熊本震度7:自分を守る、みんなを守る、子どもを守る。被災地でも遠くでも。

(写真はイメージ:自分を守り、人を守ろう。)(写真:アフロ)

■熊本県で震度7

熊本県で震度7の激しい地震がありました。報道によると、熊本市内では、大きな建物が倒壊するような被害は出ていません。停電も起きていないようです。

テレビで放送されている電話による話では、家具が倒れ、天井が落ち、窓ガラスがめちゃくちゃに割れた、停電になったという情報も入っています。がけ崩れの情報も入っています。

震源地側の益城町(ましきまち)では、複数の家屋が倒壊しているとの情報も出ています。

余震も続いています。

「今も、スタジオが揺れています」と熊本のアナウンサーが話しています。

さらに、「緊急地震速報」が出たと、アナウンサーが述べ、直後に熊本で震度6弱の余震と伝えています。

「落ち着いて行動してください」と、アナウンサーが繰り返し伝えています。

■自分の命を守ろう

まず、自分の命を守りましょう。他の人の命よりも、お店や田畑や船よりも、自分の命を守りましょう。店や家の片付けよりも、倒れた墓石を直すよりも、自分の命を守りましょう。

火事であれば、急いで逃げるので良いでしょうが、地震は何が起きているかわかりません。

よく注意しながら、移動しなくてなりません。電線が切れているかもしれません。室内でも、危ないものが落ちているかもしれません。今は、倒れていなくても、壊れていなくても、余震で倒れたり壊れたりするかもしれません。

今は動いているエレベーターも、止まってしまうかもしれません。非難は階段を使いましょう。

非難するときは、念のために電気のブレーカーを落としましょう。

細心の注意を払い、自分の命を守りましょう。

■人の命を守ろう

まず自分の命を守り、そして人の命を守りましょう。非難しながら、一人暮らしの家などに、一声かけましょう。

家の下敷きになっている人もいる、タンスが倒れて怪我をした人もいる、火災が起きている、そのような情報もあると、NHKが伝えています。

どうぞ、無理はなさらずに、自分の命を守りましょう。その上で、人の命を、他の人の助けも借りて、守りましょう。

ご近所に声を掛け合いましょう。人の命をも守ろうと思うことが、冷静さを取り戻すきっかけになり、結局自分の命も救うことになると、災害心理学の研究から言われています。

それでも、大切なのは冷静さです。自分の命を守った上で人の命を守ろうとする、冷静な勇気を、どうぞ持っていただきたいと、切に願っています。

消防団や、町内会の役員さんなどは、今必死に走り回っているかもしれません。本当に頭が下がります。ご高齢の町内会長さんが、自転車に乗って一人暮らしの家を回っているかもしれません。その責任感と行動力は素晴らしいと思います。それでも、どうぞご自分の命と安全を守った上で、みなさんの命を守るためにご活躍ください。

それぞれの人が、それぞれの場所で、ご自分のできることで、みんなの命と安全安心を守る活動を。

震えている子どもを抱きしめることが、今のあなたがすべきことかもしれません。

優しさや、体力や、知識や、技術や、道具や、あなたの持っているものを、役立てていただければと思います。

不要不急の電話はせず、災害用伝言ダイヤル(171)などを使いましょう。知識のある人は、他の人に教えましょう。

■遠く離れた場所にいるみなさんへ

私は、車の中のラジオで、震度7の第一報を聞いて、心が震えました。自宅に帰り、熊本市内の様子をテレビで見て、少し安心しました。けれども、その後で続々と入る被害情報や、緊迫感のある人々の様子を見て、今また心が大きく揺れ動かされています(その後の報道で、熊本市内も熊本城の外壁が崩れるなど、被害が出ていることを知りました)。

阪神淡路大震災や、新潟中越地震や、東日本大震災を経験された方々は、どれほど不安を感じているでしょうか。あの時の恐怖を感じているかもしれません。九州の皆さんのことを心配し、心を痛めているかもしれません。子どもが不安がっているかもしれません。

日本中の、それぞれの場所にいる人が、それぞれのできること、すべきことをしたいと思います。

今もまたテレビで、特別なチャイムの音とともに熊本県で緊急地震速報が出たと、報道されています。大人でも、聞いていると不安になります。

遠くにいて、ニュースを見て怖がっている子どもがいれば、「大丈夫だよ。ここは大丈夫だよ」と抱きしめて、説明してあげてください。小さな子どもは、地理の感覚が大人とは違います。遠くの地方にいらっしゃるなら、「ここは大丈夫」と教えてあげてください。

大人は、客観的に考えて、不安には感じるけれども実際は大丈夫だと思えます。でも、子どもはわかりません。まるで自分の町で災害が起きたように、怖がる子もいます。どうぞ、お子さんに安心安全を。

私たちは、それぞれに、今すべきことがあると思います。そして明日以降、またすべきことがたくさんあると思います。

東京墨田区下町生まれ。幼稚園中退。日本大学大学院博士後期課程修了。博士(心理学)。精神科救急受付等を経て、新潟青陵大学大学院臨床心理学研究科教授。スクールカウンセラー。好物はもんじゃ。専門は社会心理学。HP『こころの散歩道』。テレビ出演:「視点論点」「あさイチ」「とくダネ!」「サンデーモーニング」「ミヤネ屋」「NEWS ZERO」「ビートたけしのTVタックル」「ホンマでっか!?TV」など。著書:『あなたが死んだら私は悲しい:心理学者からのいのちのメッセージ』『誰でもいいから殺したかった:追い詰められた青少年の心理』『ふつうの家庭から生まれる犯罪者』など。監修:『よくわかる人間関係の心理学』等。

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