲気で子供に注射しているのでしょう。その相乗効果が、総合的な「痛み」を和らげているのでしょう。
■注射される子供と大人の態度
大人が自分で注射を受けるときには、セルフコントロールが必要ですが、子供は周囲の大人の雰囲気が大切です。特別な医学的処置がなくても、注射の痛みは軽くできます。
下の動画では、ユーモラスな小児科医のおかげで、赤ちゃんも親も笑顔で注射を受けています(万能ではありませんが)。
子供を甘やかすのはいけません。同時に不必要に苦痛を与えるのもいけません。それは、大人自身の人生も同じですが。
なるべく痛くなく、注射を受けましょう。そして医療でも人生でも、苦しいことはあっても、希望を持って積極的に進んで行きたいと思います。